Oracle Solaris Studio 12.2: パフォーマンスアナライザ

ハードウェアカウンタデータ空間およびメモリーオブジェクトリストを制御するコマンド

ハードウェアカウンタプロファイリングおよびデータ空間プロファイリングにより収集される実験については、次のオブジェクトに関連するメトリックスを表示できます。

このデータは、SPARC アーキテクチャーの -xhwcprof コンパイラオプションでコンパイルされた Solaris オブジェクトでのみ収集できます。

これらのデータの種類についての詳細は、「ハードウェアカウンタオーバーフローのプロファイルデータ」を参照してください。ハードウェアカウンタオーバーフロープロファイリングの実行時に使用されるコマンド行については、-h counter_definition_1...[, counter_definition_n]を参照してください。

-xhwcprof オプションについては、『Oracle Solaris Studio 12.2: Fortran ユーザーズガイド』『Oracle Solaris Studio 12.2: C ユーザーガイド』、または『Oracle Solaris Studio 12.2: C++ ユーザーズガイド』を参照してください。

data_objects

データオブジェクトのリストを、それらのメトリックスとともに書き込みます。

data_single name [N]

指定されたデータオブジェクトの概要メトリックスパネルを書き込みます。オブジェクト名があいまいな場合には、省略可能なパラメータ N が必要です。指令がコマンド行にある場合には N は必要です。不要な場合は無視されます。

data_layout

データ派生メトリックデータを持つすべてのプログラミングデータオブジェクトについて、注釈付きのデータオブジェクトレイアウトを書き込みます。データは、各構造をひとまとめにして、現在のデータソートメトリック値によってソートされます。集合体データオブジェクトごとに、そのオブジェクトに加算される合計メトリックスが表示され、そのあとに、そのオブジェクトのすべての要素がオフセット順に表示されます。各要素には、そのメトリックスと、32 バイトブロックを基準にしたそのサイズと位置を示す情報が表示されます。

memobj mobj_type

所定のタイプのメモリーオブジェクトと現在のメトリックスのリストを出力します。メトリックスはデータ空間のリストとして、ソートされ表示されます。名前 mobj_type を直接、コマンドとして使用することもできます。

mobj_list

memobj コマンド内で mobj_type に使用する、既知のタイプのメモリーオブジェクトのリストを出力します。

mobj_define mobj_type index_exp

新しいタイプのメモリーオブジェクトを、index_exp で指定されたオブジェクトへの VA/PA のマッピングを使用して定義します。式の構文については、「式の文法」に説明があります。

mobj_type は、定義済みであってはいけません。その名前は、すべて英数字または「_」文字で構成されている必要があり、1 文字目は英字である必要があります。

index_exp は、構文的に正しくなければいけません。構文的に正しくない場合はエラーが返され、定義は無視されます。

<Unknown> メモリーオブジェクトのインデックスは -1 です。また、新しいメモリーオブジェクトを定義するために使用する式は、<Unknown> の認識をサポートしている必要があります。たとえば、VADDR ベースのオブジェクトの場合、式は次の形式になっている必要があります。

VADDR>255?expression :-1

また、PADDR ベースのオブジェクトの場合、式は次の形式になっている必要があります。

PADDR>0?expression:-1