Sun Identity Manager 8.1 リソースリファレンス

ActiveSync 設定

フラットファイル Active Sync アダプタは、フラットファイルのタイムスタンプを追跡できます。また、アダプタは最後に処理されたファイルをアーカイブして、これを最新のバージョンと比較します。Identity Manager は、2 つのファイルが異なっているアカウントで処理を実行します。

これらの機能が有効になっている場合、Identity Manager がソースのフラットファイルを最初にポーリングするときに、そのファイルがコピーされ、同じディレクトリ内に配置されます。コピーされた (保存された) ファイルには、FFAS_ timestamp.FFAS という名前が付けられます。timestamp は、元のファイルが最後に変更された時刻を示します。タイムスタンプの形式は、ソースファイルのあるオペレーティングシステムによって決まります。

その後のポーリングごとに、Identity Manager は元のファイルのタイムスタンプと最新のタイムスタンプを比較します。新しいタイムスタンプの値が直前の値と同じ場合、ファイルは変更されていないので、次のポーリングが行われるまでそれ以上の処理は実行されません。タイムスタンプの値が異なる場合、Identity Manager は FFAS ファイルの存在をチェックします。このファイルが存在していなければ、Identity Manager は更新されたソースファイルを新しいファイルとして処理します。

タイムスタンプが異なっており、保存されている FFAS ファイルが存在する場合、Identity Manager はソースファイルと保存されているファイルを比較します。この比較によって、変更されていないユーザーを処理の対象から除外します。変更されたユーザーは、アダプタを通して通常の方法で送信され、設定された処理、相関規則および削除規則によって、このユーザーに対する処理が決まります。

これらの規則を利用しやすくするために、差分メカニズムで検出された状況を示すための属性がアダプタによって追加されます。新しく更新されたソースファイルのみに存在しているユーザーに対して、ユーザーレコードに値が create diffAction という属性が追加されます。ソースファイル内のいずれかのエントリが更新された場合、そのエントリに対して属性 diffAction が追加され、値には update が設定されます。いずれかのユーザーが削除された場合、そのユーザーレコードに対して、diffAction 属性の値は delete になります。

2 つのファイルの比較が完了し、すべてのアカウント処理が行われたあと、Identity Manager によって元の FFAS ファイルが削除され、現在のソースファイルが新しい FFAS ファイルにコピーされます。このファイルのタイムスタンプは、直前の FFAS ファイルとは異なるものになります。