エクスポータが設定されて動作可能になったら、継続的な動作の確認のためにエクスポータの監視を行うことを選択できます。エクスポータには、エクスポータがどのように動作しているかを判断する場合に役立つ JMX Beans がいくつか用意されています。これらの JMX Beans には、エクスポータの平均読み取り/書き込みレート、内部メモリーキューの現在/最大のサイズ、および持続的なキューのサイズについての統計情報が含まれます。エクスポータでは、エクスポート中に監査レコードも作成されます。 各データタイプの 1 サイクルごとに 1 つのレコードが作成されます。監査レコードには、そのタイプのレコードがエクスポートされた数や、エクスポートの所要時間が含まれます。
データエクスポータには、エクスポータの監視を行う次の JMX 管理 Beans が用意されています。
表 16–2 JMX 管理 Beans
Beans の名前 |
説明 |
---|---|
DataExporter |
現在キューにあるエクスポートの数と、キューの上限についての情報を格納しています。 |
DataQueue |
現在キューにありキャッシュされているエクスポートの数と、キャッシュへの到着レートについての情報を格納しています。 |
ExporterTask |
Identity Manager からのエクスポートの読み取り数、ウェアハウスに対する書き込み数、読み取りと書き込みのレート (レコード数/秒)、およびエラーの数についての情報を格納しています。 |
通常の Identity Manager の操作中にエクスポートレコードをキューテーブルに入れるように、データエクスポータを設定できます。キューは、場合によっては多数のレコードに応じて拡張し、サーバーの再起動後も保持する必要があるため、Identity Manager リポジトリ内のテーブルによって保持されます。一般的にリポジトリへの書き込みは、通常の Identity Manager 操作の速度を低下させるため、レコードがリポジトリ内で持続可能になるまで、キューは少量のメモリーキャッシュを使用してメモリー内にレコードをバッファーします。
DataQueue MBean 属性は、1 台の Identity Manager サーバー上でメモリーのキューに入れられたレコードの最大数を表示するように計画できます。バランスのとれたシステムでは、メモリーキャッシュ内のレコード数が少なく、数がすばやくゼロに向かうはずです。この数が大きくなったり (数千単位)、数秒以内にゼロに戻らなかったりすることが観察される場合、リポジトリの書き込みパフォーマンスを調査する必要があります。
ExportTask MBeans には、2 種類のエラー数の情報が含まれています。 1 つが読み取り、もう 1 つが書き込みのエラーです。これらの数はゼロであるべきですが、特に書き込み中には、エラーが発生することがある理由がいくつか存在します。もっともよくある書き込みエラーは、エクスポートされたデータがウェアハウスのテーブル列内に入らないことから発生します。 これは一般的に、文字列のオーバーフローです。エクスポートされる文字列データにはサイズの限度がないものがあります。 この場合、エクスポートテーブル列に上限が設定されている必要があります。