パフォーマンスアナライザツールの機能は次のように拡張されています。
新しい「呼び出しツリー」タブには、プログラムの動的なコールグラフがツリーとして表示され、ノードとして示される各関数呼び出しを展開したり折りたたんだりできます。関数ノードを展開すると、その関数によって行われたすべての関数呼び出しに加えて、それらの関数呼び出しのパフォーマンス測定基準が表示されます。ノードを選択すると、右側の「サマリー」タブにその関数呼び出しと呼び出し先に関する測定基準が表示されます。属性付き測定基準に対して示されるパーセンテージは、プログラムの全測定基準のパーセンテージです。
もっとも多くの時間を消費するブランチを簡単に見つけるには、いずれかのノードを右クリックして、「もっとも活動的なブランチを展開」を選択します。
呼び出しスタックに呼び出し側と呼び出し先を追加することで、一度に 1 つの呼び出しの呼び出しスタックフラグメントを中央の「スタックフラグメント」パネルに作成できます。呼び出し側はそのフラグメントを呼び出している関数であり、呼び出し先はそのフラグメントから呼び出されている関数です。次の機能が含まれます。
スタックフラグメントの関数を追加および削除すると、測定基準がフラグメント全体について計算されて、フラグメントの最後の関数の隣に表示されます。
呼び出し側を右クリックするとスタックフラグメントの先頭に関数を追加でき、呼び出し先を右クリックすると末尾に関数を追加できます。また、「スタックフラグメント」パネルの上にあるボタンを使用して、呼び出しスタックフラグメントを操作することもできます。
「スタックフラグメント」パネルの上にある「戻る」ボタンと「進む」ボタンを使用して、呼び出しスタックフラグメントに対する変更の履歴内を移動できます。
コンテキスト (右クリック) メニューを使用して、「呼び出し側-呼び出し先」タブ内のデータにフィルタを適用できます。
パフォーマンスアナライザでは、同じ実行可能ファイルで収集された実験を比較できるようになりました。この機能は部分的にのみ実装されており、今後のリリースで変更される可能性があります。現在のリリースでは、実験の比較は次のように動作します。
複数の実験または実験グループを開くと、デフォルトでデータが集計されます。
compare on を .er.rc ファイルに追加し、パフォーマンスアナライザで複数の実験または実験グループを開くと、データが比較モードで表示されます。
比較モードでは、実験またはグループのデータが隣り合った列に表示され、追加されるヘッダー行には実験またはグループの名前が表示されます。実験またはグループを区別できるように列には色で影が付けられます。
実験の比較をサポートするタブは、「関数」、「呼び出し側-呼び出し先」、「ソース」、「逆アセンブリ」、「行」、および「PC」です。いずれかのタブのコンテキストメニューから比較モードを無効および有効にできます。
また、アナライザの「データ表示設定」ダイアログの「形式」タブにある「実験の比較」オプションを使用して、比較モードを有効および無効にすることもできます。
「ソース」タブの強調表示では、ホット (CPU 使用率がもっとも高い) 行がオレンジ色で表示され、ゼロ以外の測定基準の行が黄色で表示されます。
「ソース」タブのコンテキストメニューを使用すると、次または前のホット行または非ゼロ測定基準行に移動できます。
「印刷」メニューを使用して、タイムライン、MPI タイムライン、および MPI グラフの JPG ファイルを作成できます。
HotSpot でコンパイルされたコードのソースと逆アセンブルは、記録されている場合はよりよいマッピングを生成します。