Sun Identity Manager 8.1 システム管理者ガイド

第 5 章 トレースとトラブルシューティング

この章では、トレーシングを使用してエラーの解決に役立てる方法、パフォーマンス問題の解決方法、Identity Manager 内のフローを理解する方法について説明します。この章では、各種 Identity Manager コンポーネントで起こりうる問題のトラブルシューティング方法についても説明します。

この章では、次のトピックについて説明します。

トレースやトラブルシューティングを始める前に

Identity Manager のトレースやトラブルシューティングを始める前に、次のセクションの内容を確認しておいてください。

対象読者

この章は、アプリケーションサーバーとデータベースの管理者、第一線のサポートエンジニア、および配備環境で Identity Manager の維持管理を担当しているパートナーの方を対象としています。

Identity Manager の問題をトラブルシューティングする前に、次が必要になります。

Identity Manager のトレースとトラブルシューティングの重要な注意点

Identity Manager のトレースまたはトラブルシューティングを開始する前に、次の点にご注意ください。

サポートにお問い合せになる前に

Sun テクニカルサポートにサポートをお問い合わせになる前に、問題の領域を絞り込むことができる次の推奨事項を試してみてください。

また、Sun サポートにサポートをお問い合わせになる前に、次の情報を集めて用意しておく必要があります。

収集する情報 

情報の確認方法 

製品のバージョンと次の情報 

  • インストールされているパッチ、ホットフィックス、e-fix

  • カスタマイズのリスト

Identity Manager コンソールで次のコマンドを使用します。 

  • installed

  • inventory

Identity Manager のトポロジと次の情報

  • Identity Manager クラスタの構成

  • 問題の環境のローカリゼーションと環境に関するその他の情報

  • サーバーのリスト

情報は次のように取得します。

  • 手動で確認する必要があります。

  • 手動で確認する必要があります。

  • 実行中の Identity Manager サーバーで、Identity Manager 管理者インタフェースから「設定」>「サーバー」の順に選択します。

環境で行った最近の変更 

手動で確認する必要があります。 

Java のバージョンとタイプ 

次の Java コマンドを使用します。 

java -version

アプリケーションサーバーのバージョンとタイプ 

使用している Application Server によって異なりますが、手動で確認する必要があります。 

オペレーティングシステムのレベルと情報 

手動で確認する必要があります。 

デフォルト XML 出力 (すべてのリポジトリオブジェクトのリスト) 

コンソールで export default.xml default コマンドを使用します。

タスクインスタンスのデータと次の情報

  • 実行中のタスクのリスト

  • 現在のすべてのタスクインスタンスのサイズ

コンソールで次のコマンドを使用します。

  • listTasks

  • showSizes TaskInstance

システムログ 


注 –

報告する問題の種類に応じて、追加のシステムログの提出を要求される場合があります。


関連ドキュメントと Web サイト

Identity Manager のトレースとトラブルシューティングについては、この章で説明する内容のほかにもこのセクションに記載されているドキュメントと Web サイトをご覧ください。

推奨ドキュメント

Identity Manager のトレースとトラブルシューティングについては、次のドキュメントを参照してください。

有用な Web サイト

次の表に、Identity Manager のトラブルシューティングに関する Web サイトを説明します。

表 5–1 有用な Web サイト

Web サイト URL 

説明 

http://sunsolve.sun.com/

診断ツール、フォーラム、機能と記事、セキュリティー情報、パッチの内容を含む Sun の Web サイト。 

注意: このサイトの情報は、次の 3 分野に分かれています。

  • 社内。Sun 従業員のみ。

  • 契約。契約アクセス権をお持ちのお客様のみ。

  • 公開。全員。

http://www.sun.com/service/online/us

Sun テクニカルサポートの Web サイト。 

https://sharespace.sun.com/gm/folder-1.11.60181?

Sun Microsystems の Share Space の Identity Manager フォルダ。Identity Manager の FAQ、フォーラムへのリンク、特集記事や記事などが記載されています。 

注意: このサイトに記載されている情報にアクセスするには、Share Space ID を登録する必要があります。

https://identitymanageride.dev.java.net

オープンソースの Sun Identity Manager 統合開発環境 (Identity Manager IDE) プロジェクト。Identity Manager IDE のインストール方法と設定方法の手順が記載されています。 

手順の概要

次の図に示す手順に従えば、通常は使用中の配備の問題を見つけて解決することができます。

図 5–1 問題のトレースとトラブルシューティング

問題のトレースとトラブルシューティングに使用する一般的な方法を示したフロー図

Identity Manager の各種オブジェクトとアクティビティーのトレースを有効にする方法については、「Identity Manager のオブジェクトとアクティビティーのトレース」を参照してください。

オブジェクトとアクティビティーによくある問題をトラブルシューティングする方法については、「よくある問題のトラブルシューティングと解決策」を参照してください。

Identity Manager のオブジェクトとアクティビティーのトレース

トレース出力は、問題を見つけて解決する際にも、カスタムのリソースアダプタを開発する際にも非常に有用です。

ここでは、Identity Manager の各種オブジェクトとアクティビティーのトレースを有効に設定する方法について説明します。説明する内容は次のとおりです。


注 –

トレースは、システムパフォーマンスに影響を及ぼします。最適なパフォーマンスが得られるようにするには、システムのデバッグ終了後に最小限のトレースレベルに抑えるか、トレースを無効にします。


トレースの設定方法

Identity Manager の中には、トレースを有効に設定できる場所が複数用意されています。次に、この手順について説明していきます。

Procedure「System Settings」ページからトレースを有効にする

「System Settings」ページが Product_IDMgr; のデバッグページのメイン画面になります。

このページから行える操作は、次のとおりです。

Identity Manager の「System Settings」ページからトレースを有効にする手順は、次のとおりです。

  1. ブラウザを開いて、Identity Manager 管理者インタフェースにログインします。

  2. 次の URL を入力します。

    http://host port/idm/debug

    各表記の意味は次のとおりです。

    • host は、Identity Manager の実行先ローカルサーバーです。

    • port は、このサーバーが監視中の TCP ポート数です。

  3. 「System Settings」ページが表示されたら「Show Trace」をクリックして、単一のトレース設定を操作します。ここから、最大 10 個までのトレース設定を作成、変更、削除できます。


    注 –

    これ以降の説明は、トレース設定が 1 つしかないものとして説明します。

    複数のトレース設定を操作するには、代わりに「Show Trace List」ボタンをクリックしてください。「Trace Configuration」ページが表示されたら、これまでの設定を編集する設定名をクリックします。

    Identity Manager には、デフォルトでグローバル設定が用意されています。しかし、Identity Manager インスタンスに複数のサーバーがある場合は、これ以外の設定を定義した方が便利かもしれません。トレース設定名と現ホスト名が重複する場合は、ホスト設定の方がグローバル設定よりも優先されます。


次の手順

トレースを設定した後は、次のセクションで説明するように、デフォルトのグローバルトレース設定オブジェクトを表示して編集したり、設定オブジェクトを新規作成できます。

Procedureデフォルトの設定オブジェクトを編集する

  1. 「Edit Trace Configuration」ページから、「Trace Enabled」ボックスをクリックしてトレースを有効にします。


    注 –

    このボックスの選択を解除するとトレースは終了しますが、設定はそのまま残ります。トレースしていたクラスを覚えておいて入力し直さなくても、トレースの有効と無効を切り替えられます。


  2. トレースするクラス、パッケージ、またはメソッド名をテーブルに入力して指定します。

    たとえば、次のようにします。

    • waveset.repository パッケージ内にあるすべてのクラスをトレースするには、com.waveset.repository と入力します。

    • waveset.repository パッケージ内にある AbstractDataStore クラスをトレースするには、com.waveset.repository.AbstractDataStore と入力します。

    • waveset パッケージ内にある AbstractDataStore クラスのリストメソッドをトレースするには、 com.waveset.repository.AbstractDataStore#list と入力します。

    com.waveset クラスにはトレースを有効に設定しないでください。com.waveset クラスは冗長で多数のクラスがあるため、このクラスをトレースするとサーバーがハングすることがあります。

  3. このテーブルの「Level」メニューから、「Method」または「Class」のトレースレベルを選択します。

    次の表で説明するように、それぞれのレベルで異なる種類の情報が取り込まれます。

    トレースレベル 

    説明 

    最小デバッグ出力、トレース例外、およびエラー情報のみ 

    トレースレベル 0 イベント + Public メソッドのエントリと終了 

    トレースレベル 1 イベント + Public 以外のメソッドのエントリと終了 

    トレースレベル 2 + 決定点と重要変数 

    最大デバッグ出力 


    注 –

    メソッド/クラスのトレースは予測できますが、場合によってはトレース出力が大量になることがあります。トレースするメソッドとクラスを指定するときは、できる限り明確に指定するようにしてください。


  4. (オプショナル) 下位呼び出しのトレースを有効にするには、「Subcall Tracing」メニューからレベルを選択します。このメニューで使用されるトレース番号のレベルは、先の表で説明したものと同じです。


    注 –
    • デフォルトの下位呼び出しトレースレベルは、なしです。これにより、メソッド単位またはクラス単位での下位呼び出しトレースが無効になります。

    • 下位呼び出しトレースレベルは、先の手順で指定したメソッド/クラスのトレースレベルとは関係ありません。


    下位呼び出しトレースをサポートしている特定のメソッドに「下位呼び出しトレース」を有効にすると、このメソッドから呼び出されるメソッドにはトレースレベルが自動的に設定されるようになります。下位呼び出しトレースを使用すると、指定メソッドへのエントリとメソッドの終了により終了したエントリを契機に、短くても詳細なトレース出力のバーストが生成できます。

    たとえば、com.waveset.adapter.NewRes#init メソッドのトレース設定を作成した場合は、メソッド/クラスのトレースをレベル 1 に設定し、下位呼び出しトレースをレベル 3 に設定します。

    さらに、init メソッドが次のもう 2 つのメソッドを呼び出すとします。

    • NewRes#subcallA

    • NewRes#subcallB

      init メソッドが実行されると、com.waveset.adapter.NewRes#init メソッドは、 subcallA に達するまで、レベル 1 でトレース出力を生成します。subcallA の実行が開始されると、トレースレベルが 3 に変わり、subcallA が終了するまでこのレベルが継続されます。com.waveset.adapter.NewRes#init メソッドが init メソッドに戻り、トレースレベルを 1 に戻します。その後、initsubcallB を呼び出すと、subcallB が存在する限り、別のバーストのトレースレベル 3 の詳細が続きます。最後に、init が存在すれば、トレースレベル 1 が終了します。

  5. トレース結果を指定ファイルの場所に送信するか、stdout に送信します。

    ファイルへの出力を選択すると、「Trace File」フィールドが表示されます。このフィールドから、別の場所を指定したり、トレース出力ファイルのファイル名を指定します。デフォルトの出力場所とファイル名は、次のとおりです。


    path_to_idm_install\export\pipeline\config\WSTrace.log
    
  6. 格納する最大トレースファイル数を指定します (デフォルトは 2)。

  7. 各ファイルの最大サイズを指定します (デフォルトは 512K)。

  8. トレース出力ファイルを生成時に書き込むか (同期的)、そのデータをキューに入れておいてからトレースファイルに書き込むか (非同期的) を指定します。

  9. 変更を保存します。

Procedureトレース設定オブジェクトを新規作成する

トレース設定オブジェクトを新規作成するには、次の項目を実行します。

  1. トレース対象とするパッケージまたはメソッドを決定します。

    通常は、リソースアダプタ名を指定するか、エラーメッセージに表示された情報を使用します。

  2. Identity Manager 管理者インタフェースにログインし、「System Settings」ページからトレースを有効にするに説明したとおりに「System Settings」ページを開きます。

  3. 「System Settings」ページで、「Show Trace List」をクリックします。

  4. Identity Manager の「Trace Configuration」ページが表示されたら、「New」をクリックします。

  5. 「Edit Trace Configuration」ページから、トレースを有効にします。

    「Trace Configuration」メニューから、次のオプションのいずれかを選択します。

    • 「Global」。すべてのサーバーのトレースを有効にするように選択します。

    • サーバー名。サーバー名を選択して、特定のサーバーのトレースを有効にします。

  6. 「Trace Enabled」ボックスを選択して、このオブジェクトのトレースを有効にし、デフォルトの設定オブジェクトを編集するに説明したとおりにこのページの残りのパラメータを設定します。

