Oracle Solaris Studio 12.2: dbx コマンドによるデバッグ

Java アプリケーション用の独自のラッパーの指定

Java アプリケーションは起動時に独自のラッパーを使用することができます。その場合は、次の例に示すように jvm_invocation 環境変数を使って、利用するラッパーを指定します。


jvm_invocation="/export/siva-a/forte4j/bin/forte4j.sh -J-Xdebug"

この場合、dbx は次の設定で JVM ソフトウェアを起動します。


/export/siva-a/forte4j/bin/forte4j.sh - -J-Xdebug -J-Xnoagent -J-Xrundbxagent:sync=process_id

コマンド行オプションを受け付ける独自のラッパーの利用

次のラッパースクリプト (xyz) は複数の環境変数を設定して、コマンド行オプションを受け付けます。


#!/bin/sh
CPATH=/mydir/myclass:/mydir/myjar.jar; export CPATH
JARGS="-verbose:gc -verbose:jni -DXYZ=/mydir/xyz"
ARGS=
while [ $# -gt 0 ] ; do
    case "$1" in
        -userdir) shift; if [ $# -gt 0 ]
; then userdir=$1; fi;;
        -J*) jopt=`expr $1 : ’-J<.*>’`
; JARGS="$JARGS ’$jopt’";;
        *) ARGS="$ARGS ’$1’" ;;
    esac
    shift
done
java $JARGS -cp $CPATH $ARGS

このスクリプトは、JVM ソフトウェアとユーザーアプリケーション用のコマンド行オプションを受け付けます。この形式のラッパースクリプトに対しては、次のように jvm_invocation 環境変数を設定して、dbx を起動します。


% jvm_invocation="xyz -J-Xdebug -Jany other java options"
% dbx myclass.class -Dide=visual

コマンド行オプションを受け付けない独自のラッパーの利用

次のラッパースクリプト (xyz) は複数の環境変数を設定して、JVM ソフトウェアを起動しますが、コマンド行オプションやクラス名を受け付けません。


#!/bin/sh
CLASSPATH=/mydir/myclass:/mydir/myjar.jar; export CLASSPATH
ABC=/mydir/abc; export ABC
java <options> myclass

このようなスクリプトを次のいずれかの方法で利用し、dbx を使ってラッパーをデバッグすることもできます。