Remedy リソースアダプタは、com.waveset.adapter.RemedyResourceAdapter クラスで定義されます。
ARTCPPORT 環境変数および ARRPC 環境変数を設定した場合、それらの値は「Remedy TCP ポート」および「Remedy RPC ソケット」リソースパラメータに指定された値を上書きします。
複数の Remedy API ライブラリをゲートウェイがインストールされているディレクトリに配置する必要があります。これらのライブラリは、Remedy サーバーにあります。
Remedy の統合については、『Business Administrator's Guide』を参照してください。
Active Sync 機能を有効にしない場合、Remedy アダプタは Remedy チケットを Identity Manager ワークフローに自動的に統合します。
Active Sync 機能を使用する場合は、次の機能をサポートするようにアダプタを設定できます。
Remedy チケットスキーマの問い合わせ
静的条件 (status = ”new’ など) に基づくチケットのフィルタリング
動的条件 (最後に取得されたチケットなど) に基づくチケットのフィルタリング
チケットが一致するたびに起動されるワークフローの指定
Active Sync が有効な場合、Remedy アダプタは「更新検索フィルタ」、「付加する結合子」、および「LAST FETCHED フィルタ」の各リソースパラメータを使用して、返されるチケットを判定します。「更新検索フィルタ」、「LAST FETCHED フィルタ」、またはその両方を使用するようにしてください。
「更新検索フィルタ」パラメータは省略可能なパラメータで、Remedy の検索式を指定します。このパラメータには、Remedy ユーザーアプリケーションの詳細検索条件に入力できる有効な検索式を含めることができます。有効な検索式には、フィールド、選択値、およびキーワードを含めることができます。このアダプタは、検索式の有効性を確認しません。
次の例は、Remedy User アプリケーションに用意されている Help Desk Cases サンプルフォームで使用できる検索式を示しています。
’Status’ = "New"
’Case Type’ = "Problem"
Remedy のフィールド名は一重引用符で囲み、値は二重引用符で囲みます。
「LAST FETCHED フィルタ」パラメータを使用する場合は、「付加する結合子」パラメータも指定する必要があります。「付加する結合子」パラメータには、次のいずれかの値を含めることができます。
AND。「更新検索フィルタ」フィールドと「LAST FETCHED フィルタ」フィールドの両方の条件が、論理的に真である必要があります。
OR。「更新検索フィルタ」フィールドと「LAST FETCHED フィルタ」フィールドのいずれかの条件が、論理的に真である必要があります。
「LAST FETCHED フィルタ」パラメータはもう 1 つの Remedy 検索式を指定しますが、この式には Identity Manager で定義された 1 つ以上のユーザー属性を含めることができます。この機能を使用して、前のポーリングで返された値を現在のポーリングで返された値と比較する式を作成できます。たとえば、Remedy フォーム上の Case ID+ フィールドに各チケットの一意の ID が含まれる場合は、この値をポーリングごとに比較できます。現在のポーリングの値が前のポーリングの値より大きい場合は、チケットに関する情報を返します。次の式は、この機能を示しています。
’Case ID+’ > "$(caseId)"
括弧内の値には、スキーママップページで指定された Waveset ユーザー属性を指定する必要があります。$(caseId) トークンは、前のポーリングで返された値に置き換えられます。たとえば、HD0000045 などの値になります。
アダプタが最初にポーリングを行なったときは、前に取得された値が存在しないため、「LAST FETCHED フィルタ」は適用されません。このフィルタは、その後のすべてのポーリングで実行されます。
このアダプタは、「更新検索フィルタ」、「付加する結合子」、「LAST FETCHED フィルタ」の各リソースパラメータを連結し、次のような検索式を送信します。
’Status’ = "New" AND ’Case ID+’ > "HD00000045"
Remedy アダプタでは、RA_HANGTIMEOUT リソース属性を使用してタイムアウト値を秒単位で指定できます。この属性は、ゲートウェイに対する要求がタイムアウトしてハングしているとみなされるまでの時間を制御します。
