Sun Desktop Manager 1.0 インストールガイド

第 4 章 Java Web Console

Java Web Console は、Sun Microsystems 製品用に共通の Web ベースのシステム管理ソリューションを提供する目的で設計されました。これは、ユーザーがシステム管理アプリケーションにアクセス可能な単一の場所として役立ちます。これらのシステム管理アプリケーションは、そのすべてが一貫したユーザーインタフェースを提供します。

このコンソールは、さまざまな理由から Web モデルに基づいています。しかし、その第一の理由はシステム管理者が Web ブラウザを使ってシステム管理アプリケーションにアクセスできるようにすることです。

Java Web Console が提供する機能は次のとおりです。

このコンソールの利点は、管理者が 1 回ログインしたあと、コンソール内でどのアプリケーションでも使用可能であることです。

インストール

システム要件

Java Web Console は、複数のクライアントサーバー型オペレーティングシステムといくつかのブラウザをサポートします。

クライアント

サーバー

Java Web Console のインストール

Java Web Console 2.2.4 は、SolarisTM 10 オペレーティングシステムに含まれていますが、Desktop Manager にはバージョン 2.2.5 が必要になります。バージョン 2.2.5 のコピーは、server/console ディレクトリ内の Desktop Manager アーカイブにあります。そのディレクトリ内で ./setup を実行するとインストールできます。

Java Web Console 3.0 がインストールされている場合は、バージョン 3.0 をアンインストールして、先に述べた server/console ディレクトリから Java Web Console 2.2.5 をインストールする必要があります。

コンソールの実行

通常、Java Web Console サーバーを停止して再起動するだけで、新しいアプリケーションを登録できます。


注意 – 注意 –

初めて Java Web Console を起動する前に、Desktop Manager のインストールが完了していることを確認してください。Java Web Console は、コンソールに最低 1 つのアプリケーションを配備するまでは正常に実行されません。


Java Web Console は簡単に導入でき、Unix ベースの認証と役割ベースのアクセス制御 (RBAC) をサポートします。ただし、LDAP 認証など、ほかの認証機構も構成できます。


注 –

デフォルトのセッションタイムアウトは 15 分です。smreg コマンドを使用すれば、このタイムアウトを構成できます。たとえば、このタイムアウトを 5 分に設定するには、smreg add -p -c session.timeout.value=5 を入力します。


Java Web Console のコマンドの詳細については、smcwebserver と smreg のマニュアルページを参照してください。

Java Web Console の削除


注意 – 注意 –

Java Web Console はオペレーティングシステムの一部であるため、Solaris を使用している間は削除できません。


Java Web Console のトラブルシューティング

Java Web Console をインストールできません

症状: インストールの最後に、登録されたアプリケーションがないため Java Web Console が起動できないことを示すメッセージが表示されます。

考えられる原因: Desktop Manager モジュールはインストールされると、Java Web Console を起動します。

接続が拒否されました

症状: https://<your.server>:6789 などの適切な URL を開こうとしたが、接続が拒否されました。

考えられる原因: サーバー上で Java Web Console が実行されていません。

ログインできません


注 –

LDAP ログインモジュールは、デフォルトではインストールされません。その結果、ログイン資格が LDAP サーバー内に格納されたログイン資格と比較されず、通常のシステムログイン資格のみが要求されます。このトラブルシューティングのセクションは、手動で LDAP ログインモジュールをインストールした場合にのみ適用されます。


症状: Web Console のログインページが開かれましたが、ユーザー名とパスワードの組み合わせが拒否されます。

考えられる原因:

Desktop Manager のリンクがありません

症状: Web Console にログインしましたが、アプリケーションリストのページに Desktop Manager が含まれていません。

考えられる原因:

Null ポインタ例外、Tomcat/Java エラー、または空白

症状: Desktop Manager を開きましたが、値が表示されず、空白ページまたはエラーが表示されます。

考えられる原因: エラーが NoClassDefFoundError:sun/tools/javac/Main と表示される場合は、Java Web Console が間違った Java インストールを使用しています。

その他の問題

Web サーバーが正常に稼動しない場合、ログファイルで情報が提供される場合があります。ログファイルは、/var/log/webconsole/ に置かれています。次のように smreg を使用して、ログの詳細レベルを上げることができます。


smreg add -p debug.trace.level=3
smreg add -p debug.trace.options=tmp

次のコマンドを実行すると、元の設定を復元することができます。


smreg add -p debug.trace.level=0
smreg add -p debug.trace.options=m

次のコマンドを実行すると、構成データベースのフルダンプが実行されます。


smreg list

ポートを使用したままで、Desktop Manager をホストする Web サーバーが正しく停止しないことがあります。これによって、新しく起動された Web サーバーがまったく起動しなくなります。smcwebserver start/restart コマンドでエラーメッセージが表示される場合、smcwebserver stop を実行したあとでもまだ Desktop Manager にアクセス可能な場合、または新しく起動したサーバーがまだ古いインスタンスのように動作する場合、ポート 6789 がまだ使用中であるかどうかを調査 (netstat -a | grep 6789) するか、または Web サーバーがまだ稼動しているかどうかを調査 (ps -ef | grep java) してください。いずれかが当てはまる場合、一致するプロセスを終了して、ポート 6789 が使用されていないようにする必要があります。