  7. 変更を保存します。

Procedure個々のデバッグページからトレースを設定する

ここでは、Identity Manager のデバッグページからトレースを有効にする方法について説明します。

  1. ブラウザを開いて、Identity Manager 管理者インタフェースにログインします。

  2. 次の URL を入力します。

    http:// host:port /idm/debug/ pageName.jsp

    各表記の意味は次のとおりです。

    • host は、Identity Manager の実行先ローカルサーバーです。

    • port は、このサーバーが監視中の TCP ポート数です。

    • pageName.jsp は、開こうとしている個々のデバッグページです。

      たとえば、カスタムアダプタにアダプタクラスとメソッドをトレースするには、次の URL を入力して「Edit Trace Configuration」ページを開きます。

      http://host : port/idm/debug/Show_Trace.jsp

ProcedureIdentity Manager コンソールからトレースを有効にする

ここでは、Identity Manager コンソールからトレースを有効にする方法について説明します。

  1. $WSHOME を設定します。

    たとえば、この変数をデフォルトのインストールディレクトリに設定するには、次のように指定します。


    set WSHOME=C:\Program Files\tomcat\webapps\idm
  2. Identity Manager コンソールを bin ディレクトリから開くには、lh console と入力します。

  3. コンソールから、trace と入力して、enabledisable など使用可能なトレースオプションの詳細なまとめを表示します。

    このコマンドの構文は次のとおりです。

    trace [ -s server ] $subcommand

トレースファイルの表示方法

デフォルトでは、Identity Manager はトレース情報を WSTrace#.log というファイルに送信します。これは path_to_idm_install\export\pipeline\config\ ディレクトリにあります。必要ならば、オブジェクトのトレースを設定する際に別のファイル名と場所を指定することもできます。

それぞれのログファイルは、「Edit Trace Configuration」ページで指定した最大ファイル数まで連続して番号が付けられます。たとえば、最大ファイル数を 3 に指定した場合は、ファイルには WSTrace1.logWSTrace2.log、および WSTrace3.log が付けられます。

これらのログファイルを表示するには、次のいずれかの方法を使用します。

Identity Manager サーバーのトレース

Identity Manager は、Java ベースの製品です。この実行可能ファイルは、パッケージとしてグループ化されている Java クラスから構成されています。コードを実装すると、多くのクラスでトレースを出力できるようになります。

Identity Manager サーバーをトレースすると、サーバーの障害箇所、問題のある箇所、実行していない箇所などの有用な情報が入手できます。Identity Manager を実行中のサーバーでパッケージレベルとメソッドレベルのトレースを有効にするには、Identity Manager のデバッグページを使用します。


注 –

Sun サポートから指示がない限りは、Identity Manager がこの高度なレベルでトレースするように設定しないでください。


アダプタのトレース

トレース情報を使用すると、リソースアダプタが起動していることを確認し、すべての設定の変更内容が保存されていることを確認し、アダプタの問題を診断することができます。

ここでは、アダプタのトレース設定に役立つ内容について説明します。このセクションは、次のトピックから構成されています。

アダプタのトレースに関する一般的な注意点

アダプタのトレースを有効に設定するには、次を入力してトレース対象とするメソッドを特定する必要があります。


com.waveset.adapter.sample.MyResourceAdapter

また、アダプタがリソース設定をログファイルに書き込めるように、使用中のカスタムリソースアダプタに新メソッドがあれば、呼び出しを指定してログエントリを作成する必要があります。

場合によっては、リソースインスタンスにさらに次のようなログパラメータを指定することもできます。


注 –

トレースポイントがあるコードの計測

Identity Manager は、トレース機能を使用すると、アダプタコンポーネント (リソースアダプタ) でアダプタのトレースポイントがあるコードを計測できるようになります。ここでは、トレースポイントを使用し続けてアダプタ問題を評価し、解決に役立つガイドラインをいくつか説明します。

トレースポイントがあるコードを測定するためのガイドラインの方針は、次のとおりです。

表示する情報量を制御するには、トレースポイントのトレースレベルを指定します。次の表は、com.sun.idm.logging.TraceManager インタフェースで定義される各トレースレベルを説明したものです。

表 5–2 定義されているトレースレベル

トレースレベル 

トレース変数 

使用状況 

Trace.LEVEL1

リソースアダプタインタフェースの Public メソッドのエントリポイントと終了ポイント 

Trace.LEVEL2

Public メソッド以外または Identity Manager コンポーネント外部インタフェースに含まれているメソッドのメソッドのエントリポイントと終了ポイント 

Trace.LEVEL3

決定点または重要変数 

Trace.LEVEL4

ループ内の重要変数など、極めて詳細な情報 

n/a 

Trace.ALWAYS

トレースレベルのチェックを行わない  

注意: このオプションは、すでにトレースレベルを条件に指定している場合に使用してください。


注 –

循環的に依存しないようにするには、com.sun.idm.logging.TraceManager インタフェースを実装する com.sun.idm.logging パッケージに、com.sun.idm.logging.Trace クラスを使用します。


トレースポイントをコードに追加するときは、次の点に注意してください。

次のセクションでは、各トレースレベルをより詳細に説明していき、コードでのトレースポイントの使用例を紹介していきます。

エントリと終了トレースポイントの使用方法

使用するコードにエントリおよび終了トレースポイントを追加する前に、これらのガイドラインをお読みください。

次に、簡易エントリと終了トレース文の例を示します。この例では、次の CLASS 変数が各文に宣言されているものとします。

private static final String CLASS = 
"com.waveset.adapter.MyResourceAdapter"; 
protected static Trace _trace = Trace.getTrace();

例 5–1 エントリトレースポイントの一例

final String METHOD = methodName; 
_trace.entry(_trace.LEVEL1, CLASS, METHOD);
_trace.entry(_trace.LEVEL1, CLASS, METHOD, user);
if (_trace.level1(CLASS, METHOD)) {    
_trace.entry(_trace.ALWAYS, CLASS, METHOD,
user= + user); 
}

// Show the size of an array argument
// ASSUME: password is an argument to the method
// Note the use of the Util.length() method. It is
// a convenience method that guards against null.
if (_trace.level1(CLASS, METHOD)) {
    StringBuffer sb = new StringBuffer(32);
    sb.append(password length=);
    ab.append(Util.length(password));
    _trace.entry(_trace.ALWAYS, CLASS, METHOD, sb.toString());
}


例 5–2 エントリトレースポイントの一例

_trace.exit(_trace.LEVEL1, CLASS, METHOD);

_trace.exit(_trace.LEVEL1, CLASS, METHOD, returnValue);
if (_trace.level1(CLASS, METHOD)) {
    _trace.exit(_trace.ALWAYS, CLASS, METHOD,
      returnValue != null ? returnValue.getName() : returnValue);
}

// Show the size of an array 
String[] accounts = ... 
if (_trace.level1(CLASS, METHOD)) {    
    StringBuffer sb = new StringBuffer(32)
    sb.append(accounts length=);    
    ab.append(accounts.length);    
    _trace.exit(_trace.ALWAYS, CLASS, METHOD, sb.toString()); 
}

情報トレースポイントの使用方法

使用するコードに情報トレースポイントを追加する前に、これらのガイドラインをお読みください。

次に、簡易情報トレース文の例を示します。この例では、次の CLASS 変数が宣言されているものとします。

private static final String CLASS = 
"com.waveset.adapter.MyResourceAdapter"; 
protected static Trace _trace = Trace.getTrace();

例 5–3 情報トレースポイントの一例

_trace.info(_trace.LEVEL3, CLASS, METHOD, Some Message);
WavesetResult result = new WavesetResult(); 
try {   
   someMethod(); 
}  catch(Exception e) {   
   String msg = Some Error Message;   
   WavesetException we = new Waveset(msg, e);   
   _trace.caught(_trace.LEVEL3, CLASS, METHOD, e);   
   result.addException(we); 
}

例外トレースポイントの使用方法

使用するコードに例外トレースポイントを追加する前に、これらのガイドラインをお読みください。

次に、簡易例外トレース文の例を示します。この例では、次の CLASS 変数が宣言されているものとします。

private static final String CLASS = 
"com.waveset.adapter.MyResourceAdapter"; 
protected static Trace _trace = Trace.getTrace();

例 5–4 例外トレースポイントの一例

try {   
   someMethod(); 
}  catch(Exception e) {   
   _trace.throwing(_trace.ALWAYS, CLASS, METHOD, e);   
   throw e; 
}


try {   
   someMethod(); 
}  catch(Exception e) {   
   _trace.throwing(_trace.ALWAYS, CLASS, METHOD, e);   
   WavesetException we = new WavesetException(Some Message, e);   
   throw we; 
}


if (error) {   
  WavesetException e = new WavesetException(Some Error Message.; 
  _trace.throwing(_trace.LEVEL3, CLASS, METHOD, e);   
  throw e;
}

try {
   someMethod();
}  catch(Exception e) {
   _trace.caught(_trace.LEVEL1, CLASS, METHOD, e);
}
// execution continues.
someOtherMethod();

トレースポイントのテンプレートの使用方法

トレースポイントのテンプレートを使用すると、Identity Manager リソースアダプタに一貫した有用なトレースポイントを作成できるようになります。Identity Manager には、次の場所に Eclipse テンプレートが用意されています。

src/wps/doc/eclipse-trace-templates.xml

これらのテンプレートを Eclipse にインポートするには、「ウィンドウ」>「環境設定」>「Java」>「エディタ」>「テンプレート」の順に選択します。


注 –

Emacs または IDEA を使用している場合は、同様のテンプレートが作成できます。


その他のトレースガイドライン

ここでは、次を含む補足的なトレースガイドラインを説明します。

内部クラスのトレース

重要メソッドは内部クラスでトレースしてください。内部クラスに何かトレースメソッドがある場合は、最終的に静的な CLASS 変数を必ず宣言してください。


例 5–5 内部クラスで CLASS 変数を使用した例

private final static String CLASS = 
com.waveset.adapter.SomeResourceAdapter$AdapterInnerClass;

静的初期化子のトレース

通常は、静的初期化子にトレース機能を使用しないでください。Identity Manager は、リポジトリが初期化されたとき起こるクラスのロード時にこの初期化子を実行します。静的初期化子で重要なものをトレースするには、Debug クラスを使用します。

トレース監査機能

Identity Auditor を使用すると、次のメソッドをトレースして問題をトラブルシューティングできます。

Procedureトレースを有効にする

  1. ブラウザを開き、管理者インタフェースにログインします。

  2. 「設定」>「サーバー」の順に選択します。

  3. 「サーバー設定」ページが表示されたら、「サーバー」列からサーバー名をクリックしてその設定を編集します。

  4. 「サーバー設定の編集」ページで、「スケジューラ」タブをクリックします。

  5. スケジューラのデバッグトレースを起動してその結果を stdout に書き込むには、「トレースの有効化」ボックスを選択します。

  6. 変更を保存します。

カスタムコードのトレース

使用中の配備をトラブルシューティングする際にシームレス統合を実現するには、カスタム記述コードに Identity Manager のトレース機能を使用します。

このトレース機能を使用するには、次のクラスを使用します。

この com.sun.idm.logging.trace 機能は、トレース出力の記録にも使用できます。この機能とクラスの詳細は、JavadocTM を参照してください。


注 –

この com.sun.idm.logging.trace 機能は、Identity Manager Version 6.0 SP1 リリース以前には搭載されておりません。これ以前の Identity Manager には、代わりに com.waveset.util.Trace クラスを使用してください。


トレースの例外

例外ログは、Identity Manager の「デバッグ」ページまたは config/Waveset.properties ファイルから表示できる静的トレースです。トレースデータには、デフォルトですべての例外が含まれていませんが、例外ログは重要で有益なトラブルシューティングツールになります。

