Sun Identity Manager 8.1 システム管理者ガイド

第 6 章 エラーと例外

この章では、Identity Manager から生成されるエラーメッセージと例外メッセージについて説明します。

この章のトピックは、次の通りです。

Identity Manager のメッセージを使用する前に

Identity Manager のエラーメッセージと例外メッセージを使用する前に、次をお読みください。

Identity Manager のメッセージについての重要な注意点

Identity Manager のエラーメッセージと例外メッセージを使用する前に、必ず次をお読みください。

関連ドキュメントと Web サイト

展開に役立つ Identity Manager のチューニングについては、ほかにもここで紹介するドキュメントと Web サイトを参照してください。

推奨ドキュメント

Product_IDMgr; のエラーメッセージと例外メッセージについては、次のドキュメントを参照してください。

有用な Web サイト

次の表に、有用な Web サイトの一部を紹介します。

表 6–1 有用な Web サイト

Web サイト URL 

説明 

http://sharespace.sun.com/gm/document-1.26.2296

Sun の Share Space の Identity Manager FAQ 

注意: この FAQ にアクセスするには、Share Space ID を登録する必要があります。

http://sunsolve.sun.com/

診断ツール、フォーラム、特集記事と記事、セキュリティ情報、およびパッチデータが記載されている Sun の Web サイト。 

注意: このサイトの情報は、次の 3 分野に分かれています。

  • 社内。Sun の従業員のみ。

  • 契約。契約アクセス権をお持ちのお客様のみ。

  • 公開。全員。

http://www.sun.com/service/online/us

Sun テクニカルサポート Web サイト 

Identity Manager のエラーと例外について

ここでは、Identity Manager のエラーメッセージと例外メッセージのシステムのほか、エラーと例外が発生する可能性のあるコンポーネントについて説明します。

これらの情報は、次のように構成されています。

メッセージの保存場所

エラーメッセージの保存場所は次の通りです。


注 –

カスタマイズしたメッセージカタログを作成すれば、メッセージを追加したり、システムに用意されているメッセージを修正することができます。

この手順については、『Sun Identity Manager Deployment Guide』の第 8 章「Customizing Message Catalogs」を参照してください。


メッセージの表示の仕方

わかりやすいように、Identity Manager ではページの最上部にエラーアイコンが付いた枠内にエラーメッセージと例外メッセージがページごとに表示されます。

図 6–1 ログイン認証エラーの例

エラーメッセージの例


注 –

Identity Manager メッセージシステムのうち \{0\} または \{1\} のいずれかで表示される項目は、コードから提供されたパラメータを指します。たとえば、次のようにします。

The file is larger than the maximum supported length of
 {0} bytes.

この例外では、コードによって \{0\} が最大バイト数を表すパラメータ値に置き換えられます。


エラーの重要度

Identity Manager では、エラーの重要度が次のように定められています。


注 –

エラーメッセージと例外メッセージの詳細は、Identity Manager のシステムログをチェックするとわかります。「システムログレポートのエラー表示」を参照してください。)


システムログレポートのエラー表示

システムログレポートには、Identity Manager から生成されたエラーが説明されています。システムログレポートは、エラーのタイムスタンプ、重要度、サーバー名、コンポーネント名、エラーコードまたはエラー ID、スタックトレース (プログラム期間のうち、その時点の実行スタックの構成)、およびエラー本文から構成されています。

システムログレポートを実行して表示するには、Identity Manager の管理者インタフェースまたはコマンドラインインタフェースのいずれからでも行えます。


注 –

システムログレポートの作成手順と編集手順は、『Sun Identity Manager 8.1 ビジネス管理者ガイド』に記載されています。


Procedure管理者インタフェースからシステムログレポートを実行する

管理者インタフェースからシステムログレポートを実行するには、次の項目を実行します。

  1. Identity Manager 管理者インタフェースにログインします。

  2. 「レポート」 -> 「レポートの実行」の順に選択し、「レポートの実行」ページを開きます。

  3. レポート種類列から該当するシステムログレポートのエントリを見つけ、その行にある「実行」ボタンをクリックします。

    「レポート結果」ページが表示され、指定した期間内にレポートされたシステムメッセージが一覧表示されます。例えば 図 6–2 には、2 つのシステムメッセージが表示されています。

    図 6–2 「レポート結果」ページの例

    「レポート結果」ページの例を表す画像

    このレポート結果表には、次の情報が表示されています。

    • 「タイムスタンプ」。エラーが発生した日、曜日、時刻が表示されます。

      このシステムログレコードの詳細を表示するには、「タイムスタンプ」のリンクをクリックします。例えば、図 6–2 の「タイムスタンプ」リンクをクリックすると、次の除法が表示されます。

      一部のシステムログレコードの詳細を表した例。
    • 「イベント」。対象となるエントリに syslog ID があれば、syslog ID が表示されます。

    • 「重要度」。エラーの重要度が表示されます。

      重要度には、次の種類があります。

      • 致命的。システムクラッシュの原因となる深刻なエラー。保存されていないデータは紛失するか壊れます。

      • エラー。深刻なエラー。保存されていないデータは紛失するか壊れる危険性があります。データの紛失を防ぐには、早急な措置が必要です。

      • 警告。今後深刻なエラーが発生しないように、いずれ措置を講じる必要があります。

      • 情報。情報メッセージ。通常、サーバーの活動を表します。何もする必要はありません。

    • 「サーバー」。エラーが発生したサーバーを示します。

    • 「コンポーネント」。エラーが生成されたシステムコンポーネントを示します。

    • 「エラーコード」。そのエラーに関連付けられているエラーコードが表示されます。

    • 「メッセージ」。実際のエラーメッセージ本文が表示されます。

Procedureコマンドラインインタフェースからシステムログレポートを実行する


注 –

この手順の説明は、Identity Manager コマンドラインインタフェースと lh コマンドを使い慣れた方を対象としています。詳細は、『『Sun Identity Manager 8.1 ビジネス管理者ガイド』』『Sun Identity Manager 8.1 ビジネス管理者ガイド』の付録 A「lh リファレンス」をお読みください。


