スキャンプロセス時に、複数のスレッドがユーザーのビューにアクセスし、ユーザーがアカウントを持つリソースにアクセスする可能性があります。ビューへのアクセス後、複数の監査ポリシーと規則が評価され、コンプライアンス違反が生成されることがあります。
2 つのスレッドが同じユーザービューを同時に更新することを避けるため、プロセスはユーザー名にメモリー内ロックを設定します。このロックがデフォルトで 5 秒以内に設定できない場合、スキャンタスクにエラーが書き込まれ、ユーザーはスキップされるため、同じユーザーセットを処理する同時スキャンが防止されます。
スキャンタスクへのタスク引数として提供される、いくつかの「チューニング可能パラメータ」の値を編集できます。
clearUserLocks (ブール型)。true の場合、スキャンの開始前に、現在のすべてのユーザーロックが解除されます。
userLock (整数)。ユーザーをロックする際の待ち時間 (ミリ秒単位)。デフォルト値は 5 秒です。負の値を設定すると、スキャン中にユーザーのロックは行いません。
scanDelay (整数)。スキャンスレッドのディスパッチ間にスリープする時間 (ミリ秒単位)。デフォルト値は 0 (遅延なし) です。この引数の値を指定すると、スキャンは遅くなりますが、システムのほかの操作の応答が速くなります。
maxThreads (整数)。スキャンの処理に使用する同時スレッド数。デフォルト値は、5 です。リソースの応答が極めて遅い場合は、この数値を大きくすると、スキャンのスループットが向上する可能性があります。
これらのパラメータの値を変更するには、対応する「タスク定義」フォームを編集します。詳細については、『Sun Identity Manager Deployment Reference』の第 2 章「Identity Manager Forms」を参照してください。