例外ログを有効にするには、次のうちいずれかのメソッドを使用します。

Identity Manager は、アプリケーションサーバーのコンソールになることが多い Web アプリケーションインスタンスにある例外ログを stdout に送信します。


注 –

完了したら、アプリケーションサーバーログに不要に出力されないよう、例外ログを無効にします。例外ログを無効にするには、 exception.trace キー値を false に戻します。


フォームのトレース

トレースを有効にすると、フォームフィールド内の編集済みフォームをトラブルシューティングし文エラーをチェックできます。

トレースを有効にするには、次のうちいずれかの方法を使用します。

Identity Manager は、フォームの式構文に問題があれば標準の出力にレポートします。


注 –

form.trace キーはデフォルトで無効になっています。これは、「アカウントリスト」などの各ページの各フィールドにトレース情報を生成するのでシステムパフォーマンスに影響を及ぼすためです。メソッドをトレーシングするフォームとフィールドには、より対象に近いものを使用するようにしてください。

フォームのトラブルシューティングが完了したら、 form.trace キー値を false に変更し直してトレースを無効にしてください。


フォームとフォームのプロセスを開発したり更新している最中には、グローバル XPRESS のトレースも有用です。グローバル XPRESS のトレースは、システムパフォーマンスに影響するほど大量の出力が生成されますが、このトレース方法は XPRESS 出力を表示して、フォームのどこに問題が発生しているかがわかることがあります。

詳細は、次を参照してください。

「グローバル XPRESS のトレース」

通常はお勧めしていませんが、コードがどこにあっても XPRESS コードをトレースするには、グローバル XPRESS トレースが使用できます。たとえば、フォーム、ビュー、およびワークフロー内で XPRESS コードがトレースできます。結果のトレースには、潜在的な問題がわかる XPRESS 出力が表示されます。


注 –

XPRESS のトレースはシステムパフォーマンスに影響するほど大量の出力が生成されるため、デフォルトで無効に設定されています。

XPRESS 関数のトレースの詳細は、『Sun Identity Manager Deployment Reference』「Testing Your Customized Form」を参照してください。


Procedureグローバル XPRESS のトレースを有効にする

  1. コマンドウィンドウを開きます。

  2. Identity Manager のデフォルトのインストール先ディレクトリにある config/Waveset.properties にディレクトリ移動します。

  3. config/Waveset.properties ファイルを開き、xpress.trace 行を次のように編集します。


    xpress.trace=true
    
  4. Waveset.properties ファイルを保存します。

  5. アプリケーションサーバーを再起動するか、Waveset.properties ファイルを Identity Manager のデバッグページから再読み込みします。

  6. 次の行を Waveset.properties ファイルに追加して、XPRESS トレース出力をファイルにコピーします。


    xpress.traceFile=FileName.txt

    xpress.traceFileOnly=true

    Waveset.properties xpress.traceFileOnly=true を設定すると、xpress.traceFile に指定したファイルの中に、すべての XPRESS 文の評価によってトレースメッセージが生成されます。それ以外の場合は、 xpress.traceFile に値があれば、トレースメッセージがコンソールとファイルの両方に出力先が変更されます。

PasswordSync のトレース

ここでは、PasswordSync のトレースを有効にする方法と、Direct アクセスまたは JMS モードでトレースを設定する方法について説明します。

PasswordSync のトレースを有効にする

Identity Manager の PasswordSync 機能のトレースを設定するには、次の方法があります。

PasswordSync 設定ツールの使用方法

ここでは、PasswordSync 設定ツールの「Trace」タブからトレースを設定する方法について説明します。


注 –

PasswordSync のインストール方法と設定方法の詳細は、『Sun Identity Manager 8.1 ビジネス管理者ガイド』の第 11 章「PasswordSync」を参照してください。

この設定ツールを初めて実行したときは、ウィザードでトレースを設定できません。それ以降は、設定ツールを実行するとウィザードに「Trace」タブが設定され、ここからトレースを設定できるようになります。


次の図は、PasswordSync 設定ツールの「Trace」タブを表したものです。

図 5–2 PasswordSync 設定ツールの「Trace」タブ

PasswordSync 設定ツールの「Trace」タブの例

このタブから指定できる操作は、次のとおりです。

レジストリキーの編集方法

別の PasswordSync 設定を有効にするには、PasswordSync 設定ツールを使用して次の PasswordSync レジストリキーを編集します。


注 –

PasswordSync レジストリキーを編集するには、PasswordSync 設定ツールを使用するのが一番安全な方法です。これらのキーを直接 Windows レジストリで編集することはお勧めしません。


表 5–3 レジストリキー

キー名 

種類 

説明 

dumpFilebase

REG_SZ

PasswordSync DLL が例外を表示する場合は、Windows がダンプファイルを生成できるようにこのレジストリキーを設定します。 

メモリーダンプの書き込み先となる、省略されていないディレクトリパスに、このレジストリキーを設定する必要があります。例: c:\temp

パスワード処理中に Identity Manager が例外を取得するたびにメモリーダンプを書き込むには、このレジストリキーを設定します。 

注意: Windows 2000 サーバー (全サービスパック) では、Microsoft から入手できる設定ディレクトリ DbgHelp.dll もインストールする必要があります。DbgHelp.dll ファイルの最低リリースバージョンは、Version 5.1 です。DbgHelp.dll ファイルは次からダウンロードしてください。

http://www.microsoft.com/whdc/DevTools/Debugging/default.mspx

DbgHelp.dll がインストールされていなければ、Windows 2000 にはダンプファイルが生成されません。

ダンプファイル名の形式は、次のとおりです。 

lhpwic-YYYYMMDD-HHmm-xxxxx.dmp

この名前の YYYYMMDD はダンプ日、HHmm はダンプ時刻 (24 時間制)、xxxxx は、アプリケーションのスレッド番号になります。

ダンプファイルは手動で削除する必要があります。ダンプファイルのサイズは、Windows の Local Security Authority Subsystem (LSASS) プロセスのサイズに応じて変わりますが、20 M バイトから 100 M バイト以上です。このダンプファイルを削除しないと、時間が経つにつれて、ディスク空き容量の限られたシステムがいっぱいになります。 

installdir

REG_SZ

PasswordSync アプリケーションのインストール先ディレクトリ 

PasswordSync レジストリキーは、次の場所にあります。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Waveset\Lighthouse\PasswordSync

ほかのキーは、この場所にあります。

各種モードのログを収集する

直接アクセスモードを使用していても JMS モードの設定を使用していても、PasswordSync のトレースログは変わりません。ただし、これらのトレースログには、部分情報しか表示されません。各設定にサーバー側にログを収集するには、次のセクションで説明するとおりにそれぞれのクラスを設定する必要があります。

直接モードのトレース

直接アクセスモードで PasswordSync を使用すると、トレースログにはエラーが表示されますが、ログの中のすべてのエラーが実際のエラーとは限りません。たとえば、場合によってはビューのチェックインに時間が掛かりすぎてログにエラーが表示されることもあります。この情報を表示するには、サーバー側でトレースする必要があります。

直接モードでは、チェック対象のビューをリポジトリに生成するサーブレットと PasswordSync が通信します。パスワードの変更内容の受信から、サーブレットに生成され返されたものの応答まで、すべてのパスワード同期段階を表示するには、com.waveset.rpc.GenericMessageHandler をクラスレベル 4 でトレースします。レベル 4 は、トラブルシューティングに十分な詳細情報を提供できる唯一のレベルです。

JMS モードのトレース

JMS モード設定で PasswordSync を使用すると、ログには送信が成功したか失敗したかの情報しか JMS サーバーに表示されません。この点で、サーバー側のログの方を頼る必要があります。JMS トレースの方が、多少複雑です。

PasswordSync dll を JMS メッセージに生成したメッセージを変換し、そのメッセージを JMS キューに追加するには、com.waveset.rpc.PasswordSyncHandler クラスをレベル 4 でトレースします。このクラスではトレースの制限が可能で、トラブルシューティングに役立つ十分な情報を提供できるのはレベル 4 だけです。

PasswordSync が正常に JMS メッセージを JMS キューに送信した場合は、トレースを見ても問題の原因が見つからないでしょう。次に、最終手段として JMS アダプタをトレースします。この手順については、『Sun Identity Manager 8.1 リソースリファレンス』を参照してください。

ルール駆動型メンバーキャッシュのトレース

ルール駆動型メンバーのキャッシュをトレースしてその結果を基に、Waveset.properties のキャッシュプロパティーをチューニングできます。

com.waveset.server.RuleDrivenMembersCache をレベル 1 でトレースする場合は、結果の情報に追加数、削除数、キャッシュヒット数などが記載されます。この情報を基にキャッシュサイズを評価して、Waveset.properties のキャッシュプロパティーをチューニングする必要があるかどうかを判断します。

ルール駆動型メンバーのキャッシュを制御するには、Waveset.properties の次のプロパティーを使用します。

デフォルトでは Identity Manager が、指定の組織に関連付けられているユーザーメンバールールを評価し、ユーザーの動的リストがあるユーザーメンバーリストのキャッシュを作成します。ただし、所定サブジェクトの指定ユーザー組に動的メンバー組織があるユーザーメンバーリストのキャッシュも作成できます。このキャッシュのキーは、オブジェクト ID で連結されたオブジェクト型です。たとえば、User#ID#Configurator オブジェクト ID と連結された User オブジェクト型です。それぞれキーとなる値は、このオブジェクトが動的メンバーとなるオブジェクトグループのリストです。

評価対象のオブジェクトが動的メンバーかどうかを判定するには、リストキャッシュで使用されるものと同じ組織単位のユーザーメンバールールをキャッシュが評価します。そのオブジェクトが動的メンバーであれば、Identity Manager がそのオブジェクトをリストに追加してからリストをキャッシュします。Identity Manager は、キャッシュのヒット率が最高になるよう、空と非空の両方のリストをキャッシュします。

このキャッシュには、Waveset.properties の次のプロパティーを使用して、パフォーマンスに影響する必要メモリーを制御します。

Identity Manager Service Provider 委任管理のトレース

Identity Manager がメソッド/クラス レベル 2 でトレースできるように有効に設定すると、Identity Manager Service Provider (サービスプロバイダ) ユーザーをリストするかアクセスしたとき、および サービスプロバイダ ユーザーがログインしたときに AdminRoles が動的に割り当てられていると認証フローがトレースできるようになります。


注 –

Identity Manager のデバッグページから サービスプロバイダ がトレースするように設定します。手順については、「Identity Manager サーバーのトレース」を必要に応じて参照してください。


調整のトレース

調整タスクに問題がある場合は、com.waveset.task.Reconciler に標準のトレース機能を使用して、調整サーバーをトレースします。

トレースを有効にするには、次のうちいずれかの方法を使用します。

有用なデバッグ情報を表示するには、記載されているメソッド/クラスのトレースレベルで「System Settings 」ページからトレースして、次の調整メソッドをトレースすることもできます。

