Oracle Solaris Studio 12.2 Discover および Uncover ユーザーズガイド

バイナリは正しく準備される必要がある

Discover は、Solaris 10 5/08 オペレーティングシステムまたはそれ以降の Solaris 10 update を実行している SPARCベースまたは x86 ベースシステム上で Sun Studio 12、Sun Studio 12 Update 1、Oracle Solaris Studio 12.2 コンパイラ、または GCC for Sun Systems コンパイラバージョン 4.2.0 以降を使用してコンパイルされたバイナリ上で機能します。

Sun Studio または Oracle Solaris Studio コンパイラを使用する際には、-O オプションまたは -xO[n] オプションを使用することによって最適化してコンパイルを行う必要があります。GCC コンパイラを使用する際には、特別な最適化レベルは必要ありません。

これらの要件が満たされない場合、Discover でエラーが発生するか、またはバイナリが計測されません。ただし、-l オプション (「計測オプション」を参照) を使用することによって、これらの要件を満たさないバイナリを計測し、それを実行して限定された数のエラーを検出できます。

前述のようにコンパイルされたバイナリには、注釈と呼ばれる情報が含まれ、Discover がバイナリを正しく計測するのに役立っています。このわずかな情報が追加されることで、バイナリのパフォーマンスまたは実行時のメモリー使用量に影響を及ぼすことはありません。

バイナリのコンパイル時に -g オプションを使用してデバッグ情報を生成することにより、Discover はエラーおよび警告を報告しながらソースコードおよび行番号情報を表示し、より正確な結果を生成することができます。バイナリが -g オプションを使用してコンパイルされない場合、Discover には、対応する機械レベルの命令のプログラムカウンタのみが表示されます。また、-g オプションを使用してコンパイルすることにより、Discover はより正確なレポートを生成できます (「Discover エラーメッセージの解釈」を参照)。