次のように、この属性を Resource オブジェクトに手動で追加する必要があります。
<ResourceAttribute name=’Hang Timeout’ displayName=’com.waveset.adapter. RAMessages:RESATTR_HANGTIMEOUT’ type=’int’ description=’com.waveset.adapter.RAMessages: RESATTR_HANGTIMEOUT_HELP’ value=’NewValue’> </ResourceAttribute>
この属性のデフォルト値は 0 です。これは Identity Manager がハングした接続を確認しないことを表します。
ここでは、サポートされる接続と特権の要件について説明します。
Identity Manager は、Remedy API を使用して Remedy アダプタと通信します。
Remedy サーバーへのログインに使用するアカウントは、Identity Manager によってアクセスされるすべての Remedy オブジェクトのアクセス権リストに含まれている必要があります。
Remedy ユーザーの属性は、Remedy アプリケーション内で確立されるスキーマに基づいています。スキーマと、スキーマの操作に関する詳細については、Remedy のマニュアルを参照してください。
Remmedy アダプタは、次のプロビジョニングアクションをサポートします。
ユーザーの作成、更新、削除
パスワードの設定
アカウントの反復処理
アカウントの一覧表示
大文字と小文字を区別しない ID の許可
アカウントログインおよびパスワード認証
次の表に、このアダプタのプロビジョニング機能の概要を示します。
機能 |
サポート状況 |
---|---|
アカウントの有効化/無効化 |
適用不可 |
パスワードの期限切れ |
なし |
アカウントの名前の変更 |
なし |
パススルー認証 |
なし |
前アクションと後アクション |
なし |
データ読み込みメソッド |
|
Remedy アダプタには、デフォルトのアカウント属性がありません。カスタム属性を追加する場合は、次のガイドラインを使用してください。
フォームとワークフローでは、Waveset ユーザー属性値を使用できます。この属性には、有効な Remedy フィールド ID を指定する必要があります。Remedy フォームのすべてのフィールドに、フォーム内で一意となる整数のフィールド ID が必要です。
Remedy Administrator の内部でフィールドの ID を表示するには、フォームを開いてそのフィールドを選択します。フィールド ID が「Find Field」ドロップダウンメニューに括弧付きで表示されます。
リソースユーザー属性が「Remedy Diary」フィールドに対応している場合、その属性は複数の値を取ります。値リストの各値は、次の形式を取ります。
Timestamp User Message
各表記の意味は次のとおりです。
Timestamp。1970 年 1 月 1 日 (UTC) を起点とする秒数を示す整数。
User。ダイアリにメッセージを追加した Remedy ユーザー。
Message。ダイアリのエントリ。
Remedy アダプタにパスワードの変更を許可するには、次を実行してください。
「パスワードのサポート」リソースパラメータを選択します。
アイデンティティーシステムユーザー属性名が password で、属性タイプが暗号化されているアカウント属性を、スキーママップに追加します。このリソースユーザー属性は、ユーザーパスワードを保持する Remedy フィールド ID にします。
なし
Remedy のアイデンティティーテンプレートは、Remedy システムによって生成されます。Identity Manager で確立されたアイデンティティーテンプレートは、すべて無視されます。
なし
Identity Manager のデバッグページを使用して、次のクラスでトレースオプションを設定します。
com.waveset.adapter.RemedyResourceAdapter
また、リソースインスタンスに対して次の Identity Manager ロギングパラメータを設定できます。
ログファイルパス
ログレベル
アーカイブの最大数
最大有効期間の単位
最大有効期間
ログファイルの最大サイズ
ゲートウェイへの接続の問題を診断するために、次のメソッドでトレースを有効にすることもできます。
com.waveset.adapter.AgentResourceAdapter#sendRequest
com.waveset.adapter.AgentResourceAdapter#getResponse