Oracle Solaris Studio 12.2: パフォーマンスアナライザ

MPI プログラム対応の時間ベースのプロファイル

時間プロファイリングデータは、Oracle Message Passing Toolkit (以前の Sun HPC ClusterTools) で実行される MPI 実験で収集できます。Oracle Message Passing Toolkit はバージョン 8.1 またはそれ以降である必要があります。

Linux で Oracle Message Passing Toolkit 8.2 または 8.2.1 を使用する場合、回避策が必要になる場合があります。バージョン 8.1 または 8.2.1c の場合、または Oracle Solaris Studio コンパイラを使用している場合はどのバージョンでも回避策は必要ありません。回避策については、docs.sun.com の Oracle Solaris Studio 12.2 Collection - Japanese 内の『Oracle Solaris Studio 12.2 リリースの新機能』を参照してください。

MPI 実験で時間プロファイリングデータを収集すると、次の 2 つのメトリックスが追加されます。

Solaris OS では、MPI 作業は作業が直列または並列に実行される場合に蓄積されます。MPI 待機は、MPI ランタイムが同期化を待機している間に蓄積され、待機が CPU 時間ないしスリーピングのいずれかを使用しているか、または作業が並列実行中であるがスレッドは CPU 上にスケジュールされていない場合に、蓄積されます。

Linux OS では、MPI 作業および MPI 待機は、プロセスがユーザーモードまたはシステムモードでアクティブになっている場合にのみ蓄積されます。MPI がビジーウェイトを行う必要があるものとして指定しないかぎり、Linux での MPI 待機は有用ではありません。