Sun GlassFish Enterprise Server v3 管理ガイド

JMS について

JMS API は、Java EE アプリケーションおよびコンポーネントで、メッセージの作成、送信、受信、および読み取りを可能にするメッセージング標準です。この API によって、緩やかに結合され、信頼性が高く、非同期の分散通信が可能となります。

一般的に、Enterprise Server の JMS メッセージングのサポートや、特にメッセージ駆動型 Bean のサポートでは、「JMS プロバイダ」が必要です。Enterprise Server は、Sun GlassFish メッセージキュー ソフトウェアをネイティブの JMS プロバイダとして使用し、透過的な JMS メッセージングのサポートを提供します。このサポートは、Enterprise Server では「JMS サービス」と呼ばれます。JMS で必要になるのは最低限の管理のみです。JMS クライアントが JMS 管理対象オブジェクトにはじめてアクセスするときに、クライアントの JVM が Enterprise Server から JMS 構成を受け取ります。

JMS リソースはコネクタの一種です。Message Queue は、「コネクタモジュール」によって Enterprise Server と統合されます。コネクタモジュールはリソースアダプタとも呼ばれ、Java EE Connector Architecture Specification 1.6 で定義されています。Enterprise Server に配備されるすべての Java EE コンポーネントは、コネクタモジュールによって統合された JMS プロバイダを使用して、JMS メッセージを交換します。JMS リソースが Enterprise Server に作成されるときに、コネクタリソースがバックグラウンドで作成されます。JMS 操作はそれぞれコネクタのランタイムを呼び出し、Message Queue コネクタモジュールをバックグラウンドで使用します。Enterprise Server は JMS 接続を自動的にプールします。

すべての JMS 接続で使用されるプロパティーを設定できます。これらのプロパティーを実行時に更新する場合は、プロパティーの更新後に作成された接続ファクトリのみに、更新した値が適用されます。既存の接続ファクトリは元のプロパティー値のままになります。ほとんどの値は、Enterprise Server を再起動して有効にする必要があります。手順については、「ドメインの再起動」を参照してください。Enterprise Server を再起動せずに更新できるプロパティーは、デフォルト JMS ホストだけです。

Message Queue ブローカのモード

Message Queue は、Enterprise Server に LOCAL、REMOTE、または EMBEDDED のモードで統合できます。これらのモードは、JMS の type 属性で表されます。

Message Queue の管理については、『Sun GlassFish Message Queue 4.4 Administration Guide 』を参照してください。