表 5–4 トレース対象となる調整メソッド/クラス

トレース対象となる com.waveset.recon.メソッド/クラス

実行すべきトレースレベル 

表示対象 

ReconTask$WorkerThread#reconcileAccount

調整されている個々のアカウント 

ReconTask$WorkerThread#performResponse

応答中の個々のアカウントとユーザー 

ReconUtil#deleteAccountIndex

アカウントインデックスから削除対象となるユーザー情報。 

UserContext#aquireRepoLock

更新にロックされているユーザー。 

UserContext#releaseRepoLock

ユーザー。リポジトリでロック解除されているユーザー。 

ReconUtil#deleteAccountIndex

アカウントインデックスから削除対象となるユーザー情報。 

UserContext#aquireRepoLock

更新にロックされているユーザー。 

ReconTask$WorkerThread#failUserExamination

エラーで失敗した、すべてのユーザー検査要求 

ReconTask$WorkerThread#failUserResponses

エラーで失敗した、すべてのユーザー応答要求 

UserContext#releaseRepoLock

ユーザー。リポジトリでロック解除されているユーザー。 

ReconTask$ResourceThread#examineResource

リソースから読み込まれたアカウント数。 

ReconTask$ResourceThread#queueAccountReconciles

accountId accountGUIDaccountDisabled など、リソースから読み込まれた各アカウントの情報

ReconTask$ResourceThread#examineLighthouse

キューに入れられた調整済みリソースにアカウントを所有するために使用する Identity Manager ユーザークレーム数。 

ReconTask$WorkerThread#findClaimants

リソースのアカウントを要求するすべての Identity Manager ユーザー。 

ReconTask$WorkerThread#confirmPossibleOwners

リソースアカウントのすべての確定済み所有者のリスト。 

ReconTask$WorkerThread#applyResponse

適用されている応答リスト。 

AccountContext#processAttributeWorkflow

属性変更ワークフロー開始中の、属性変更内容と、フォーマット済み変更内容。 

ReconUtil#getRuleState

ルール処理中の、ユーザー属性を示したフルユーザービュー。 

ReconUtil#evaluateCorrelationRule

相互規則の状態の値と、検査の結果。 

ReconUtil#confirmPotentialOwners

確定ルールを使用して確定されたユーザーのリスト。 

ReconUtil#getIfExistsAccountIndexEntry

指定したエントリに対するアカウントインデックスの検査に関する情報の出力。 

ReconUtil#launchWorkflow

開始時のタスクインスタンスとタスク定義情報。 

ReconUtil#indexFoundAccount

存在が判明しているアカウントのインデックスの作成中または更新中に記録されたアカウントと状況。 

ReconUtil#indexMissingAccount

存在が判明していないアカウントのインデックスの作成中または更新中に記録されたアカウントと状況。 

ReconUtil#listAccountsIndexSaysExist

インデックスに存在が表示されているアカウント情報。 

ReconTask$ResourceThreadwaitForLighthouseWorkItems#

Identity Manager ユーザー検査プロセス中に、キューに入れられ処理されたユーザー数。 

ReconTask$ResourceThread#waitForReconcileWorkItems

指定リソースのキューに入れられ処理された調整と応答数。 

ReconTask$WorkerThread#correlateUsers

相互に関係するユーザーまたは確定ユーザーのリスト。 

ReconTask$WorkerThread#respondOrRequeue

アカウントに対し、前の応答メソッドの処理に問題があれば示されるエラーメッセージ。 

Response#perform

修正が行われる前と行われた後のユーザー、応答、およびユーザーのリソース情報 XML。 

Response#perform

ユーザーの応答アクションの概要。 

Response#createNewUserFromAccount

ユーザーの応答アクションの全詳細。 

ReconUtil#evaluateConfirmationRule

確定規則の状態の値と、検査の結果。 

ReconUtil#getCorrelatedUsers

指定ルールの結果に一致する相互関係ユーザーのリスト。 


注 –

トレースレベルが高いほど、トレースファイルが大きくなります。また、これらのすべてのメソッドを同時にトレースすると、非常に大きなトレースファイルが作成されます。

トラブルシューティングが完了したら、exception.trace キー値を false に設定し直してトレースを無効にしてください。


setRepo コマンドのトレース

setRepo コマンドを使用した Identity Manager リポジトリの設定中にエラーが表示されたら、次のフラグを使用して問題を切り離し、デバッグします。


-Dtrace.enabled=true
-Dtrace.level.com.waveset.repository.AbstractDataStore=2
-Dtrace.level.com.waveset.repository.DefaultTypeHandler=4
// Use one of the following based on your repository type
-Dtrace.level.com.waveset.repository.OracleDataStore=4
-Dtrace.level.com.waveset.repository.SqlServerDataStore=4
-Dtrace.level.com.waveset.repository.MysqlDataStore=4
-Dtrace.level.com.waveset.repository.DB2DataStore=4

Identity Manager が setRepo コマンドからデフォルトの $WSHOME/config/WSTrace.log ファイルに出力を送信します。

SPML のトレース

ここでは、SPML Version 1.0 と SPML Version 2.0 のトレースを有効にするためのメソッドについて説明します。

SPML 1.0 のトレースを有効にする

SPML 1.0 には、Identity Manager の SPML トラフィックと診断問題をログできるよう、トレース出力のチューニングに次のオプションが用意されています。

メソッド 1: setTrace メソッドの有効化

SPML 1.0 のトレースを有効に設定するには、SpmlClientLighthouseClient クラスから提供される setTrace メソッドを使用します。

この setTrace メソッドを有効にすると、クライアントから送信された要求の XML と、サーバーから受信した応答の XML が、随時送受信時に クライアント コンソールに印字されます。

setTrace メソッドは、Boolean 引数を使用します。例を示します。


SpmlClient client = new SpmlClient();
 client.setURL("http://localhost:8080/idm/spml");
 client.setTrace(true);

メソッド 2: org.openspml.server.SOAPRouter サーブレットの初期化

サードパーティである OpenSPML 団体のオープンソースクラスである org.openspml.server.SOAPRouter サーブレットの初期化時に、トレースを有効にできます。このサーブレットは、サーブレットが SPML 要求を処理できるよう、RPC トラフィック情報の出力を制御します。

このメソッドを有効にするには、次を WEB-INF/web.xml ファイルに追加します。


<servlet>
    <servlet-name>rpcrouter2</servlet-name>
    <display-name>OpenSPML SOAP Router</display-name>
    <description>no description</description>
    <servlet-class>
        org.openspml.server.SOAPRouter
    </servlet-class>
    <init-param>
        <param-name>trace</param-name>
        <param-value>true</param-value>
    </init-param>
    ...
  </servlet>

次に、SPML 1.0 トレースの出力例を示します。


SpmlClient: sending to http://example.com:8080/idm/servlet/rpcrouter2
<spml:addRequest xmlns:spml='urn:oasis:names:tc:SPML:1:0'
xmlns:dsml='urn:oasis:names:tc:DSML:2:0:core'>
  <spml:operationalAttributes>
    <dsml:attr name='session'>
     

<dsml:value>session token</dsml:value>

    </dsml:attr>
  </spml:operationalAttributes>
  <spml:identifier type='urn:oasis:names:tc:SPML:1:0#GUID'>
    <spml:id>suetonius</spml:id>
  </spml:identifier>
  <spml:attributes>
    <dsml:attr name='objectclass'>
      <dsml:value>person</dsml:value>
    </dsml:attr
    <dsml:attr name='password'
      <dsml:value>password</dsml:value>
    </dsml:attr>
    <dsml:attr name='gn'>
      <dsml:value>Suetonius</dsml:value>
    </dsml:attr>
    <dsml:attr name='sn'>
      <dsml:value>Tranquillus</dsml:value>
    </dsml:attr>
    <dsml:attr name='email'>
      <dsml:value>twelve@example.com</dsml:value>
    </dsml:attr>
  </spml:attributes>
</spml:addRequest>


SpmlClient: received
<?xml version='1.0' encoding='UTF-8'?>
<SOAP-ENV:Envelope
  xmlns:SOAP-ENV='http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/'>
<SOAP-ENV:Body>
<spml:addResponse xmlns:spml='urn:oasis:names:tc:SPML:1:0'
xmlns:dsml='urn:oasis:names:tc:DSML:2:0:core' result='urn:oasis:names:tc:
SPML:1:0#success'>
  <spml:operationalAttributes>
    <dsml:attr name='session'>
     
<dsml:value>session token</dsml:value>
    </dsml:attr>
  </spml:operationalAttributes>
  <spml:identifier type='urn:oasis:names:tc:SPML:1:0#GUID'>
    <spml:id>suetonius</spml:id>
  </spml:identifier>
</spml:addResponse>
/SOAP-ENV:Body>
</SOAP-ENV:Envelope>

注 –

SOAP rpcrouter サーブレットの詳細は、OpenSPML Toolkit マニュアルを参照してください。


メソッド 3: trace オペレーショナル属性の渡し

個々の SPML RPC 要求のトレースを有効に設定するには、trace オペレーショナル属性をサーバー側の RPC 要求に渡します。

サーブレット初期化中にトレースが実行され、サーブレットの RPC トラフィックが SPML Version 1.0 の要求を処理できるように、情報を出力する方法を制御します。たとえばこのトレースは raw XML を出力します。これは System.out が (アプリケーションコンテナの関数である) そのサーブレット用のものかどうかにかかわらず、行ったりきたり送信されます。たとえば、次のようになります。


AddRequest ar = new AddRequest();
 ar.setOperationalAttribute("trace", "true");

trace 属性を使用したとき、属性がサーバー処理に影響を与える度合いはベンダーによって異なります。現在のところ、Identity Manager は raw 要求データと応答データをサーバーコンソールに出力しています。これは、クライアントアプリケーションがコンソールウィンドウに関連付けられていない場合に有用です。

詳細は、OpenSPML Toolkit 製品のマニュアルを参照してください。

SPML 2.0 のトレースを有効にする

SPML 2.0 には、Identity Manager の SPML トラフィックと診断問題をログできるよう、トレース出力のチューニングに次のオプションが用意されています。

メソッド 1: org.openspml.v2.transport.RPCRouterServlet サーブレットの使用

SPML 1.0 と同様、サーブレットが SPML 2.0 要求を処理できるように、RPC トラフィック情報の出力を制御する org.openspml.v2.transport.RPCRouterServlet クラスの初期化時に、SPML 2.0 用のトレースが有効に設定できます。

このメソッドを有効にするには、次を WEB-INF/web.xml ファイルに追加します。


<servlet>
    <servlet-name>openspmlRouter</servlet-name>
    <display-name>OpenSPML SOAP Router</display-name>
    <description>A router of RPC traffic - nominally SPML 2.0 over SOAP</description>
    <servlet-class>
        org.openspml.v2.transport.RPCRouterServlet
    </servlet-class>
    <init-param>
      <param-name>trace</param-name>
      <param-value>true</param-value>
    </init-param>
    ...
  </servlet>

次の例は、rpcrouter サーブレットトレースからの出力を表したものです。

RPCRouterServlet:
<?xml version='1.0' encoding='UTF-8'?><SOAP-ENV:Envelope
xmlns:SOAP-ENV="http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/"><SOAP-ENV:Header/>
<SOAP-ENV:Body><lookupRequest
xmlns='urn:oasis:names:tc:SPML:2:0' requestID='random name' executionMode='synchronous'
returnData='everything'>
<openspml:operationalNameValuePair xmlns:openspml='urn:org:openspml:v2:util:xml' name='
session'value=session token'/>
<psoID ID='random name' targetID='spml2-DSML-Target'/>
</lookupRequest>
</SOAP-ENV:Body></SOAP-ENV:Envelope>

RPCRouterServlet:  response:
<?xml version='1.0' encoding='UTF-8'?>
<SOAP-ENV:Envelope

  xmlns:SOAP-ENV='http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/'>
<SOAP-ENV:Body>
<lookupResponse xmlns='urn:oasis:names:tc:SPML:2:0' status='failure' requestID='random 
name'error='noSuchIdentifier'>
<openspml:operationalNameValuePair xmlns:openspml='urn:org:openspml:v2:util:xml' 
name='session'

value=session token/>
<errorMessage>Item User:random name was not found in the repository, it may have been 
deleted in another session.</errorMessage>
</lookupResponse>
</SOAP-ENV:Body>
</SOAP-ENV:Envelope>

注 –

詳細は、「SPML 1.0 のトレースを有効にする」セクションの「メソッド 2: org.openspml.server.SOAPRouter サーブレットの初期化」を参照してください。


メソッド 2: SPML アクセスログの使用

SPML 2.0 は、有用なトラブルシューティングツールとして使用できる、簡易テキストのアクセスログです。このログは常に使用可能で、受信された要求の種類、その要求の処理に掛かった所要時間、要求が完了したかどうかなどの情報を、トレースを有効に設定しなくても表示できます。

この SPML テキストのアクセスログの設定手順は、『Sun Identity Manager 8.1 Web Services』「Configuring SPML Tracing」に記載されています。

