Solaris 共通デスクトップ環境 ユーザーズ・ガイド

ヘブライ語のロケール

Solaris オペレーティング環境には、ヘブライ語言語環境 Hebrew Language Environment が含まれます。この節では、Hebrew Language Environment の主要な機能について説明します。

ヘブライ語のテキストを入力する

同じファイルにヘブライ語と英語を混在させなければならないことがあります。ヘブライ語と英語の入力モードを切り替えるには、[Ctrl] キーと [t] キーを同時に押します。各ツールの下部にあるメッセージウィンドウに現在の入力言語が表示されます。

ヘブライ語のテキストを編集する

この節では、論理編集モードでカーソルを操作する方法を説明します。


注 –

入力したテキストの行頭にカーソルの残像が表示されることがあります。この残像は機能に影響しないので、データの入力を続けてください。


文字の挿入

ヘブライ語と英語のテキストの境界にテキストを挿入する場合、その位置は明確に表示されません。曖昧な表示を解消するため、分割カーソルで 2 つの位置を反映しています。表示形式は ab|DC| となり、| は各カーソルを示します。


注 –

[Home] キーまたは [End] キーを押すと、分割カーソルが正しく表示されないことがあります。


ヘブライ語のテキストを印刷する

フィルタのセットを使用すると、ヘブライ語を印刷できます。プリンタが接続されるサーバとクライアントの両方に、ヘブライ語のロケールパッケージ SUNWheu をインストールする必要があります。

インストール済みのヘブライ語フィルタ

次のフィルタリストがヘブライ語ロケールパッケージに含まれています。

heb2ps

この heb2ps フィルタは、任意のテキストを PostScript に変換し、フォントとヘブライ語フォントをプリンタに送信します。

hebl2r

hebl2r フィルタで印刷すると、入力テキストの並べ替えは行われません。テキストは 80 カラムの用紙サイズに合わせてフォーマットされます。この形式は、ヘブライ語が少し含まれた英語文書の印刷に役立ちます。

hebr21

hebr21 フィルタで印刷すると、すべてのテキストが反転し、プリンタの出力結果が右寄せになります。

hebtxt

フィルタで印刷すると、テキストがヘブライ語と英語の両方向で並べ替えられ、プリンタの出力結果が右寄せになります。

コマンドラインからヘブライ語フィルタを使用する

コマンドラインから印刷するには、hebtxt フィルタを使用します。lp 印刷コマンドは、lp -T hebtxt -d printer_name です。

dt アプリケーションから印刷する

dt 構成ファイルの印刷アクションフィールドを変更して、ヘブライ語テキストフィルタを追加する必要があります。たとえば、dtmail アプリケーションでは、/usr/dt/appconfig/types/he/dtmail.dt ファイル の印刷アクションは次のようになります。

ACTION Print  
{
LABEL        Print 
ARG_TYPE     DTMAIL_FILE   
TYPE         COMMAND
WINDOW_TYPE  NO_STDIO
EXEC_STRING  sh -c ' \                                 
             dtmailpr -p -f %(File)Arg_1% | 
             /usr/lib/lp/postscript/convert_text -inputTextMode text_mode_implicit
             -outputTextMode text_mode_visual -lineWidth 80 -inputLayoutDirection left_down
             -outputLayoutDirection right_down| mp -A4 -L he| dtlp -u %(File)Arg_1%;'
}

リストされた convert_text パラメータでは、右寄せのテキストが右から左に向かって印刷されます。左寄せのテキストを左から右に向かって印刷するには、これらのパラメータを -lineWidth 80 に置換します。