Solaris ユーザーズガイド (上級編)

第 1 章 コマンド行インタフェースとグラフィカルユーザインタフェースの違い

これらのインタフェースを利用するためには、自分のハードディスクまたは利用できるネットワークサーバにデスクトップソフトウェアがあらかじめインストールされている必要があります。デスクトップソフトウェアにアクセスできるか不明な場合は、システム管理者に尋ねるか、あるいは使用しているプラットフォームのインストールマニュアルを参照してください。

この章では、コマンド行インタフェースとデスクトップ環境の違いについて簡単に説明しています。

コマンド行インタフェース

コマンド行インタフェース (CLI) を利用すると、端末またはコンソールのウィンドウにコマンドを入力してオペレーティングシステムと対話方式で処理を行えます。コマンド行インタフェースでは、表示されるプロンプトに対して指定行にコマンドを入力するという方法で応答し、システムの返答を受け取ります。ユーザは、実施したい作業ごとに 1 つ以上のコマンドを入力する必要があります。

このマニュアルでは、コマンド行インタフェースを使用して各種のシステム作業を行う方法について説明しています。

グラフィカルユーザインタフェース

グラフィカルユーザインタフェース (GUI) は、プログラムにおいてキーボードやマウスに加えてグラフィックスを使用して操作を簡単に行えるようにしたインタフェースです。GUI は、オペレーティングシステムまたはアプリケーションとの情報伝達が可能なように、ウィンドウ、プルダウンメニュー、ボタン、スクロールバー、アイコンイメージ、ウィザード、各種アイコン、マウスなどを提供します。

Solaris 9 オペレーティング環境は、2 つの GUI、共通デスクトップ環境 (common Desktop Environment、CDE) と GNOME デスクトップをサポートします。

共通デスクトップ環境

共通デスクトップ環境 (CDE) には、作業を体系的に管理するのに便利なウィンドウ、ワークスペース、コントロール、メニュー、フロントパネルなどがあります。CDE GUI は、ファイルとディレクトリの整理、電子メールの読み書きや送信、ファイルのアクセス、システムの管理などに使用できます。

詳細は、『Solaris 共通デスクトップ環境 ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

GNOME デスクトップ

GNOME (GNU Network Object Model Environment) は GUI であり、コンピュータデスクトップアプリケーションの集合体です。GNOME のデスクトップ、パネル、アプリケーション、およびツールセットは、作業環境のカスタマイズやシステム作業の管理などに利用できます。GNOME には、ワードプロセッサ、スプレッドシートプログラム、データベースマネージャ、プレゼンテーションツール、Web ブラウザ、電子メールプログラムといった各種のアプリケーションもあります。