タスクスケジューラのトレース

スケジューラタスクに問題がある場合は、com.waveset.task.Scheduler にある標準トレース機能を使用してタスクスケジューラをトレースできます。この出力には、タスクスケジュールについての詳細情報が表示されます。

Procedureトレースを有効にする

  1. ブラウザを開き、管理者インタフェースにログインします。

  2. 「設定」>「サーバー」の順に選択します。

  3. 「サーバー設定」ページが表示されたら、「サーバー」列からサーバー名をクリックしてその設定を編集します。

  4. 「サーバー設定の編集」ページで、「スケジューラ」タブをクリックします。

  5. スケジューラのデバッグトレースを起動してその結果を stdout に書き込むには、「トレースの有効化」ボックスを選択します。

  6. 変更を保存します。


    注 –
    • クラスター化された環境で、各インスタンスでトレースが実行されます。

    • トレース設定オブジェクトの定義と編集方法、およびトレースファイルの表示方法については、「Identity Manager サーバーのトレース」を参照してください。


ワークフローのトレース

ワークフローのトレースを有効にすると、ワークフローアクティビティの問題を解決して、ワークフロープロセスが把握できるようになります。


注 –

ワークフローのトレースを有効にする

ワークフローのトレースを有効にするには、次の項目を実行します。

Procedureワークフロートレースを有効にする

  1. ブラウザを開いて、Identity Manager 管理者インタフェースにログインします。

  2. 「System Settings 」ページの「List Objects Type」メニューから「Configuration」を選択します。

  3. 「List Objects」ボタンをクリックします。

  4. 「List Objects of type: Configuration」ページが表示されたら、オブジェクトリストをスクロールダウンして System Configuration オブジェクトを見つけ、その編集リンクをクリックします。

  5. 「Checkout Object: Configuration, #ID#CONFIGURATION:SYSTEMCONFIGURATION 」ページが表示されたら、SystemConfiguration オブジェクトの次のいずれの workflow オプションでも編集できます。


    注 –

    通常、有効にするオプションは 1 つだけですが、同時に複数のオプションを有効にすることもできます。

    これらの属性は、互いに依存していません。一種類のトレースを有効にしながら、他の種類を無効に設定することが可能です。


    • アプリケーションサーバーのコンソールにワークフローのトレースメッセージをリダイレクトするには、workflow.consoleTrace=true を指定します。この属性の方が workflow.fileTrace よりも多くのトレース出力を出力するため、致命的な例外でワークフローが終了したときに役立ちます。(デフォルト値は false です。)

    • ワークフローのトレースメッセージを読みやすいファイルにリダイレクトするには、workflow.fileTrace=PathtoFile を指定します。この属性には、デフォルトで値がありません。

      <Attribute name=’fileTrace’/>

      workflow.fileTrace 属性に値タグを付け、Unix 式の普通のスラッシでログファイルにパスを入力します。Identity Manager が、アプリケーションサーバーのインストールディレクトリに関する相対パスを格納します。例を示します。

      • Windows の場合。 <Attribute name=’fileTrace’ value=’C:\mydir\workflow.txt’/>

      • Solaris/UNIX の場合。 <Attribute name=’fileTrace’ value=’/mydir/workflow.txt’/>

    • 表示するワークフローのトレースレベルをを指定するには、workflow.traceLevel=tracingLevel を指定します。

      ワークフロープロセスをトレースするには、workflow.Trace=true を指定します。このオプションでトレースを開始するには、アプリケーションサーバーを再起動する必要があります。Identity Manager が、タスクの WavesetResult オブジェクトにトレース結果を格納します。ファイルシステムにアクセスできない場合は、このトレースオプションを使用してください。(デフォルト値は false です。)

    • タスクの WavesetResult にあるメッセージをトレースします。(デフォルト値は 1 です。)

    workflow.Trace=true を指定すると、読みにくくて長い未フォーマットの 1 つの文字列にトレースメッセージが付与されます。このオプションは、ファイルシステムにアクセスできない場合のみ使用してください。


    注 –

    最初の 2 つのオプションを使用すると、致命的な例外が発生した場合に、ワークフローのトレースの一部を紛失してしまうことがあります。


  6. SystemConfiguration オブジェクトを保存します。

  7. アプリケーションサーバーを再起動するか、SystemConfiguration オブジェクトを Identity Manager のデバッグページから再読み込みします。

指定のワークフローのトレースを有効にする

指定のワークフローのトレースを有効にするには、次のいずれかの方法を用います。

次の例は、ワークフロー変数のトレース方法の一例を示したものです。


例 5–6 ワークフロー変数のトレース


<Variable name=’trace’>
   <cond><eq><ref>accountId</ref><s>jfaux</s></eq>
     <s>workflowTrace.txt</s>
   </cond>
 </Variable>

trace 変数は、そのワークフローが jfaux というユーザー名で処理されている場合だけ、トレースを有効にします。さらに、トレースを対話式に制御するには、フォームフィールドの trace を指定します。

たとえば、トレース出力は workflowTrace.txt ファイルに書き込まれます。

バージョン情報の調べ方

現在使用中の Identity Manager バージョンの情報を表示するには、次のいずれかの方法を用います。

現在使用中の JVM バージョン情報とその他システムソフトウェアのバージョン情報を表示するには、「Identity Manager System Properties」ページ (/debug/SysInfo.jsp ) を使用します。

Identity Manager ゲートウェイのオブジェクトとアクティビティーのトレース

ここでは、Sun Identity Manager Gateway のオブジェクトとアクティビティーのトレース方法について説明します。この内容は、次のように構成されています。


注 –

「ゲートウェイデバッグ」ページからトレースを設定する方法

Identity Manager で Windows アカウントの問題をデバッグするには、「ゲートウェイデバッグ」ページ(Gateway.jsp) またはコマンドラインから有効にします。

次に、この手順について説明していきます。

「ゲートウェイデバッグ」ページから

ゲートウェイにアクセスできない場合は、「ゲートウェイデバッグ」ページ (Gateway.jsp) から、トレースを有効にします。このデバッグページから、ゲートウェイトレースファイルを指定して検索することができます。

Procedureトレースを有効にする

  1. Identity Manager 管理者インタフェースにログインします。

  2. この「ゲートウェイデバッグページ」を開くには、ブラウザに次の URL を入力します。

    http://host :port/idm/debug/Gateway.jsp

  3. 「ゲートウェイリソースリスト」から、トレースするリソースを選択します。

  4. 必要に応じて、今までの設定を修正します。

    設定を修正するには、次のボタンをクリックします。

    • 「バージョンの取得」。ゲートウェイを実行中のマシンのゲートウェイバージョンとオペレーティングシステムのバージョンを返します。

    • 「トレースファイルの取得」。トレースファイルのコンテンツを返します。

    • 「トレースパラメータの取得」。トレースファイルのパス、トレースレベル、およびトレースファイルの最大サイズを返します。

    • 「トーレスパラメータの設定」。以上のオプションについては、「トレース設定オブジェクトを新規作成する」を参照してください。

    • 「ロードされたモジュールの取得」。ゲートウェイで使用中のモジュール (DLL) のロードアドレスを返します。

    「ロードしたモジュールの取得」リストはロードアドレスから構成され、その後にモジュール名が続き、ロードされたモジュールだけが記載されます。このリストには、呼び出されずに遅延してロードされたモジュールは記載されません。

    「ロードしたモジュールの取得」オプションは、Active Directory と Domino にのみ対応しています。

コマンドラインから

幅広いオプションを使用するには、コマンドラインからのトレースを有効にすると便利です。

Procedureトレースを有効にする

  1. コマンドウィンドウを開きます。

  2. 必要なトレースのコマンド引数を指定して、ゲートウェイを起動します。

    ゲートウェイをトレースするコマンドライン引数は、次の表のとおりです。

    引数 

    説明 

    -f 

    トレースファイルへのパスを指定します。 

    -l 

    次のトレースレベルを指定します。 

    • レベル 0。トレースを無効にします。(デフォルト)

    • レベル 1。コンポーネント間のコントロールのフローをトレースし、高度な関数的メソッドからのエントリと終了を含む「精度の低い」トレースポイントを通常は定義します。

    • レベル 2。すべてのメソッドからのエントリと終了を含む「精度の中程度な」トレースポイント、および高度な機能メソッドの情報トレースポイントとデータトレースポイントを通常は定義します。レベル 2 は、各コンポーネント内、主要な決定ポイント内、および情報項目内のフローを追加します。

    • レベル 3。すべてのメソッドからのエントリと終了を含む「精度の高い」トレースポイント、高度な機能メソッドの情報トレースポイントとデータトレースポイント、および重要なサブルーチンを通常は定義します。レベル 3 は、低度の決定ポイントと情報項目を追加します。

    • レベル 4。ほかのトレースレベルでトレースされたものすべてを含み、「極めて精度の高い」トレースポイントを通常は定義します。レベル 4 は非常に低度でトレースし、ほとんど必要とされなくても一部のコンポーネントの複雑な動作を特徴付けるには役立つ精度のレベルを表示します。注意: すべてのコンポーネントがレベル 4 をサポートしているわけではありません。

      オーバーヘッドが追加されるため、取得メソッドと設定メソッドなどの簡易メソッドには通常、エントリまたは終了トレースポイントがありません。

    -m 

    トレースファイルの最大サイズを KB 単位で指定します。 

    トレースファイルが -m KB に到達すると、Identity Manager が現トレースファイルを閉じ、既存のバックアップファイルがあれば削除し、現トレースファイルを -f 引数で指定した名前に変更して .bk を付与し、-f 引数名が付いた新しいトレースファイルを開きます。

    たとえば、コマンドラインに -f beeble.trc を指定すると、-m KB が記録されてから以降は次の 2 ファイルが生成されます。

    beeble.trc.bk

    beeble.trc

    ここで beeble.trc には、最新のトレースが格納されます。

    使用状況: gateway -f name -l -m

    例を示します。


    cd %WSHOME%\bin\winnt
    gateway -d -p 11319 -f %CD%\gateway.trc -l 2 -m 500

    上記の呼び出しにより、次の特性を備えたゲートウェイが起動します。

    • -d – 通常アプリケーションを使用 (サービス以外)

    • -p 11319 – ポート 11319 を使用

      ゲートウェイリソースには、Identity Manager のリソース設定からこのポートを設定しておく必要があります。たとえば、Active Directory リソースの場合

    • -f %CD%\gateway.trc – トレース出力の書き込み先となるディレクトリ。Identity Manager は、このディレクトリのトレース出力をテキストファイルに書き込みます。

    • -l 2 – ゲートウェイトレースの出力レベル 2。

    • -m – トレースのログファイルの最大サイズ (KB 単位)。


    注 –

    指定されていれば、次回ゲートウェイをコマンドラインからまたはサービスとして実行したときに同じ値が使用されるように、Identity Manager が -f 値、-l 値、および -m 値をレジストリに保存します。

    Identity Manager はゲートウェイのトレース出力をコンソールおよびトレースファイルに送信します。


PowerShellExecutor.dll アドオンのトレースを設定する方法

PowerShellExecutor.dll は、ゲートウェイと Microsoft PowerShell 間の通信を実装するアドオンです。この PowerShell は、Exchange Server 2007 アカウントを管理するのに使用します。このアドオンは、残りのゲートウェイとトレース機能を共有せず、残りのゲートウェイと同様のスタンドアロンのトレース機能を備えています。

PowerShellExecutor のトレース設定は、ほかのゲートウェイのレジストリキーとして同じレジストリキーに格納されます。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Waveset\Lighthouse\Gateway

このベースキーは、Identity Manager のデバッグページからトレースを設定したり、トレースコマンド引数でゲートウェイを開始すると作成されます。

シャットダウン時に、レジストリにトレースできるようにゲートウェイから現 PowerShellExecutor 設定が書き込まれます。次の設定があります。

すべてのトレース設定は、このタイムアウト値を基にしてレジストリから再読み取りされます。本稼動環境では、オーバーヘッドを最小限に抑えるために、この値を 24 時間などの大きな値に設定するようにしてください。

ワトソン博士のログを取り込む用法

ゲートウェイに深刻な問題が生じて異常終了した場合は、表示されたワトソン博士のログを Sun サポートに送信して解析を依頼することができます。


注 –

これらのログを表示するには、そのシステムの管理者権限が必要です。


Procedureワトソン博士のログを取り込む

  1. Windows の「イベントビューア」を開きます。

  2. アプリケーションログを開きます。

  3. DrWatson ソースのイベントを探します。

  4. 詳細を表示するには、そのイベントを開きます。

  5. 「データ」に「バイト」オプションが選択されていることを確認します。

  6. ディスプレイダイアログを右クリックして、メニューから「すべて選択」を選択します。

  7. 情報をコピーするには、Ctrl-C キーを押します。

  8. この情報をメモ帳に貼り付け、ファイルを保存します。

  9. 問題の詳細な説明を記述して、そのファイルを Sun サポートまで電子メールで送信します。実行中の Identity Manager ゲートウェイのバージョンを必ず記載してください。

よくある問題のトラブルシューティングと解決策

Identity Manager を使用中に発生した問題を診断して解決できるようにするには、次のセクションに説明している情報をご利用ください。


注 –

Identity Manager の FAQ など、これ以外のトラブルシューティングについては次の URL にアクセスしてください。

https://sharespace.sun.com/gm/document-1.26.2296/IdM_FAQ.html?

