この節では、Logical Domains Manager によって作成された構成がインスタンス化されるとき、つまり、ドメイン化が有効になるときに発生する、Solaris OS を使用した場合の動作の変更について説明します。
ドメイン化が有効かどうかに関する説明は、Sun UltraSPARC T1 ベースのプラットフォームにのみ関連するものです。それ以外のプラットフォームでは、ドメイン化は常に有効になっています。
Logical Domains Manager によって作成された論理ドメイン構成がインスタンス化されると、ドメイン化は有効になります。ドメイン化が有効な場合には、Solaris OS を起動したあとに OpenBoot ファームウェアを使用できません。これは、OpenBoot ファームウェアがメモリーから削除されるためです。
Solaris OS から ok プロンプトを表示するには、ドメインを停止する必要があります。Solaris OS の halt コマンドを使用すると、ドメインを停止することができます。
LDoms ソフトウェアを実行しているシステムでサーバーの電源の再投入を必要とする保守作業を行うときは常に、最初に現在の論理ドメイン構成を SP に保存する必要があります。
電源管理されているドメインのアクティブな CPU の動作状態を、psradm(1M) コマンドを使用して変更しようとしないでください。この事項は、プラットフォームで電源管理がサポートされている場合にのみ適用されます。
ドメイン化が有効でない場合にブレークが実行されると、通常、Solaris OS は OpenBoot プロンプトに移行します。この節で説明する動作は、次の 2 つの状況で発生します。
入力デバイスが keyboard に設定されているときに、L1-A キーシーケンスを押した場合。
仮想コンソールが telnet プロンプトにあるときに、send break コマンドを入力した場合。
ドメイン化が有効な場合は、これらのタイプのブレーク後に次のプロンプトが表示されます。
c)ontinue, s)ync, r)eset, h)alt? |
これらのタイプのブレーク後のシステムの動作を表す文字を入力します。
次の表に、制御 (primary) ドメインの停止時または再起動時に予想される動作を示します。
ドメイン化が有効かどうかに関する、表 9–1 の質問は、Sun UltraSPARC T1 プロセッサにのみ関連するものです。それ以外のプラットフォームでは、ドメイン化は常に有効になっています。
コマンド |
ドメイン化が有効か |
他のドメインが構成されているか |
動作 |
---|---|---|---|
halt |
無効 |
なし |
Sun UltraSPARC T1 プロセッサの場合: ok プロンプトに移行します。 |
|
有効 |
未構成 |
Sun UltraSPARC T1 プロセッサの場合: システムは、リセットして OpenBoot ok プロンプトに進むか、または次のプロンプトに進みます。 r)eset, o)k prompt, or h)alt? Sun UltraSPARC T2 プロセッサの場合: ホストの電源が切断され、SP で電源が投入されるまで切断されたままです。 |
|
有効 |
構成 |
変数 auto-boot? が true である場合は、ソフトリセットが行われて起動します。変数 auto-boot? が false である場合は、ソフトリセットが行われて ok プロンプトで停止します。 |
reboot |
無効 |
なし |
Sun UltraSPARC T1 プロセッサの場合: ホストの電源が切断され、再投入されます。 |
|
有効 |
未構成 |
Sun UltraSPARC T1 プロセッサの場合: ホストの電源が切断され、再投入されます。 Sun UltraSPARC T2 プロセッサの場合: ホストを再起動し、電源は切断されません。 |
|
有効 |
構成 |
Sun UltraSPARC T1 プロセッサの場合: ホストの電源が切断され、再投入されます。 Sun UltraSPARC T2 プロセッサの場合: ホストを再起動し、電源は切断されません。 |
shutdown -i 5 |
無効 |
なし |
Sun UltraSPARC T1 プロセッサの場合: ホストの電源が切断されます。 |
|
有効 |
未構成 |
ホストの電源が切断され、SP で電源が投入されるまで切断されたままです。 |
|
有効 |
構成 |
ソフトリセットが行われて再起動します。 |