アクションとは、スクリプトアクションのネイティブサポートが存在する場合に、管理するリソースのコンテキスト内で実行するスクリプトです。たとえば、UNIX オペレーティングシステムによるシステムでは、アクションは一連の UNIX シェルコマンドです。Microsoft Windows 環境では、アクションは CMD コンソール内で実行可能な DOS 形式のコンソールコマンドになります。アクションは Identity Manager リポジトリ内にオブジェクトして存在します。メインフレーム環境では、アクションは、メインフレームとの間でキーストロークやコマンドを送受信できる Javascript スクリプトです。Oracle ERP では、アクションは、JDBC 接続を使用して Oracle データベースの追加カスタムフィールドを管理する Javascript または Beanshell スクリプトです。このアダプタについては、第 25 章Oracle ERPを参照してください。
アクションは、リソースアカウントオブジェクトに対して直接実行される作業ではなく、そのリソースアカウントの作成、更新、または削除の前またはあとに実行される作業を行う場合に使用します。リソースアクションでは、ユーザーを作成したあとに実行される、新規ユーザーのディレクトリへのファイルのコピーや、そのユーザーに関する UNIX の SUDOers ファイルの更新などのネイティブアクティビティーがサポートされます。このタイプの作業は、カスタムリソースアダプタを使用することにより実行できます。ただし、カスタムリソースアダプタを配備するよりも、アクションを追加したリソースアダプタを配備するほうが簡単です。
アクションには次の 3 種類の結果メッセージが関連付けられます。
Success。Identity Manager の成功メッセージを表示します。
Success with action output。Identity Manager の成功メッセージと、標準エラーおよび出力情報を表示します。
Failure。Identity Manager の失敗メッセージと、標準エラーおよび出力情報を表示します。