注意: このサイトに記載している説明にアクセスするには、Share Space ID を登録している必要があります。


デバッグツールの使用

使用中の Identity Manager 配備で問題を特定して解決できるようにするには、数種類のデバッグツールが使用できます。次のツールがあります。

Identity Manager のデバッグページの使用

使用中の配備で問題を特定して解決できるようにするには、Identity Manager のデバッグページを使用します。たとえば、各種アクティビティーとオブジェクトのトレースの有効化と無効化、統計情報の収集、実行中のプロセスの検証、またはボトルネックとメモリー問題の調査が行えます。

一番よく使用されるデバッグページとその実際の .jsp ファイル名は、次の表のとおりです。


注 –

すべての Identity Manager デバッグページの総覧については、コマンドウィンドウを開いき、idm/debug ディレクトリのコンテンツを一覧表示します。


表 5–5 Identity Manager のデバッグページ

ページ名 

使用目的 

制御タイミング (callTimer.jsp)

各種メソッドの呼び出しタイマー統計を収集して表示します。この情報を基に、特定メソッドに対するボトルネックと呼び出された API を追跡できます。次のような呼び出しタイマーのメトリックスをインポートしたりエクスポートするには、読み出しタイミングページのオプションも使用できます。 

  • スキャン中の初期ユーザービューの取得に掛かる所要時間 (リソースなし)

  • スキャン中の初期ユーザービューの更新に掛かる所要時間 (リソース含む)

  • ユーザービューのポリシー評価に掛かる所要時間

  • 各ユーザースキャンに掛かる所要時間 (ユーザービューの取得やポリシー評価など)

  • アクセスをスキャンするためにユーザーリストの取得に掛かる所要時間

  • アクセスレビューでアクセスアテステーションルールの評価に掛かる所要時間


注 –

呼び出しタイミングの統計は、トレースが有効に設定されている間にだけ収集されます。


トレース設定の編集 (Show_Trace.jsp)

Identity Manager のインストールに用意されている Java クラスのトレース設定を有効にします。設定できる項目は次のとおりです。  

  • トレース対象となるメソッド、クラス、またはパッケージ、およびトレースレベル。

  • トレース情報の送信先をファイルにするか標準の出力先にするか、およびトレース出力ファイルの日時表示形式。

  • 格納対象となる最大トレースファイル数と、各ファイルの最大サイズ。

  • キャッシュ対象となるメソッドの最大数を指定します。

  • トレースファイルへのデータの書き込み方法。データ生成時にデータをトレースファイルへ書き込むか、キューに入れてからデータをファイルへ書き込むか。

ホスト接続プール (Show_ConnectionPools.jsp )

(データソースを使用していない場合に) 接続プール統計を表示します。プールのバージョン、接続の作成回数、アクティブ数、プール内にある接続数、プールから処理された要求数、切断された接続数などがあります。 

このホスト接続プールページは、ゲートウェイへの接続管理に使用された接続プールの概要を表示する際にも使用できます。この情報を使用して、低位アドレスメモリー状態を調べられます。 

消去されたキャッシュの一覧表示 (Clear_XMLParser_Cache.jsp)

キャッシュから最近使用した XML パーサーを消去して、低位アドレスメモリー状態を調査します。 

メソッドタイミング (Show_Timings.jsp)

ホットスポットをメソッドレベルで検出して評価します。次のような Identity Manager メソッドから情報を収集するには、このページを使用します。 

  • メソッド名

  • メソッドが呼び出された回数

  • メソッドがエラー状態で終了した回数

  • メソッドによって消費された平均時間

  • 各メソッドの呼び出しによって消費された最小時間と最大時間

オブジェクトサイズの概要 (Show_Sizes.jsp)

システムに影響しそうな、疑わしい大きなオブジェクトを検出します。このページは、リポジトリに格納されたオブジェクトのサイズを (文字単位で) 表示します。オブジェクトの総結合サイズ、平均サイズ、最小サイズなどがあります。リポジトリ内の最大設定オブジェクトの ID、名称、およびサイズを表示するには、「Type」列のエントリをクリックします。 

管理者設定ツールのプロビジョニングスレッド ( Show_Provisioning.jsp)

使用中のプロビジョニングスレッドの概要をシステム別に表示します (この情報のサブセットは、 Show_Threads.jsp から使用できます)。

システムキャッシュの概要 (Show_CacheSummary.jsp)

低位アドレスメモリーの状態を調査できるよう、次の情報を表示します。 

  • 管理者に関連付けられているオブジェクトキャッシュ

  • システムオブジェクトのキャッシュ

  • ユーザーのログインセッション

  • XML パーサーのキャッシュ

システムメモリーの概要 (Show_Memory.jsp )

JVM に十分なメモリーが割り当てられているか判断できるよう、調整などメモリーをたくさん使用する機能の使用時に使用できる合計メモリーと空きメモリーがどれくらいあるかを表示します。また、ガベージコレクションの起動や、ヒープ使用量を調査するための JVM 内の未使用メモリーの消去にも、このページが役に立ちます。 

システムプロパティー (SysInfo.jsp)

使用環境について表示します。 

システムスレッド (Show_Threads.jsp)

自動プロセスが実行中であることを確認できるよう、実行中のプロセスを表示します。プロセスの種類、プロセス名、優先順位、そのプロセスがデーモンかどうか、およびそのプロセスがアライブ中 (実行中) かについて記載します。 

ユーザーセッションプールの消去 (Clear_User_Cache.jsp )

低位アドレスメモリーの状態を調査するには、セッションプールの消去ページを使用します。 

Waveset プロパティー (Show_WSProp.jsp)

Waveset.properties ファイル内のプロパティーを表示して一時的に編集します。編集したプロパティー設定は、次回のサーバー起動時に初めて反映されます。

フラッシュされて消去された XML リソースアダプタキャッシュ (Clear_XMLResourceAdapter_Cache.jsp )

キャッシュから XML リソースアダプタを消去して、低位アドレスメモリー状態の調査に使用します。 


注 –

以上のデバッグページの詳細は、「Identity Manager のデバッグページの使用」を参照してください。


Procedure個々の Identity Manager デバッグページにアクセスする

始める前に

Identity Manager のデバッグページにアクセスして操作を実行するには、デバッグ機能が必要です。デバッグ機能がない場合は、エラーメッセージが表示されます。管理者とコンフィギュレータには、デフォルトでこのデバッグ機能が割り当てられています。

  1. ブラウザを開き、管理者インタフェースにログインします。

  2. 次の URL を入力して、「System Settings 」ページを開きます。

    http://host:port/idm/debug

    各表記の意味は次のとおりです。

    • host は、Identity Manager の実行先ローカルサーバーです。

    • port は、このサーバーが監視中の TCP ポート数です。

      このページから、Identity Manager の各種アクティビティーやオブジェクトのトレースを有効にしたり無効にできるほか、これらのページに表示される情報を基に、使用中の配備の問題をトラブルシューティングできます。

      デバッグページの中には、「System Settings」ページにリンクされていないものもありますので、そのページの .jsp ファイル名を入力してページを開く必要があります。例を示します。

      http:// host:port/idm/debug/ pageName.jsp

      ここで、pageName.jsp は、開こうとしている個々のデバッグページです。

Identity Manager IDE の使用

SunTM Sun Identity Manager 統合開発環境 (Identity Manager IDE) は、使用中の配備の Sun Identity Manager (Identity Manager) オブジェクトを表示、カスタマイズ、デバッグできる Java アプリケーションです。

具体的に言うと、Identity Manager IDE にはグラフィカルなデバッガが用意されており、Identity Manager のフォーム、ルール、およびワークフローをデバッグに使用することができます。このデバッガを使用すると、ブレークポイントとウォッチの設定、コードのステップ実行、変数の検査と修正、クラスと呼び出しスタックの検査、スレッドの抽出、およびマルチセッションの実行が行えます。

Sun Identity Manager 統合開発環境 (Identity Manager IDE) のインストール手順と設定手順は、次の URL から入手できるようになりました。https://identitymanageride.dev.java.net

Identity Manager のシステム監視の使用

Identity Manager のシステム監視を設定すると、システムイベントを追跡できます。システム監視は、各種レベルで統計を収集して集約し、仕様に従ってシステムイベントをリアルタイムに表示します。

この情報を計器盤グラフで表示すると、監査ログを見る前に、システムリソースの即時評価、異常の表示、履歴パフォーマンスの傾向の把握、および対話式で問題を切り離すことができます。計器盤は監査ログほど詳細に表示しませんが、この計器盤を見ると、ログのどこを見れば問題が探せるかがわかります。

計器盤とシステム監視の詳細は、『Sun Identity Manager 8.1 ビジネス管理者ガイド』の第 8 章「レポート」を参照してください。

アダプタログの仕様

アダプタログは、現在処理中のアダプタ情報を取り込みます。この情報を基に、アダプタの進捗を監視し、アダプタの問題を診断してデバッグすることができます。


注 –

トレースを有効に設定し、ログが実行される前にトレースが必要なメソッドを特定しておく必要があります。また、カスタマイズしたアダプタには、この新しいメソッドのログエントリを作成する呼び出しを含めておく必要があります。


ほぼすべてのアダプタに、独自のログファイル、パス、およびログレベルがあります。適切な Identity Manager または サービスプロバイダ ユーザータイプの同期ポリシーにある「ログ」セクションのほかの値をとともに、このアダプタログで取り込む詳細レベルを指定できます。

デバッグツールとしてアダプタログファイルを使用する詳細は、「アダプタのトラブルシューティング」を参照してください。

DTrace を使用したデバッグ

DTrace とは、Solaris オペレーティング環境に使用する、総合的な動的トレースのフレームワークです。DTrace には 30,000 を超えるプローブを使用中の本稼動システムに提供し、ユーザーレベルのトレースとカーネルレベルのトレースを統合します。JVM アクティビティーを監視するには、DTrace を使用します。この機能を使用すると、D 言語 (C 言語や awk のようなもの) も使用して任意のデータと式をトレースできるようになります。

JConsole を使用したデバッグ

Java Monitoring and Management Console (JConsole) とは、Java Management Extension (JMX) 技術に対応したグラフィカル管理ツールで、JDK 5 (以降) に付属しています。JConsole は実行中の JVM に接続し、接続している JMX エージェントの JVM MBeans から情報を収集します。

たとえば、JConsole を使用してできる操作には次のようなものがあります。


注 –

JConsole の詳細は、「JConsole を使用したアプリケーションの監視」というタイトルの記事を参照してください。この記事は、次の URL から表示できます。

http://java.sun.com/developer/technicalArticles/J2SE/jconsole.html


ブラウザに表示されたエラーのデバッグ

アクションを実行した後に Identity Manager インタフェースに赤いエラーメッセージが表示された場合は、ページのソースを表示して保存し、情報全体を表示してエラーを解析してください。

