Sun Identity Manager 8.1 ビジネス管理者ガイド

認可タイプを使用したオブジェクトのセキュリティー保護

通常は AdminGroup 機能で指定した権限を使用して、設定、規則、TaskDefinition などの Identity Manager の objectType に対するアクセス権を付与します。ただし、1 つ以上の管理する組織内にある Identity Manager objectType のすべてのオブジェクトに対してアクセス権を付与するのは範囲が広すぎます。

認可タイプ (AuthType) を使用すると、特定の Identity Manager objectType に関して、オブジェクトのサブセットに対するアクセスの範囲を指定したり、制限したりすることができます。たとえば、ユーザーフォームでの選択元になる規則を作成している場合、ユーザーの管理範囲内にあるすべての規則に対しては、ユーザーにアクセスを付与したくない場合があります。

新しい認可タイプを定義するには、Identity Manager リポジトリで AuthorizationTypes 設定オブジェクトを編集し、新しい <AuthType> 要素を追加します。

この要素には次の 2 つのプロパティーが必要です。

たとえば、Rule を拡張する Marketing Rule という名前の新しい Rule 認可タイプを追加する場合は、次のように定義します。

<AuthType name=’Marketing Rule’ extends=’Rule’/>

次に、使用するために認可タイプを有効にするには、その認可タイプを 2 つの場所で参照する必要があります。

以下に、両方の参照の例を示します。最初の例は、Marketing Rule に対するアクセス権を与える AdminGroup 機能の定義を示しています。


例 12–4 AdminGroup 機能の定義


<AdminGroup name=’Marketing Admin’>
  <Permissions>
    <Permission type=’Marketing Rule’ rights=’View,List,Connect,Disconnect/>
  </Permissions>
  <AdminGroups>
    <ObjectRef type=’AdminGroup’ id=’#ID#Account Administrator’/>
  </AdminGroups>
</AdminGroup>





次の例は、Rule または Marketing Rule に対するアクセス権を付与されているため、ユーザーがオブジェクトにアクセスできるようになる Rule 定義を示しています。


例 12–5 Rule 定義


<Rule name=’Competitive Analysis Info’ authType=’Marketing Rule’>
 ...
</Rule>


注 –

親の認可タイプに対して、または認可タイプによって拡張された静的タイプに対してアクセス権を付与されたすべてのユーザーは、子であるすべての認可タイプに対して同じ権限を持つことになります。このため、前の例を使用すると、Rule に対する権限を付与されたユーザーはすべて、Marketing Rule に対しても同じ権限を持つことになります。ただしその逆は成り立ちません。