この付録では、キーボードの特殊キーのオプションをマッピングし直す方法や、Compose キーを有効または無効にする方法などについて説明します。
マウスボタンの再マッピングの詳細 (左ききの人がマウスを操作しやすいようにする方法など) は、使用しているデスクトップ環境のユーザズガイドを参照してください。
Compose キーは、x86 システムでは Ctrl-Shift-F1 キーに割り当てられています 。
Compose キーを使用しない場合は、そのキー操作を無効にすることができます。まず Multi_key のキーコードを探します。
$ xmodmap -pk | grep Multi_key |
次のような行が表示されます。
nn 0xff20 (Multi_key)
行の先頭にある 2 桁のキーコード番号 (nn で示される) を使用して、.xinitrc ファイル内に次の行を作成します。
xmodmap -e 'keycode nn = NoSymbol' |
Compose キーを再設定するには、.xinitrc ファイル内の上記の行をコメントに変更したあとで OpenWindows を再起動します。
この節で示すキーの再マッピングスクリプト (Type-4 と Type-5 のキーボード用) を使って、キーボードの左右のパネル上にある大部分の特殊キー (つまり、キーボードの左側と右側にあるキーパッド) を再マッピングします。
この節の以降の説明はすべて、SPARC ベースのマシンだけに適用されるので注意してください。
キーボードの左右のパネル上にある特殊キーをマッピングし直すには次のようにします。
任意のテキストエディタを使って、lefty.data というスクリプトファイルを作成します。
このファイルは、どのディレクトリにあってもかまいません。ただし 手順 4 は、このファイルを作成したのと同じディレクトリで実行しなければなりません。
後述のlefty.data スクリプト に示すスクリプトを入力します。
先頭に感嘆符 (!) が付いた行はコメント行で、実際の操作は実行しません。
ファイルを保存してエディタを終了します。
プロンプトに対して、次のコマンドを入力します。
$ xmodmap lefty.data |
上記のコマンドは、スクリプトファイル lefty.data と同じディレクトリ内で入力してください。
ワークスペース内でマウスボタンをクリックして、スクリプトの内容を有効にします。
以上の作業で、左ききの人用にマッピングされたキーボードを使えるようになります。
手順 2 で説明したように、次のスクリプトを lefty.data ファイルに入力します。
Solaris オペレーティング環境を終了して起動し直す
別のスクリプトを作成し、元の状態に戻したい時点でそのスクリプトを実行する
再設定用のスクリプトを作成するには、次の手順を実行します。
テキストエディタを使って、nolefty.data というスクリプトファイルを作成します。
後述のnolefty.data スクリプト に示すスクリプトを入力します。
先頭に感嘆符 (!) が付いた行はコメント行で、実際の操作は実行しません。
lefty.data スクリプトと同じディレクトリに nolefty.data スクリプトを保存し、エディタを終了します。
プロンプトで次のコマンドを入力します。
$ xmodmap nolefty.data |
nolefty.data ファイルを有効にするには、上記のコマンドを nolefty.data が存在するディレクトリで実行してください。
x86 マシンのファンクションキーを再マッピングして、SPARC キーボード上にある Help、Cut、Copy、Paste、Undo、および Front などの各キーとして機能させることができます。また右側のコントロールキーを再マッピングして、メタキーにすることもできます。
この節の以降の説明は、x86マシンだけに適用されるので注意してください。キーを再マッピングした場合、キーボードの再マッピングを取り消してからでないと kdmconfig を使って設定情報やビデオ情報を変更することはできません。
再マッピングスクリプトを作成し使用する手順は次のとおりです。
任意のテキストエディタを使って、ユーザのホームディレクトリ上に fkeys というスクリプトファイルを作成します。
後述のfkeys スクリプト に示すスクリプトを入力します。
ファイルを保存してエディタを終了します。
プロンプトで次のコマンドを入力します。
$ xmodmap fkeys |
上記のコマンドは、スクリプトファイル fkeys と同じディレクトリ内で入力してください。
ワークスペース内でマウスボタンをクリックして、スクリプトの内容を有効にします。
上の手順を実行すると、ファンクションキーを Help キー、Cut キー、Copy キー、Paste キー、Undo キー、および Front キーとして使用することができます。
! keysym F2 = L10 keysym F3 = L6 keysym F4 = L8 keysym F5 = L9 keysym F8 = L4 keysym F9 = L5 remove control = Control_R keycode 0x47 = Meta_R add mod1 = Meta_R |
キーボードを元の設定に戻すには、次に示す 2 つの方法があります。
Solaris オペレーティング環境を終了して起動し直す
別のスクリプトを作成し、元の状態に戻したい時点でそのスクリプトを実行する
再設定用のスクリプトを作成するには、次の手順を実行します。
テキストエディタを使って、normal というファイルを作成します。
後述の normal スクリプトに示すスクリプトを入力します。
fkeys スクリプトと同じディレクトリに normal ファイルを保存し、エディタを終了します。
プロンプトに対して、次のコマンドを入力します。
$ xmodmap normal |
