Oracle Solaris Studio 12.2: パフォーマンスアナライザ

OpenMP プロファイルに関する制限事項

プログラム実行中に OpenMP データを収集すると非常にコストが高くなる可能性があります。このコストを抑制するには、SP_COLLECTOR_NO_OMP 環境変数を設定します。この設定を行うと、プログラムの遅延は大幅に減少しますが、スレーブトレッドから呼び出し元へ、最終的には main() へ伝搬されるデータは、この変数がない場合には参照可能ですが、この変数を設定すると参照できなくなります。

このリリースでは、デフォルトで OpenMP 3.0 の新しいコレクタが有効になっています。このコレクタは、明示的なタスクを使用するプログラムのプロファイルを実行できます。以前のバージョンのコンパイラで構築されたプログラムは、libmtsk.so のパッチ適用済みバージョンが利用可能な場合にのみ、新しいコレクタでプロファイル可能です。このパッチ適用済みバージョンがインストールされていない場合、SP_COLLECTOR_OLDOMP 環境変数を設定し、データ収集が古いコレクタを使用するように切り替え可能です。

OpenMP プロファイル機能は Oracle Solaris Studio コンパイラ実行時のランタイムに依存しているため、Oracle Solaris Studio コンパイラでコンパイルされたアプリケーションに対してのみ使用できます。GNU コンパイラでコンパイルされたアプリケーションの場合、マシンレベルの呼び出しスタックのみが表示されます。