Solaris ユーザーズガイド (上級編)

パスワードの使い方

システムのセキュリティ保護のため、Solaris オペレーティング環境ではパスワードを使用してシステムにアクセスする必要があります。1 年に何度かパスワードを変更するとより安全です。


注 –

自分のアカウントを許可なく使ったユーザがいるようであれば、即座にパスワードを変更してください。


パスワードは次の点を考慮して選択します。

パスワードの変更方法

各ユーザのパスワードを変更するには、passwd コマンドを使います。


$ passwd

passwd:  Changing password for user2

Enter login password: 

New password: 

Re-enter new password: 

passwd (SYSTEM): passwd successfully changed for user2

$ 
  1. Enter login password: というプロンプトが表示されたら、現在のパスワードを入力します。

    現在アカウントにパスワードが割り当てられていない場合 は、Old Password: プロンプトは表示されません。

    パスワードは画面にエコー (表示) されないため、ほかの人にパスワードを知られなくてすみます。

  2. New Password: というプロンプトが表示されたら、新しいパスワードを入力します。

    このときも、入力したパスワードは画面上に表示されません。

  3. 最後に Retype new password: というプロンプトに対して、新しいパスワードをもう一度入力します。

    これは、意図したパスワードを入力したかを確認するためです。

    前のプロンプトで入力したパスワードのとおり入力しないと、パスワード変更は拒否され、次のメッセージが表示されます。


    passwd: They don't match; try again.
    

    このメッセージが繰り返し表示される場合は、システム管理者に連絡して新しいパスワードを設定してください。


    注 –

    6 文字未満のパスワードは使えません。また、新しいパスワードは古いパスワードと比較して 3 文字以上は異なっていなければなりません。


パスワードの有効期限を設定する

パスワードの有効期限を設定 (passwd コマンドのオプションを使うと設定できる) している場合、パスワードには最長有効期限のみ、または最長有効期限と最短有効期限の両方を持つものがあります。パスワードの有効期限は、システム管理者が設定します。

パスワードが有効期限に達すると、ログイン時にパスワードの変更を求める次のメッセージが表示されます。


Your password has expired. Choose a new one.

次に、自動的に passwd プログラムが実行され、新しいパスワードを入力するよう要求されます。

また、たとえば、パスワードの最短有効期限が 2 週間と設定されている場合、その最短期間が経過する前にパスワードを変更しようとすると、次のメッセージが表示されます。


Sorry, less than 2 weeks since the last change.

passwd(1) と、パスワードの有効期限の設定についての詳細は、『man pages section 1: User Commands』を参照してください。