コマンドラインからシステムログレポートを実行して表示するには、次の項目を実行します。

  1. コマンドウィンドウを開きます。

  2. Identity Manager のデフォルトインストール先ディレクトリに移動します。

  3. プロンプトで、lh syslog [オプション ] コマンドを入力します。

    次のオプションを使用して、情報を含めるか除外します。

    • -d: 数値 – 何日前かのレコードが表示されます (デフォルトは 1 です)。

    • -F – 重要度が致命的なレコードだけが表示されます。

    • -E – 重要度がエラー以上のレコードだけが表示されます。

    • -i logid – 指定した Syslog ID のレコードだけが表示されます。

      syslog ID は一部のエラーメッセージに表示され、特定のシステムログエントリを参照するものです。

    • -W – デフォルトで重要度が警告以上のレコードだけが表示されます。

    • -X – エラーの原因が報告されていれば、エラーの原因が表示されます。

デフォルトエラーメッセージのカスタマイズ


注 –

メッセージカタログエントリを追加したり、システムに用意されているエントリを修正するには、カスタマイズしたメッセージをカタログを作成する必要があります。この手順については、『Sun Identity Manager Deployment Guide』の第 8 章「Customizing Message Catalogs」を参照してください。


Identity Manager のデフォルトのエラーメッセージは、WPMessages.properties ファイルの idmcommon.jar ファイル、および R AMessages.properties ファイルの idmadapter.jar に保存されます。

Identity Manager &Product_IDM_SPE のデフォルトエラーメッセージは、IDMXMessages.properties ファイルにあります。

これらのデフォルトエラーメッセージをカスタマイズするには、そのメッセージに用意されている ErrorUIConfig オブジェクトの属性を修正します。

ProcedureErrorUIConfig オブジェクトを修正する

  1. Identity Manager 管理者インタフェースにログインします。

  2. ブラウザに http:// host:port/idm/debug と入力して、「System Settings」ページを開きます。

  3. 「List Objects」ボタンの隣にある「Type」メニューを見つけます。メニューから「Configuration」を選択します。

    図 6–3 「List Objects」の「Type」メニュー

    「System Settings」ページの「List Objects」メニューを表した画像

  4. 「List Objects」ボタンをクリックします。

  5. 「List Objects of type: Configuration」ページで、ErrorUIConfig Edit リンクをクリックします。

    次の例は、「Checkout Object: Configuration」ページの ErrorUIConfig オブジェクトに使用する XML を示したものです。


    <?xml version=’1.0’ encoding=’UTF-8’?>
    <!DOCTYPE Configuration PUBLIC ’waveset.dtd’ ’waveset.dtd’>
    <!--  MemberObjectGroups="#ID#Top" extensionClass="GenericObject" 
    id="#ID#9787BA467E01441B:178655:1156195C008:-7FFE" 
    lastModifier="com.waveset.object.ErrorUIConfig" name="ErrorUIConfig"-->
    <Configuration id=’#ID#9787BA467E01441B:178655:1156195C008:-7FFE’ name=’ErrorUIConfig’ 
    lock=’Configurator#1200600790328’ creator=’com.waveset.object.ErrorUIConfig’ 
    createDate=’1191343145328’ lastModifier=’com.waveset.object.ErrorUIConfig’ 
    lastModDate=’1191343145328’>
      <Extension>
        <Object>
          <Attribute name=’Enabled’>
            <Boolean>true</Boolean>
          </Attribute>
          <Attribute name=’ErrorMsgID’ value=’UI_ERROR_DEFAULT_FATAL_MESSAGE’/>
    
        </Object>
      </Extension>
      <MemberObjectGroups>
        <ObjectRef type=’ObjectGroup’ id=’#ID#Top’ name=’Top’/>
      </MemberObjectGroups>
    </Configuration>
  6. ErrorUIConfig オブジェクト属性のうち、修正できるものは次の通りです。

    • 「Enabled」。メッセージを有効 (true) または無効 (false) にします。


      注 –

      この属性を無効にできる機能は、下位互換性のために用意されていますが、この属性を無効にすると不可解なメッセージとなり、システムログに通常の拡張メッセージが表示されなくなります。


    • 「ErrorMsgID」。表示対象のエラーメッセージを指します。

      表示対象とするテキストメッセージを用意するには、この ErrorMsgID 属性値を変更します。

      この属性の現在の設定は次の通りです。また、メッセージカタログ内で UI_ERROR_DEFAULT_FATAL_MESSAGE メッセージを参照しています。


      <Attribute name=’ErrorMsgID’ value=’UI_ERROR_DEFAULT_FATAL_MESSAGE’/>

      注 –

      メッセージ内に一重引用符 (') や二重引用符 (") が付いたパラメータ化メッセージには、さらに一重引用符 (') や二重引用符 (") を付けてメッセージを拡張してください。(システムにメッセージを出力した時に、一重引用符 (') だけが表示されます。)

      例えば、次のメッセージは 2 つの一重引用符で囲まれます。


      ”’{0}’’

  7. 完了したら、「Save」をクリックして変更内容を保存します。


    注 –

    デフォルトエラーメッセージの作成にお困りの場合は、貴社の管理者または管理者ホットラインまでご連絡ください。