上記のコマンドは、スクリプトファイル normal と同じディレクトリ内で入力してください。
手順 1 で説明したように、次のスクリプトを normal ファイルに入力します。
keycode 8 = grave asciitilde keycode 9 = 1 exclam keycode 10 = 2 at keycode 11 = 3 numbersign keycode 12 = 4 dollar keycode 13 = 5 percent keycode 14 = 6 asciicircum keycode 15 = 7 ampersand keycode 16 = 8 asterisk keycode 17 = 9 parenleft keycode 18 = 0 parenright keycode 19 = minus underscore keycode 20 = equal plus keycode 21 = keycode 22 = BackSpace keycode 23 = Tab keycode 24 = Q keycode 25 = W keycode 26 = E keycode 27 = R keycode 28 = T keycode 29 = Y keycode 30 = U keycode 31 = I keycode 32 = O keycode 33 = P keycode 34 = bracketleft braceleft keycode 35 = bracketright braceright keycode 36 = backslash bar brokenbar keycode 37 = Caps_Lock keycode 38 = A keycode 39 = S keycode 40 = D keycode 41 = F keycode 42 = G keycode 43 = H keycode 44 = J keycode 45 = K keycode 46 = L keycode 47 = semicolon colon keycode 48 = apostrophe quotedbl keycode 49 = keycode 50 = Return keycode 51 = Shift_L keycode 52 = keycode 53 = Z keycode 54 = X keycode 55 = C keycode 56 = V keycode 57 = B keycode 58 = N keycode 59 = M keycode 60 = comma less keycode 61 = period greater keycode 62 = slash question keycode 63 = keycode 64 = Shift_R keycode 65 = Control_L keycode 66 = keycode 67 = Alt_L keycode 68 = space keycode 69 = Alt_R keycode 70 = keycode 71 = Control_R keycode 72 = keycode 73 = keycode 74 = keycode 75 = keycode 76 = keycode 77 = keycode 78 = keycode 79 = keycode 80 = keycode 81 = keycode 82 = Insert keycode 83 = Delete keycode 84 = keycode 85 = keycode 86 = Left keycode 87 = Home keycode 88 = End keycode 89 = keycode 90 = Up keycode 91 = Down keycode 92 = Prior keycode 93 = Next keycode 94 = keycode 95 = keycode 96 = Right keycode 97 = Num_Lock keycode 98 = Home KP_7 KP_7 keycode 99 = Left KP_4 KP_4 keycode 100 = End KP_1 KP_1 keycode 101 = keycode 102 = KP_Divide keycode 103 = Up KP_8 KP_8 keycode 104 = KP_5 KP_5 KP_5 keycode 105 = Down KP_2 KP_2 keycode 106 = KP_Insert KP_0 KP_0 keycode 107 = KP_Multiply keycode 108 = Prior KP_9 KP_9 keycode 109 = Right KP_6 KP_6 keycode 110 = Next KP_3 KP_3 keycode 111 = Delete KP_Decimal KP_Decimal keycode 112 = KP_Subtract keycode 113 = KP_Add keycode 114 = keycode 115 = KP_Enter keycode 116 = keycode 117 = Escape keycode 118 = keycode 119 = F1 keycode 120 = F2 keycode 121 = F3 keycode 122 = F4 keycode 123 = F5 keycode 124 = F6 keycode 125 = F7 keycode 126 = F8 keycode 127 = F9 keycode 128 = F10 keycode 129 = SunF36 keycode 130 = SunF37 keycode 131 = Print SunSys_Req keycode 132 = Scroll_Lock keycode 133 = Pause Break keycode 134 = keycode 135 = Multi_key keycode 136 = Mode_switch |