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Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアと必要な OS パッチを単一ユーザーシステムにインストールできます。また、このソフトウェアと OS パッチを、同じアーキテクチャーのクライアントシステムが使用するサーバーにインストールした後に、OS パッチを、サーバー上の Sun Studio ソフトウェアにアクセスする各クライアントシステムにインストールすることもできます。
パッケージインストーラを開始する前に、どのバージョンのインストーラを保有しているかを確認することが重要です。英語専用バージョンのインストーラでは、Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアの英語専用リリースがインストールされます。複数言語バージョンでは、ソフトウェアの複数言語リリースがインストールされます。この 2 つのバージョンは、提供されるオプションが少し異なります。したがって、コマンド行からインストーラを起動する前に、どのバージョンのインストーラを保有しているかを確認する必要があります。
どのインストーラを保有しているかを確認するには、インストーラを含むディレクトリで、次のように入力します。
./SunStudio12u1-OS-platform-packages.sh --help |
複数言語インストーラを保有している場合、ヘルプ出力の 1 行目が次のように表示されます。
Sun Studio 12 Update 1 multi-language installer |
英語専用インストーラを保有している場合、ヘルプ出力に前述の行は含まれません。
ソフトウェアを Solaris 10 システムのゾーンにインストールするには、そのゾーンでインストーラを実行します。大域ゾーンにインストールして、そのゾーンのみでソフトウェアを使用可能にするには、インストーラを起動するときに -‐current-zone-only を指定します。
ソフトウェアを大域ゾーンにインストールして、IDE を非大域ゾーンから実行できるようにするには、installation_directory /netbeans ディレクトリを大域ゾーンから各非大域ゾーンにコピーする必要があります。
代替ルートディレクトリ (デフォルトのルートディレクトリは/) を使用して英語専用ソフトウェアをインストールするには、-‐use-alternate-root directory オプションを指定して、GUI インストーラを使用します。
代替ルートディレクトリを使用して複数言語ソフトウェアをインストールするには、-‐use-alternate-root directory オプションを指定して、GUI インストーラまたは非 GUI インストーラを使用します。
ソフトウェアを複数システムにインストールするには、GUI インストーラを起動するときに -‐recordstate_file.xml オプションを使用してインストールを記録できます。これにより、非 GUI インストーラで -‐state state_file.xml オプションを指定して、インストールを繰り返すことができます。
グラフィカルユーザーインタフェース (Graphical User Interface、GUI) のインストーラを使用すれば、インストールディレクトリと、インストールする Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアをコンポーネント単位で選択できます。GUI インストーラを起動するときの有効なコマンド行オプションの一覧については、「GUI インストーラのコマンド行オプション」を参照してください。
GUI インストーラを使用するには、JavaTM 2 ソフトウェア開発キット (JDK) 5、Update 16 が必要です。
スーパーユーザー (root) になっていない場合は、次のように入力してスーパーユーザーになります。
su Password: root-password |
インストーラがあるディレクトリで、次のように入力してインストーラを起動します。
./SunStudio12u1-OS-platform-packages.sh |
「ライセンス契約」ページで、ライセンス契約を確認し、ライセンス契約の条項に同意するチェックボックスにチェックマークを付けます。「次へ」をクリックします。
複数言語インストーラを実行している場合、「ロケール」ページを使用すれば、ソフトウェアのインストール先のロケールを追加できます。インストール先に追加するロケールのチェックボックスにチェックマークを付けます。「次へ」をクリックします。
必要な OS パッチが不足している場合、「システム分析」ページにその情報が表示されます。
複数言語インストーラを実行している場合、「詳細情報」をクリックし、「今すぐに install_patches.sh を実行する」をクリックします。install_patches.sh ユーティリティーは、端末ウィンドウで実行されます。「実行の終了」が表示されたら、Enter キーを押してユーティリティーを終了します。
英語専用インストーラを実行している場合は、あとでコマンド行から install_patches.sh ユーティリティーを実行して、これらのパッチをインストールできます。
install_patches.sh ユーティリティーを起動するときの有効なコマンド行オプションの一覧については、「install_patches.sh ユーティリティーのコマンド行オプション」を参照してください。
サーバーの Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアを使用するクライアントシステムには、install_patches.sh ユーティリティーを使用して、必要な OS パッチもインストールする必要があります。詳細は、「必要な Solaris OS パッチのインストール」を参照してください。