ページのソースの表示する

    それでもまだ問題の解決にサポートが必要な場合は、

  1. ページソースを表示してから、「ファイル」>「保存」の順に選択してシステムにこのファイルを保存します。

  2. 保存したファイルから、エラーを見つけます。

  3. エラー情報、問題が発生したページの URL、問題の説明を電子メールで Sun サポートまで送信し、解決サポートを依頼してください。

アダプタのトラブルシューティング

アダプタをトラブルシューティングするには、アダプタのログファイルをレビューします。ほとんどのアダプタはそのリソース設定をログファイルに書き込んでいるため、この情報を基に、そのアダプタが起動していること、すべての設定の変更内容が保存されていることを確認できます。


注 –

トレースを有効に設定し、ログが実行される前にトレースが必要なメソッドを特定しておく必要があります。また、カスタムアダプタには、この新しいメソッドのログエントリを作成する呼び出しを含めておく必要があります。

トレースを有効にする手順については、必要に応じて「Identity Manager サーバーのトレース」を参照してください。


ほとんどのアダプタログファイルは、$WSHOME/config ディレクトリにあり、WSTrace1.log という名前が付けられています。

ActiveSyncUtil インスタンスへのログ呼び出しを作成し Active Sync が有効に設定されているアダプタは、Log File Path リソース属性で指定されたディレクトリにログファイルまたはログファイルセットを作成します。このほかにも Active Sync 関連のログエントリがないか、このログファイルを必ずチェックしてください。

この節の情報は、次のように構成されています。

アダプタをデバッグする

    カスタムアダプタをデバッグするには、この一般的な手順に従ってください。

  1. アダプタにテストプログラムを作成し、この Java ファイルが次の基本機能を実行することを確認します。

    1. リソースの新規作成

    2. ユーザーの作成

    3. ユーザーの取得

    4. ユーザーの更新

    5. ユーザーの削除

    6. 複数ユーザーに、作成、取得、更新、および削除の操作を実行します。


      注 –

      サンプルテストファイル (SkeletonResourceTests.java) が、インストール CD の/REF ディレクトリに用意されています。


  2. デバッグに適切なログレベルを設定します。

    たとえば、最初のデバッグパスには、ログレベル (最大デバッグ出力) を 4 まで上げ、ログファイルのパスを設定し、最大ファイルサイズを指定します。

    アダプタを起動すると、すべてのリソース設定がこのログファイルに書き込まれます。この情報を基に、アダプタが起動したこと、全ての設定の変更内容が保存されたことを確認できます。

  3. アダプタをコンパイルしてテストします。

    • テストプログラムをコンパイルするには、コマンドウィンドウを開いて javac -dtest/filename.java コマンドを入力します。このコマンドは、適切な com/waveset/adapter/test ディレクトリにクラスファイルを作成します。

    • このクラスファイルを使用して新アダプタをテストするには、コンパイルしたアダプタが com/waveset/adapter ディレクトリにあることを確認して、次のコマンドでこのアダプタを実行してください。


      java– D waveset.home=path com.waveset.adapter.test.
      MyResourceAdapter
      
  4. リソースの HTML ヘルプファイルを作成します。


    注 –
    • サンプルのヘルプファイルが、com/waveset/msgcat/help/resources ディレクトリの idm.jar ファイルに用意されています。

    • アプリケーションのオンラインヘルプを記載する方法については、『Sun Identity Manager Deployment Reference』を参照してください。


  5. (Active Sync が有効なアダプタの場合のみ) 最後のリソースで同期をリセットするには、XmlData SYNC_resourceName オブジェクトを削除します。

  6. エラーログを読み、アダプタを修正します。

  7. ログレベルをリセットします。

    たとえばレベル 2 のデバッグを指定すると、アダプタ設定とエラーに関する情報が表示されますが、ログの詳細量が管理できるレベルまでに制限されます。

  8. Identity Manager を起動する前に、resource.adapters エントリの下にあるアダプタ名を設定して $WSHOME/config/Waveset.properties ファイルにある新アダプタを特定しておく必要があります。そうしないと、Identity Manager がそのアダプタを認識できません。

  9. アダプタとその関連ヘルプファイルを Identity Manager にインストールします。


    注 –

    Identity Manager がディスプレイ内の新アダプタのインスタンスを認識できるようにする前に、そのタイプの新リソースを「リソースのリスト」ページから作成しておく必要があります。

    このページから「新規」>「新アダプタ」の順に選択し、「リソースウィザード」から新アダプタを作成します。


  10. Identity Manager で、そのリソースにリソースとユーザーを作成します。


    ヒント –

    Active Sync 有効アダプタをトラブルシューティングする際、XmlData SYNC_resourceName オブジェクトを編集して Active Sync 同期プロセスの MapEntry を「デバッグ」ページから削除していれば、アダプタが最初に検出された変更点からやり直します。

    IAPI イベントを使用した場合に、最後に処理した変更値などのリソースの同期状態を格納するには、Property() メソッドを設定する必要があります。このメソッドを設定すると、アダプタのトラブルシューティングに非常に役立ちます。過去の変更内容を実行して無視するようにアダプタを設定することができます。それ以降は、アダプタを修正して、変更結果をアダプタのログファイルに表示できるようになります。


    使用中のリソースが Active Sync リソースの場合は、そのリソースの編集ページでログを有効にしていれば、さらに情報が表示されることもあります。ログレベル (0-4) を設定し、ログファイルの書き込み先となるファイルパスを設定します ( resource_name.log など)。

  11. (Active Sync 有効アダプタの場合のみ) 最後のリソースの同期を再起動します。

LoginConfig 変更内容をデバッグする

LoginConfig 関連の変更点をデバッグするには、次を行う必要があります。

  1. 選択したファイルのトレースを有効にし、メソッド/クラスレベル 1 トレースで次のクラスをトレースします。

    • com.waveset.security.authn.WSResourceLoginModule

    • com.waveset.session.LocalSession

    • com.waveset.session.SessionFactory

    • com.waveset.ui.LoginHelper

    • com.waveset.ui.web.common.ContinueLoginForm

    • com.waveset.ui.web.common.LoginForm

  2. Telnet で、次のようにシングルサインオン (SSO) のパススルー認証ログインをテストします。

    1. SSO ログインモジュールを正しく設定したら、HTTP ポートに直接 telnet し、HTTP 要求を login.jsp に送信します。

    2. 次の要求を telnet セッションに貼り付けます。これには、sm_user HTTP ヘッダーを検索する SSO ログインモジュールが記載されています。


      HEAD /idm/login.jsp HTTP/1.0
      Accept: text/plain,text/html,*/*
      Accept-Language: en-us
      Accept-Encoding: gzip, deflate
      User-Agent: Mozilla/4.0
      Host: LOCALHOST
      sm_user: Configurator

      トレースに、ユーザーが正常にログインしたと表示されます。例を示します。


      2003.07.08 14:14:16.837 Thread-7 
      WSResourceLoginModule#checkForAuthenticatedResourceInfo()
      Found authenticated resource accountId, ’Configurator@Netegrity 
      SiteMinder’on Identity Manager user ’Configurator’. 
      null null 2003.07.08 14:14:16.837 
      Thread-7 WSResourceLoginModule#checkForAuthenticatedResourceInfo()
      Exit null null 2003.07.08 14:14:16.837 Thread-7 WSResourceLoginModule#login()
      Exit, return code = true null null 2003.07.08 14:14:16.847
      Thread-7 LocalSession#login() Login succeeded via Netegrity SiteMinder 
      null null 2003.07.08 14:14:16.847 Thread-7 LocalSession#login() 
      Overall authentication succeeded null null 2003.07.08 14:14:16.897 Thread-7 
      LocalSession#checkIfUserDisabled() 
      Entry null null 2003.07.08 14:14:16.897 Thread-7 
      LocalSession#checkIfUserDisabled() Exit 
      null null 2003.07.08 14:14:16.927 Thread-7 LocalSession#login() 
      Exit null null

アダプタ接続問題をデバッグする

ここでは、よくあるアダプタ接続問題のデバッグ方法について説明します。

このセクションのトピックは、次のように構成されています。


注 –

通常、アダプタクラスの com.waveset.adapter.adapter_classname をトレースすれば、アダプタの接続問題を特定できます。例を示します。

com.waveset.adapter.ADSIResourceAdapter

トレースを有効にする手順については、「Identity Manager サーバーのトレース」を必要に応じて参照してください。


アダプタの認証問題

よくある認証問題には、次のようなものがあります。

Active Sync アダプタの問題

カスタム Active Sync アダプタで最もよくある問題は、フォーム関連のものです。この種のエラーは通常、必須フィールドにパスワードや電子メール情報など必要な情報を入力しなかったために起こります。

Identity Manager は、ビューの最終 XML の後に、フォーム検証エラーをアダプタログに出力します。例を示します。


20030414 17:23:57.469: result from submit (blank means no errors):
 20030414 17:23:57.509: Validation error: missing required field password

Identity Manager は、アダプタログにすべてのメッセージも出力します。このメッセージには、アカウント作成時と更新時、アダプタエラー、スキーママップデータなどが記載されます。

Active Sync リソースアダプタは、最後に処理した変更内容についての情報を SYNC.resourceName XMLData オブジェクトに格納します。

Domino ゲートウェイアダプタの問題

次に、よくある Domino ゲートウェイとアダプタの設定エラーと、この問題の解決手順を説明します。

メインフレームホストアダプタの問題

RACF、ACF2、または TopSecret のホストアダプタが接続を再利用できなかったりキャッシュできないと、ユーザーが頻繁にログインしなくてはならなくなります。これにより、パフォーマンスに悪影響を与えます。この問題は、キャッシュのタイムアウト設定に原因があることがよくあります。

    キャッシュのタイムアウト設定を確認するには、Identity Manager のアダプタ接続プールを次のようにトレースします。

  1. Identity Manager の「Edit Configuration Object」ページから、com.waveset.adapter.HostConnPool#reapConnections メソッドをレベル 4 でトレースします。

    トレースを有効にする手順については、「Identity Manager サーバーのトレース」を必要に応じて参照してください。

  2. アダプタが操作を実行中に、十分な長さの期間のトレースを取り込みます (最低 30-60 分)。

  3. アプリケーションサーバーの stdout のトレース出力またはトレースファイルをレビューして、Info reaping connection エントリを見つけます。

    もしもこのエントリが 30 分おきに 1 回以上発生している場合は、接続が不必要にタイムアウトになっているということです。

    この問題を解決するには、Idle Timeout リソース属性値を上げて、接続が頻繁にリープされすぎないようにします。Idle Timeout 属性値は、接続がログアウトされるまでのアイドル期間を制御します。デフォルト値は 90 秒ですが、これですと新たなログインが頻繁に発生します。

    理想的には、配備環境に合わせて、平均的なアイドル時間より長い値を指定してください。たとえば、Idle Timeout 属性値を 30 分 (1800000 ミリ秒) 以上に調節します。

PeopleSoft アダプタの問題

ここでは、次のような PeopleSoft のアダプタ問題をトラブルシューティングする方法について説明します。

SAP アダプタの問題

SAP or SAP HR Active Sync アダプタから SAP システムへの接続をテストしようとしてエラーが発生した場合は、コマンドウィンドウを開き、インストール先ディレクトリ WEB-INF/lib からこのコマンドを実行します。

java -jar sapjco.jar

sapjco.jar コマンドは、インストールされている SAP Java Connector (JCO) のバージョンと、このアダプタが正しくインストールされているかを表示します。このコマンドは、JavaTM Native Interface (JNITM) の参照先プラットフォーム、および SAP システムと通信している RFC ライブラリも返します。

この参照先プラットフォームのライブラリが見つからない場合は、SAP マニュアルを参照して、SAP Java Connector の正しいインストール方法を調べてください。

