Oracle Solaris Studio 12.2: C ユーザーガイド

B.2.80 -xcache[= c]

オプティマイザ用のキャッシュ特性を定義します。この定義によって、特定のキャッシュが使用されるわけではありません。


注 –

このオプションは単独で指定できますが、-xtarget オプションのマクロ展開の一部です。-xtarget オプションによって指定された値を変更するのがな目的です。


このリリースで、キャッシュを共有できるスレッド数を指定するオプションの特性 [/ti] が導入されました。t の値を指定しない場合のデフォルトは 1 です。

c には次のいずれかを指定します。

slat の各特性の定義は次のとおりです。

si

レベル i のデータキャッシュのサイズ (キロバイト単位)

li

レベル i のデータキャッシュのラインサイズ (バイト単位)

ai

レベル i のデータキャッシュの結合特性

ti 

レベル i でキャッシュを共有するハードウェアスレッドの数

次に、-xcache の値を示します。

表 B–17 -xcache のフラグ

フラグ  

意味  

generic

これはデフォルトです。ほとんどの SPARC プロセッサに良好なパフォーマンスを提供し、どの x86、SPARC の各プロセッサでも著しいパフォーマンス低下が生じないようなキャッシュ特性を使用するように、コンパイラに指示します。 

これらの最高のタイミング特性は、新しいリリースごとに、必要に応じて調整されます。 

native

ホスト環境に対して最適化されたパラメータを設定します。 

s1/l1/a 1[/t1]

レベル 1 のキャッシュ特性を定義します。 

s1/l1/a 1[/t1]:s2/l 2/a2[ /t2]

レベル 1 と 2 のキャッシュ特性を定義します。 

s1/l1/a 1[/t1]:s2/l 2/a2[ /t2]:s3/l 3/a3[ /t3]

レベル 1、2、3 のキャッシュ特性を定義します。 

例: -xcache=16/32/4:1024/32/1 では、次の内容を指定します。

レベル 1 のキャッシュ 

16K バイト 

ラインサイズ 32 バイト 

4 ウェイアソシアティブ 

レベル 2 のキャッシュ 

1024K バイト 

ラインサイズ 32 バイト 

直接マップ結合