「Sun Studio インストーラ」ページでは、インストールする Sun Studio ソフトウェアのコンポーネントを選択できます。
「Sun Studio インストール」ページ:
ソフトウェアをデフォルトのインストールディレクトリ /opt にインストールしない場合は、別のインストールディレクトリを指定します。すでにインストールされている Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアコンポーネントがある場合、インストーラは同じディレクトリに追加のコンポーネントのみをインストールします。
デフォルトでは、インストーラは、Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアとマニュアルページへのシンボリックリンクを /usr/bin ディレクトリと /usr/share/man ディレクトリに作成します。以前の Sun Studio リリースへのシンボリックリンクが /usr/bin と /usr/share/man にすでに存在する場合、Sun Studio 12 Update 1 へのリンクによってそのシンボリックリンクは置き換えられます。シンボリックリンクを作成しない場合や、以前のリリースへのリンクを置き換えない場合は、チェックボックスのチェックマークを外します(Sun Studio 12 Update 1 へのリンクがすでにインストールされている場合、チェックボックスは表示されません)。
「サマリー」ページで、インストールするコンポーネントの一覧が正しいこと、およびシステムにインストールのための十分な空き容量があることを確認します。次に、「インストール」をクリックしてインストールを起動します。
インストールが完了すると、「セットアップ完了」ページが表示されます。「完了」をクリックしてインストーラを終了します。
インストールが終了したら、Web ブラウザが開き、Sun Online Account を使用して Sun Studio のライセンスを Sun Inventory に登録することが求められます。登録は必須ではありませんが、登録するとお使いの製品情報を Sun Inventory 内で整理でき、Sun からタイムリーな情報が提供されます。この Sun Studio のライセンスはローカルのサービスタグデータベースにも登録されます (このサービスが利用可能な場合)。
Sun Studio 12 Update 1 をクライアントシステムから使用する場合は、サーバーにある Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアとマニュアルページにアクセスするための PATH と MANPATH を各クライアントシステムに設定します (「開発ツールとマニュアルページ用の環境変数の設定」を参照)。
Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアをシングルユーザーシステムにインストールした場合は、次のように入力して、Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアのツールおよびマニュアルページへのアクセス設定が必要かどうかを確認します。
/usr/bin/version |
/usr/bin/version: not found というメッセージが表示されるか、以前のバージョンの Sun Studio ソフトウェアが報告された場合は、「開発ツールとマニュアルページ用の環境変数の設定」 の、Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェア用の PATH および MANPATH の設定の説明を参照してください。
Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアが報告された場合、PATH と MANPATH を設定する必要はありません。
非 GUI インストーラでは、メッセージが表示されずに、Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアのすべてのコンポーネントがインストールされます。非 GUI インストーラを起動するときの有効なコマンド行オプションの一覧については、「非 GUI インストーラのコマンド行オプション」を参照してください。
スーパーユーザー (root) になっていない場合は、次のように入力してスーパーユーザーになります。
su Password: root-password |
インストーラを含むディレクトリに移動し、ライセンス契約を表示します。
複数言語インストーラを使用する場合は、次のように入力します。
./SunStudio12u1-OS-platform-packages.sh --print-license |
英語専用インストーラを使用する場合は、次のいずれかを実行します。
Bourne シェルまたは Korn シェルを使用する場合は、次のように入力します。
./SunStudio12u1-OS-platform-packages.sh --print-license 2>&1 | more |
C シェルを使用する場合は、次のように入力します。
./SunStudio12u1-OS-platform-packages.sh --print-license |& more |
インストーラは起動メッセージを表示して、次にライセンス契約を表示します。ライセンス契約を確認します。
ライセンス契約の条項に同意し、次のように入力してインストーラを起動します。
./SunStudio12u1-OS-platform-packages.sh --non-interactive-accept-license |
インストーラはメッセージを表示せずに動作し、インストールが完了するとプロンプトを返します。インストーラはログファイルをディレクトリ /root/.nbi/logs に書き込みます。
