Sun Studio 12 Update 1: C++ ユーザーズガイド

12.4.1 iostream ライブラリ

C++ コンパイラには、2 通りの iostream が実装されています。

すでに C++ のソースがある場合、そのコードは従来の iostream を使用しており、次の例のような形式になっていると思われます。


// file prog1.cc
#include <iostream.h>

int main() {
    cout << "Hello, world!" << endl;
    return 0;
}

次のコマンドは、互換性モードで prog1.cc をコンパイル、リンクして、prog1 という実行可能なプログラムを生成します。従来の iostream ライブラリは、互換性モードのときにデフォルトでリンクされる libC ライブラリに含まれています。


example% CC -compat prog1.cc -o prog1

次の例では、標準 iostream が使用されています。


// file prog2.cc
#include <iostream>

int main() {
    std::cout << "Hello, world!" << std::endl;
    return 0;
}

次のコマンドは、prog2.cc をコンパイル、リンクして、prog2 という実行可能なプログラムを生成します。コンパイルは標準モードで行われ、このモードでは、標準の iostream ライブラリを含む libCstd がデフォルトでリンクされます。


example% CC prog2.cc -o prog2

libCstd についての詳細は、「警告:」を参照してください。libiostream の詳細は、「13.3.1 再配布とサポートされる STLport ライブラリ」を参照してください。

コンパイルモードの詳しい説明については、『C++ 移行ガイド』を参照してください。