UNIX アダプタの問題

ここでは、UNIX アダプタによくある問題をデバッグする方法について説明します。

Auditor のトラブルシューティング

Identity Auditor を使用すると、次のメソッドをトレースして問題をトラブルシューティングできます。

また、Form または TaskDefinitions を修正すれば、次の非表示フラグを設定できます。

また、「Show Timings」ページ (/debug/callTimer.jsp ) に次の情報が表示されます。

ClassNotFound 例外のトラブルシューティング

ClassNotFound の例外エラーのイベント発生時には、サーバーのクラスパスに欠けているクラスがないか確認します。このクラスパスが適切に設定されている場合は、親クラスのローダーの前にアプリケーションクラスローダーがロードしたとおりにアプリケーションサーバーを設定してみてください。場合によっては、アプリケーションのクラスパスをサーバーのクラスパスの前にロードすると、この問題が解決できることがあります。この手順については、アプリケーションサーバーのマニュアルを参照してください。

フォーム問題のトラブルシューティング

ここでは、よくあるフォーム問題と、この問題の解決方法について説明します。

ゲートウェイのトラブルシューティング

Sun Identity Manager Gateway, をトラブルシューティングする際に、ゲートウェイをコマンドラインから実行すると役立つことがよくあります。コマンドラインのオプションを使用すれば、サービスではなく通常のアプリケーションとしてゲートウェイを起動したり、別のポートでゲートウェイを実行したりと、より広範囲の起動オプションが入力できるようになります。


注 –

コマンドラインから実行する前に、サービスとしての Identity Manager ゲートウェイを kill しておく必要があります。たとえば、次のように入力します。

gateway.exe -k

ゲートウェイのコマンドライン引数は、次の表のとおりです。

引数 

説明 

-i 

指定した起動で、このプログラムを NT サービスとしてインストールします。 

-r 

Service Manager からこのプログラムを削除します。 

-s 

サービスを開始します。 

-k 

サービスを強制終了します。 

-t 

既存サービスに起動を設定します。 

-d 

通常のアプリケーションとしてデバッグして実行します。 

-p 

TCP/IP ポート番号 (デフォルトは 9278) を指定します。 

-f 

トレースファイルへのパスを指定します。 

-l 

トレースレベルを指定します (デフォルトは 0 で、情報なし)。 

-m 

トレースファイルの最大サイズを KB 単位で指定します。 

-v 

バージョンを表示します。 

用途: gateway -i n -r -s -k -t n -d -p n -f name -l n -m n -v


注 –

ゲートウェイのトラブルシューティングは、Identity Manager ゲートウェイのデバッグページからも行えます。 (debug/Gateway.jsp )。 詳細は、「「ゲートウェイデバッグ」ページからトレースを設定する方法」を参照してください。


Java コード問題のトラブルシューティング

Identity Manager を使用するのに必要な基本的な Java プログラミングのスキルがあれば、ほとんどの Java コード問題を診断して解決できるはずです。

ただし、データベースへの接続を開いてその接続を適切に閉じなかった方がいると、問題が発生することがかなりよくあります。接続を適切に閉じなかった場合、パフォーマンス問題につながります。

低位アドレスメモリー状態のトラブルシューティング

ここでは、低位アドレスメモリー状態の調査に使用できる次のツールについて説明します。

Identity Manager のデバッグページから


注 –

Identity Manager のデバッグページにアクセスして操作を実行するには、デバッグ機能が必要です。管理者とコンフィギュレータには、デフォルトでこの機能が割り当てられています。

デバッグ機能がない場合は、エラーメッセージが表示されます。


次の Identity Manager デバッグページを管理者インタフェースから開いて、システムで使用中のメモリー量を監視することができます。

JConsole から

低位アドレスメモリーとデッドロックを検出するには、Java Monitoring and Management Console (JConsole) を使用します。JConsole とは、Java Management Extension (JMXTM) 技術に対応したグラフィカル管理ツールで、JDK 5 (以降) に同梱されています。

JConsole は、メモリーシステム、メモリープール、MBeans ガベージコレクタにアクセスして、メモリー消費量などのメモリー使用量、メモリープール、およびガベージコレクション統計についての情報を表示します。JConsole を使用すると、現在のヒープメモリー使用とヒープメモリー使用以外を調べるために MBeans を監視することもできます。


注 –

Java プラットフォームで実行するアプリケーションを JConsole を使用して監視する方法については、「JConsole を使用したアプリケーションの監視」を参照してください。 このドキュメントは、次の URL から入手できます。

http://java.sun.com/developer/technicalArticles/J2SE/jconsole.html


PasswordSync 問題のトラブルシューティング

PasswordSync の問題をトラブルシューティングしようとする際は、次のログを参考までにお読みください。

よくある PasswordSync 問題とソリューションは、次のとおりです。

調整問題のトラブルシューティング

調整タスクの問題をトラブルシューティングしようとする際は、調整ステータスのデバッグページ ( debug/Show_Reconciler.jsp) を見て、どのリソーススレッドが稼動中か調べてください。

よくある調整問題には、次のようなものがあります。

リポジトリ接続問題のトラブルシューティング

接続問題をトラブルシューティングするには、Identity Manager の lh コマンドが非常に有用です。 このコマンドは Identity Manager の Web アプリケーションインストールを使用しますが、等式からそのアプリケーションサーバーを削除します。

ここでは、次の項目について説明します。

lh コマンドを使用した問題のデバッグ方法

ここでは、lh コマンドの使用方法について説明します。基本的なコマンドから始めて、Identity Manager の大部分を実行できるようなコマンドの使用方法まで進んでいきます。

これらのデバッグツールに慣れると、これらの lh コマンドを使用するのに独自のバリエーションが展開できるようになります。

lh setRepo -c -n の使用

一番基本的な接続テストを実行するには、lh setRepo -c -n コマンドを使用します。これで、現在のリポジトリの場所を接続しなくても調べられるようになります。Uこのコマンドを使用すると、RL や JDBC ドライバなどのパラメータが正しいかどうか検証できます。

lh setRepo -c -v の使用

現リポジトリの場所に 接続して調べるには、lh setRepo -c -v コマンドを使用します。(-v は、冗長出力を表示します。) このコマンドを使用すると、Identity Manager サーバーを必要とせずに、ほぼすべてのリポジトリコードが実行できます。


注 –

詳細は、「DataSource 接続のテスト」を参照してください。


setRepoの使用

新しいリポジトリの場所を指定したり、リポジトリを同じ場所に設定するには、setRepo コマンドをデバッグプロセス全体にわたって使用します。

このコマンドを使用すると、JAR ファイルなど必要なコンポーネントがすべて所定の位置にあるか確認できます。setRepo コマンドはまた、テーブルの所有者や権限問題をデバッグするのに useridpassword などの接続情報を変えられます。

lh console の使用

WEB-INF/lib 内の JAR ファイルと、WSHOME の下にある WEB-INF/classes 内のクラスを使用している Identity Manager サーバーを実際に起動するには、このコマンドを使用します。lh console コマンドは、Identity Manager インストール環境を使用して、実際に Identity Manager アプリケーションを起動しますが、等式からアプリケーションサーバーを削除します。

DataSource 接続のテスト

DataSource 接続をテストしていると、lh setRepo -c コマンドが失敗することがあります。

この障害は、アプリケーションサーバーのデータベース接続サービスやアプリケーションサーバーのディレクトリサービスを使用できるように Identity Manager を設定していると特に起こりやすくなります。このサービスは、実行中のアプリケーションサーバーが Web アプリケーションに提供している環境でのみ機能します。

まず、目的の DataSource 設定から手順を追いながら取り掛かります。この手順に慣れたら、自分の目的に合うようにこの方法を改変することができます。

  1. アプリケーションサーバーのデータベース接続サービスを省略する DataSource 以外の接続など、直接 JDBC DriverManager 接続を使用してみてください。

  2. DataSource を使用しますが、アプリケーションサーバーのディレクトリサービス以外の ディレクトリサービスにある DataSource オブジェクトを格納します。


    注 –

    ほかに使用可能なディレクトリサービスがない場合は、ローカルファイルシステムのみを使用する JNDI の参照実装など、フリーのディレクトリサービスをダウンロードすることができます。


    これがうまくいったら、アプリケーションサーバーへの問題を突き止められます。

    次に、有用であれば、アプリケーションサーバーのデータベース接続サービスまたはアプリケーションサーバのディレクトリサービスを追加することもできます。アプリケーションサーバーが Web アプリケーションに提供する環境外で機能しているサービスであればどちらでもかまいません。

サーバー関連問題のトラブルシューティング

アプリケーションサーバーのログを解析して、致命的なエラーとその他サーバー関連の問題がないか調べることができます。

サーバー問題をトラブルシューティングするには、アプリケーションサーバーの管理者コンソールを使用して、各モジュールのログレベルを高めます。詳細は、サーバーに付属している製品マニュアルを参照してください。

ほとんどのアプリケーションサーバーには、アプリケーションサーバーを実行する JVM の 標準出力ファイル (stdout) と標準エラーファイル (stderr) に標準の場所があります。アプリケーションサーバーログを解析するには、Identity Manager アプリケーションサーバーに指定したこのログディレクトリまたはログファイルを見つけます。


注 –

このトレース出力には、Identity Manager の起動とシャットダウンメッセージが表示されます。


Identity Manager Version 7.1, 以降、Oracle 10g on Sun Application Server Enterprise Edition 8.2 を搭載した Identity Manager を使用したときに、シーリング違反の例外がアプリケーションサーバーログに発生するようになりました。

この例外は、Oracle JDBC ドライバを備えた複数の Java Archive file (JAR ファイル) を使用した場合によく起こります。

この問題を防ぐには、CLASSPATH に JDBC ドライバ JAR ファイルが 1 つしかないこと、 Oracle 10g に用意されている ojdbc14_g.jar を使用していることを確認します。さらに、確実に正しく処理できるよう、Oracle 10g インストールに用意されている ojdbc14_g.jar だけを使用してください。

Service Provider 問題のトラブルシューティング

WebSphere の Identity Manager Service Provider 「エンドユーザーログイン」ページを使用し、javax.servlet.UnavailableException が 404 エラーとともにブラウザに表示された場合は、IBM 1.5 JDK のプロパティーをいくつかリセットする必要があります。

    次の手順を使用します。

  1. was-install/java/jre/lib ディレクトリで、jaxb.properties.samplejax.properties に変え、この 2 行のコメントを解除します。


    javax.xml.parsers.SAXParserFactory=
             org.apache.xerces.jaxp.SAXParserFactoryImpl 
    javax.xml.parsers.DocumentBuilderFactory=
             org.apache.xerces.jaxp.DocumentBuilderFactoryImpl
  2. ファイルを保存してアプリケーションサーバーを再起動します。

SPML 設定のトラブルシューティング

    SPML 設定をテストする

  1. 「接続」ページを開き、「テスト」をクリックします。

    正常に接続しましたというダイアログがポップアップします。

  2. 「スキーマ」ページを開き、「送信」をクリックします。

    Identity Manager サーバーでサポートされているスキーマの階層ビューが表示されます。

    正常な接続を確立できない場合は、次の操作を行います。

    • 入力した URL をダブルクリックします。

    • 受信したエラーに no responseconnection refused といったフレーズが含まれている場合は、接続 URL で使用されているホストかポートに問題があると考えられます。

    • 接続は確率したが、Web アプリケーションかサーブレットが見つからなかったというエラーの場合は、WEB-INF/web.xml ファイルに問題があると考えられます。

アップグレードのトラブルシューティング

アップグレード中に問題が発生した場合は、$WSHOME/patches/ logs でぃれくとりにあるアップグレードログファイルを確認します。このログのファイル名は、タイムスタンプとアップグレードのステージに基づいています。

アップグレード後、Identity Manager が次の例外で起動できない場合は、使用中の JDK/JRE に問題がある可能性があります。


java.lang.IllegalStateException: Error attempting to decrypt: 
Given final block not properly padded

以前使用していたベンダーと同じベンダー製の JDK/JRE を使用していることを確認します。たとえば、以前 IBM 製の JDK を使用していた場合は、Sun JDK にアップグレードできません。この問題を解決するには、JDK/JRE をアンインストールして、以前のベンダー製の JDK または JRE をインストールします。