Sun Studio 12 Update 1 をクライアントシステムから使用する場合は、サーバーにある Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアとマニュアルページにアクセスするための PATH と MANPATH を各クライアントシステムに設定します (「開発ツールとマニュアルページ用の環境変数の設定」を参照)。
Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアをシングルユーザーシステムにインストールした場合は、次のように入力して、Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアのツールおよびマニュアルページへのアクセス設定が必要かどうかを確認します。
/usr/bin/version |
/usr/bin/version: not found というメッセージが表示されるか、以前のバージョンの Sun Studio ソフトウェアが報告された場合は、「開発ツールとマニュアルページ用の環境変数の設定」 の、Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェア用の PATH および MANPATH の設定の説明を参照してください。
Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアが報告された場合、PATH と MANPATH を設定する必要はありません。
Solaris OS で Sun Studio 12 Update 1 リリースのコンパイラとツールを適切に動作するには、いくつかのオペレーティングシステムパッチが必要です。必要な Solaris OS パッチをインストールするには、製品ダウンロードに含まれる install_patches.sh ユーティリティーを実行できます。
GUI インストーラでは、必要な OS パッチがない場合、「システム分析」ページにその情報が表示されます。複数言語の GUI インストーラを実行する場合は、「詳細情報」をクリックしてユーティリティーを実行した後に、「今すぐに install_patches.sh を実行する」をクリックできます。英語専用の GUI インストーラを実行する場合は、Sun Studio ソフトウェアのインストールが完了し、インストーラを終了した後で、コマンド行からユーティリティーを実行できます。
非 GUI インストーラを実行する場合、インストール後に install_patches.sh ユーティリティーを実行し、必要な OS パッチがシステムに存在することを確認します。
Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアをサーバーにインストールし、そのソフトウェアをクライアントから使用する場合は、次の処理を行います。
各クライアントシステムで、パッケージインストーラをダウンロードしたサーバー上のディレクトリをマウントします。
mount server:filesystem download_directory |
各クライアントシステムで、install_patches.sh ユーティリティーを実行し、必要な Solaris OS パッチをインストールします。
Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェア製品のコンポーネントとマニュアルページはシステムディレクトリ /usr/bin/ と /usr/share/man にインストールされません。したがって、Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアが使用できるように、PATH と MANPATH 環境変数の変更が必要になる場合があります。
次の場合、パスを変更する必要はありません。
以前に、Sun Studio 11 ソフトウェアまたは Sun Studio 12 ソフトウェアをシステムにインストールしていない。
/usr/bin/version コマンドで Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアが報告された。
Solaris プラットフォームの場合は、パス installation_directory /sunstudio12.1/bin を PATH 環境変数に追加します。Linux プラットフォームの場合は、パス installation_directory /sun/sunstudio12.1/bin を PATH 環境変数に追加します。以前のバージョンの Sun Studio、Sun ONE Studio、または Forte Developer ソフトウェアをインストールしている場合は、以前のバージョンのインストールのパスの前にパスを追加します。
Solaris プラットフォームの場合は、パス installation_directory /sunstudio12.1/man/ を MANPATH 環境変数に追加します。Linux プラットフォームの場合は、パス installation_directory /sun/sunstudio12.1/man/ を MANPATH 環境変数に追加します。
Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアと必要な OS パッチをインストールして、パスにそのソフトウェアインストールディレクトリを追加すると、ソフトウェアを起動できます。IDE を起動するには、次のように入力します。
sunstudio & |
このコマンドのフルパスは、Solaris システムの場合は /installation_directory /sunstudio12.1/bin/sunstudio、Linux プラットフォームの場合は /installation_directory/sun/sunstudio12.1/bin/sunstudio です。