Logical Domains 1.2 管理ガイド

論理ドメインを使用した Solaris OS の操作

この節では、Logical Domains Manager によって作成された構成がインスタンス化されるとき、つまり、ドメイン化が有効になるときに発生する、Solaris OS を使用した場合の動作の変更について説明します。


注 –

ドメイン化が有効かどうかに関する説明は、Sun UltraSPARC T1 ベースのプラットフォームにのみ関連するものです。それ以外のプラットフォームでは、ドメイン化は常に有効になっています。


ドメイン化を有効にした場合、Solaris OS の起動後に OpenBoot ファームウェアを使用できない

Logical Domains Manager によって作成された論理ドメイン構成がインスタンス化されると、ドメイン化は有効になります。ドメイン化が有効な場合には、Solaris OS を起動したあとに OpenBoot ファームウェアを使用できません。これは、OpenBoot ファームウェアがメモリーから削除されるためです。

Solaris OS から ok プロンプトを表示するには、ドメインを停止する必要があります。Solaris OS の halt コマンドを使用すると、ドメインを停止することができます。

サーバーの電源の再投入

LDoms ソフトウェアを実行しているシステムでサーバーの電源の再投入を必要とする保守作業を行うときは常に、最初に現在の論理ドメイン構成を SP に保存する必要があります。

Procedure現在の論理ドメイン構成を SP に保存する

  1. 次のコマンドを使用します。


    # ldm add-config config-name
    

電源管理されているドメインのアクティブな CPU での psradm(1M) コマンドの使用禁止

電源管理されているドメインのアクティブな CPU の動作状態を、psradm(1M) コマンドを使用して変更しようとしないでください。この事項は、プラットフォームで電源管理がサポートされている場合にのみ適用されます。

Solaris OS のブレークの結果

    ドメイン化が有効でない場合にブレークが実行されると、通常、Solaris OS は OpenBoot プロンプトに移行します。この節で説明する動作は、次の 2 つの状況で発生します。

  1. 入力デバイスが keyboard に設定されているときに、L1-A キーシーケンスを押した場合。

  2. 仮想コンソールが telnet プロンプトにあるときに、send break コマンドを入力した場合。

ドメイン化が有効な場合は、これらのタイプのブレーク後に次のプロンプトが表示されます。


c)ontinue, s)ync, r)eset, h)alt?

これらのタイプのブレーク後のシステムの動作を表す文字を入力します。

制御ドメインの停止または再起動の結果

次の表に、制御 (primary) ドメインの停止時または再起動時に予想される動作を示します。


注 –

ドメイン化が有効かどうかに関する、表 9–1 の質問は、Sun UltraSPARC T1 プロセッサにのみ関連するものです。それ以外のプラットフォームでは、ドメイン化は常に有効になっています。


表 9–1 制御 (primary) ドメインの停止または再起動時に予想される動作

コマンド 

ドメイン化が有効か 

他のドメインが構成されているか 

動作 

halt

無効 

なし 

Sun UltraSPARC T1 プロセッサの場合:

ok プロンプトに移行します。

 

有効 

未構成 

Sun UltraSPARC T1 プロセッサの場合:

システムは、リセットして OpenBoot ok プロンプトに進むか、または次のプロンプトに進みます。

r)eset, o)k prompt, or h)alt?

Sun UltraSPARC T2 プロセッサの場合:

ホストの電源が切断され、SP で電源が投入されるまで切断されたままです。 

 

有効 

構成 

変数 auto-boot? が true である場合は、ソフトリセットが行われて起動します。変数 auto-boot? が false である場合は、ソフトリセットが行われて ok プロンプトで停止します。

reboot

無効 

なし 

Sun UltraSPARC T1 プロセッサの場合:

ホストの電源が切断され、再投入されます。 

 

有効 

未構成 

Sun UltraSPARC T1 プロセッサの場合:

ホストの電源が切断され、再投入されます。 

Sun UltraSPARC T2 プロセッサの場合:

ホストを再起動し、電源は切断されません。 

 

有効 

構成 

Sun UltraSPARC T1 プロセッサの場合:

ホストの電源が切断され、再投入されます。 

Sun UltraSPARC T2 プロセッサの場合:

ホストを再起動し、電源は切断されません。 

shutdown -i 5

無効 

なし 

Sun UltraSPARC T1 プロセッサの場合:

ホストの電源が切断されます。 

 

有効 

未構成 

ホストの電源が切断され、SP で電源が投入されるまで切断されたままです。 

 

有効 

構成 

ソフトリセットが行われて再起動します。