Java Web Console は、Sun Microsystems 製品用に共通の Web ベースのシステム管理ソリューションを提供する目的で設計されました。これは、ユーザーがシステム管理アプリケーションにアクセス可能な単一の場所として役立ちます。これらのシステム管理アプリケーションは、そのすべてが一貫したユーザーインタフェースを提供します。
このコンソールは、さまざまな理由から Web モデルに基づいています。しかし、その第一の理由はシステム管理者が Web ブラウザを使ってシステム管理アプリケーションにアクセスできるようにすることです。
Java Web Console が提供する機能は次のとおりです。
共通の認証と承認
共通のログ
すべてのシステム管理アプリケーションに対して、同じ HTTPS ベースのポートを経由する単一のエントリポイント
共通の外観と使用感
このコンソールの利点は、管理者が 1 回ログインしたあと、コンソール内でどのアプリケーションでも使用可能であることです。
Java Web Console は、複数のクライアントサーバー型オペレーティングシステムといくつかのブラウザをサポートします。
Solaris 10 で動作する NetscapeTM 6.2x および 7.x
Windows 98、98 SE、ME、2000、および XP で動作する Netscape 6.2x および 7.x
Windows 98、98 SE、ME、2000、および XP で動作する Internet Explorer 5.5x および 6.x
Solaris で動作する Mozilla 1.4x
Solaris で動作する Firefox 1.0
Solaris 10
Red Hat Application Server 2.1 および 3.0
SuSE Linux 8.0 以降
J2SETM バージョン 1.4.1_03 以降
サーバー上で J2SE 1.4.1 以前のバージョンが検出された場合、セットアッププログラムにより Java Desktop System Management Tools CD に収録されている J2SE バージョンを使ってインストールをアップグレードするように求められます。
Tomcat: 4.0.3 以降
Tomcat は Java Desktop System Management Tools CD に収録されています。
Java Web Console 2.2.4 は、SolarisTM 10 オペレーティングシステムに含まれていますが、Desktop Manager にはバージョン 2.2.5 が必要になります。バージョン 2.2.5 のコピーは、server/console ディレクトリ内の Desktop Manager アーカイブにあります。そのディレクトリ内で ./setup を実行するとインストールできます。
Java Web Console 3.0 がインストールされている場合は、バージョン 3.0 をアンインストールして、先に述べた server/console ディレクトリから Java Web Console 2.2.5 をインストールする必要があります。
通常、Java Web Console サーバーを停止して再起動するだけで、新しいアプリケーションを登録できます。
初めて Java Web Console を起動する前に、Desktop Manager のインストールが完了していることを確認してください。Java Web Console は、コンソールに最低 1 つのアプリケーションを配備するまでは正常に実行されません。
Java Web Console を起動するには、smcwebserver start を入力します。
Java Web Console を停止するには、smcwebserver stop を入力します。
Java Web Console を再起動するには、smcwebserver restart を入力します。
Java Web Console にアクセスするには、ブラウザに次の URL を入力します。https://<hostname>.<domainname>:6789
Java Web Console は簡単に導入でき、Unix ベースの認証と役割ベースのアクセス制御 (RBAC) をサポートします。ただし、LDAP 認証など、ほかの認証機構も構成できます。
デフォルトのセッションタイムアウトは 15 分です。smreg コマンドを使用すれば、このタイムアウトを構成できます。たとえば、このタイムアウトを 5 分に設定するには、smreg add -p -c session.timeout.value=5 を入力します。
Java Web Console のコマンドの詳細については、smcwebserver と smreg のマニュアルページを参照してください。
Java Web Console はオペレーティングシステムの一部であるため、Solaris を使用している間は削除できません。
症状: インストールの最後に、登録されたアプリケーションがないため Java Web Console が起動できないことを示すメッセージが表示されます。
考えられる原因: Desktop Manager モジュールはインストールされると、Java Web Console を起動します。
症状: https://<your.server>:6789 などの適切な URL を開こうとしたが、接続が拒否されました。
考えられる原因: サーバー上で Java Web Console が実行されていません。
LDAP ログインモジュールは、デフォルトではインストールされません。その結果、ログイン資格が LDAP サーバー内に格納されたログイン資格と比較されず、通常のシステムログイン資格のみが要求されます。このトラブルシューティングのセクションは、手動で LDAP ログインモジュールをインストールした場合にのみ適用されます。
症状: Web Console のログインページが開かれましたが、ユーザー名とパスワードの組み合わせが拒否されます。
考えられる原因:
LDAP サーバーが稼動していません。
Web Console LDAP 認証モジュールが正しく構成されていません。
ユーザーが LDAP サーバー上に存在しません。
ユーザーのパスワードが、LDAP サーバーのパスワードと異なっています。
症状: Web Console にログインしましたが、アプリケーションリストのページに Desktop Manager が含まれていません。
考えられる原因:
Desktop Manager モジュールがインストールされていません。
症状: Desktop Manager を開きましたが、値が表示されず、空白ページまたはエラーが表示されます。
考えられる原因: エラーが NoClassDefFoundError:sun/tools/javac/Main と表示される場合は、Java Web Console が間違った Java インストールを使用しています。
Web サーバーが正常に稼動しない場合、ログファイルで情報が提供される場合があります。ログファイルは、/var/log/webconsole/ に置かれています。次のように smreg を使用して、ログの詳細レベルを上げることができます。
smreg add -p debug.trace.level=3 smreg add -p debug.trace.options=tmp |
次のコマンドを実行すると、元の設定を復元することができます。
smreg add -p debug.trace.level=0 smreg add -p debug.trace.options=m |
次のコマンドを実行すると、構成データベースのフルダンプが実行されます。
smreg list |
ポートを使用したままで、Desktop Manager をホストする Web サーバーが正しく停止しないことがあります。これによって、新しく起動された Web サーバーがまったく起動しなくなります。smcwebserver start/restart コマンドでエラーメッセージが表示される場合、smcwebserver stop を実行したあとでもまだ Desktop Manager にアクセス可能な場合、または新しく起動したサーバーがまだ古いインスタンスのように動作する場合、ポート 6789 がまだ使用中であるかどうかを調査 (netstat -a | grep 6789) するか、または Web サーバーがまだ稼動しているかどうかを調査 (ps -ef | grep java) してください。いずれかが当てはまる場合、一致するプロセスを終了して、ポート 6789 が使用されていないようにする必要があります。