Sun GlassFish Enterprise Server v3 管理ガイド

JDBC リソースの管理

「JDBC リソース」はデータソースとも呼ばれ、アプリケーションがデータベースに接続する手段を提供します。一般的には、ドメインに配備されたアプリケーションがアクセスするデータベースごとに 1 つの JDBC リソースを作成します。1 つのデータベースに複数の JDBC リソースを指定することもできます。

JDBC リソースは、リソースを関連付ける接続プールを指定することで作成されます。一意の Java Naming and Directory Interface (JNDI) 名を使用して、リソースを識別します。たとえば、給与データベースのリソースには、java:comp/env/jdbc/payrolldb のような JNDI 名を付けることができます。

次のタスクと情報を使用して、JDBC リソースを管理します。

ProcedureJDBC リソースを作成する

JDBC リソースを作成するには、リモートモードで create-jdbc-resource サブコマンドを使用します。JDBC リソースの作成は動的なイベントであり、サーバーの再起動は必要ありません。

すべての JNDI 名は java:comp/env サブコンテキストにあるので、管理コンソール で JDBC リソ スの JNDI を指定するときは、jdbc/name の形式だけを使用します。たとえば、先に述べた給与データベースは、jdbc/payrolldb のように指定できます。

始める前に

JDBC リソースを作成する前に、JDBC 接続プールを作成する必要があります。手順については、「JDBC 接続プールを作成する」を参照してください。

  1. サーバーが実行されていることを確認します。

    リモートサブコマンドには、実行中のサーバーが必要です。

  2. create-jdbc-resource(1) サブコマンドを使用して、JDBC リソースを作成します。

    このサブコマンドのプロパティーについては、このマニュアルページに記載されています。

  3. 必要に応じて、新しいリソースを作成したことをユーザーに通知します。


例 14–8 JDBC リソースの作成

この例では、DerbyPool という名前の JDBC リソースを作成します。


asadmin> create-jdbc-resource --connectionpoolid DerbyPool jdbc/DerbyPool
Command create-jdbc-resource executed successfully.

参照

コマンド行に asadmin help create-jdbc-resource と入力して、このサブコマンドの完全な構文とオプションを確認することもできます。

ProcedureJDBC リソースを一覧表示する

既存の JDBC リソースを一覧表示するには、リモートモードで list-jdbc-resources サブコマンドを使用します。

  1. サーバーが実行されていることを確認します。

    リモートサブコマンドには、実行中のサーバーが必要です。

  2. list-jdbc-resources(1) サブコマンドを使用して、JDBC リソースを一覧表示します。


例 14–9 JDBC リソースの一覧表示

この例では、localhost の JDBC リソースを一覧表示します。


asadmin> list-jdbc-resources
jdbc/__TimerPool
jdbc/DerbyPool
jdbc/__default
jdbc1
Command list-jdbc-resources executed successfully.

参照

コマンド行に asadmin help list-jdbc-resources と入力して、このサブコマンドの完全な構文とオプションを確認することもできます。

ProcedureJDBC リソースを更新する

set サブコマンドを使用して、JDBC リソースを有効または無効にできます。JDBC リソースはドット表記名で識別されます。

  1. list-jdbc-resources(1) サブコマンドを使用して、JDBC リソースを一覧表示します。

  2. set(1) サブコマンドを使用して、指定した JDBC リソースの値を変更します。

    次に例を示します。


例 14–10 JDBC リソースの更新

この例では、res1 の enabled の設定を false に変更します。


asadmin>set resources.jdbc-resource.res1.enabled=false

ProcedureJDBC リソースを削除する

既存の JDBC リソースを削除するには、リモートモードで delete-jdbc-resource サブコマンドを使用します。JDBC リソースの削除は動的なイベントであり、サーバーの再起動は必要ありません。

始める前に

JDBC リソースを削除する前に、削除するリソースのすべての関連付けを削除する必要があります。

  1. サーバーが実行されていることを確認します。

    リモートサブコマンドには、実行中のサーバーが必要です。

  2. list-jdbc-resources(1) サブコマンドを使用して、JDBC リソースを一覧表示します。

  3. 必要に応じて、JDBC リソースを削除することをユーザーに通知します。

  4. delete-jdbc-resource(1) サブコマンドを使用して、JDBC リソースを削除します。


例 14–11 JDBC リソースの削除

この例では、DerbyPool という名前の JDBC リソースを削除します。


asadmin> delete-jdbc-resource jdbc/DerbyPool
Command delete-jdbc-resource executed successfully.

参照

コマンド行に asadmin help delete-jdbc-resource と入力して、このサブコマンドの完全な構文とオプションを確認することもできます。