ISO10646 UTF-16 文字列リテラルを使用する国際化アプリケーションをサポートする必要がある場合は、このオプション使用します。言い替えれば、このオプションは、オブジェクトファイル内で UTF-16 文字列に変換したい文字列リテラルがコードに含まれる場合に使用します。このオプションが指定されていない場合、コンパイラは 16 ビット文字列リテラルの生成、認識のいずれも行いません。このオプションは、U"ASCII_string" という書式の文字列リテラルを unsigned short int 型の配列として認識できるようにします。このような文字列は標準として規定されていないので、このオプションは標準に準拠しない C++ の認識を可能にします。
U"ASCII_string" 文字列リテラルのコンパイラによる認識を無効にすることができます。-xustr=noこのオプションのコマンド行の右端にあるインスタンスは、それまでのインスタンスをすべて上書きします。
デフォルトは -xustr=no です。引数を指定しないで -xustr を指定した場合、コンパイラはこの指定を受け付けず、警告を出力します。C または C++ 規格で構文の意味が定義されると、デフォルト値が変わることがあります。
-xustr=ascii_utf16_ushort を指定して U"ASCII_string" 文字列リテラルを指定しなくても、エラーにはなりません。
すべてのファイルを、このオプションによってコンパイルしなければならないわけではありません。
次の例では、U を付加した二重引用符で文字列リテラルを示します。また、-xustr を指定するコマンド行も示します。
example% cat file.c const unsigned short *foo = U"foo"; const unsigned short bar[] = U"bar"; const unsigned short *fun() { return foo;} example% cc -xustr=ascii_utf16_ushort file.c -c |
8 ビットの文字列リテラルに U を付加して、unsigned short 型を持つ 16 ビットの UTF-16 文字を形成できます。次に例を示します。
const unsigned short x = U'x'; const unsigned short y = U'\x79'; |