このマニュアルは、SolarisTM オペレーティング環境のコマンド行インタフェース (CLI) を使用してさまざまなシステム作業を行う方法について説明しています。
Solaris オペレーティング環境は、2 種類のプラットフォーム、SPARCTM と x86 で動作します。このマニュアルで説明する情報は、章、節、注、箇条書き、図、表、例、またはコード例において特に明記しない限り、両方のプラットフォームに該当します。
このマニュアルは Solaris 9 オペレーティング環境のユーザを対象としており、コマンド行インタフェースの使用方法を調べるために利用できます。
システムがインストール済みで、使用可能な状態になっている必要があります。システムに Solaris オペレーティング環境をインストールしていない場合は、先にシステムに付属のインストールマニュアルを参照してください。
このマニュアルの内容は以下のとおりです。
第 1 章「コマンド行インタフェースとグラフィカルユーザインタフェースの違い」 では、Solaris オペレーティング環境でサポートされるコマンド行インタフェースと 2 つのグラフィカルユーザインタフェース (共通デスクトップ環境 (CDE) および GNOME) について概要を述べています。
第 2 章「ログインと基本的な SunOS コマンドの使用」 では、システムのログインとログアウトの方法、および基本的なコマンドによるシステム作業の方法について説明しています。
Solaris オペレーティング環境がデフォルト以外の場所にインストールされている場合は、インストールされているファイルにアクセスできるように既定のパスを変更してください。
第 3 章「ファイルとディレクトリの操作」 では、ファイルとディレクトリの作成、コピー、移動、削除について説明しています。この章では、ファイルの検索、ファイルの相違比較、ファイルおよびディレクトリのアクセス権の設定などについても説明しています。
第 4 章「ファイルの内容の検索」 では、grep コマンドを使用してファイル内で特定の文字列を検索する方法について説明しています。
第 5 章「プロセスとディスク利用の管理」 では、システムのプロセスとディスク使用を監視 / 管理する方法について説明しています。
第 6 章「vi エディタの使い方」 では、vi テキストエディタを使用してテキストファイルの作成、編集、保存、印刷を行う方法について説明しています。
第 7 章「メールの使い方」 では、mailx ツールを使用して電子メールの表示、作成、送信、印刷を行う方法について説明しています。
第 8 章「プリンタの使い方」 では、ファイルの印刷とプリンタステータスの管理について説明しています。
第 9 章「ネットワークの使い方」 では、リモートマシンからシステム作業を行う方法について説明しています。
第 10 章「動作環境のカスタマイズ」 では、システム初期化ファイルおよび環境変数を変更して作業環境をカスタマイズする方法について説明しています。
付録 A 「キーボードの設定変更」 では、キーボードのキーマッピングをカスタマイズする方法について説明します。
Solaris オペレーティング環境には、オンラインで利用できる Solaris ソフトウェアに関するマニュアルが多数用意されています。これらのマニュアルの分類は次のとおりです。
「Solaris 9 System Administrator Collection - Japanese」
さまざまなシステム構成 (Sun のワークステーションを使用した大規模ネットワークなど) のインストールとシステム管理に関する詳しい情報を提供します。
「Solaris 9 Software Developer Collection - Japanese 」
ソフトウェア開発者がシステム上のプログラムの作成、デバッグ、維持管理などを行うために必要な情報を提供します。
「Solaris 9 Reference Manual Collection - Japanese 」
SunOS の全コマンドについて解説します。一般にマニュアルページと呼ばれるこれらの解説は、オンラインマニュアルとしてインストールすることもできます。
「Solaris 9 User Collection - Japanese 」
Solaris オペレーティング環境についての各種の情報を掲載しています。主なものを以下に示します。
SunOSTM コマンドの使用方法
ウィンドウ環境での作業方法
作業環境のカスタマイズ方法
シェルスクリプトの作成方法
電子メールの使用方法
ネットワーク上での作業方法
docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索を行うこともできます。URL は、http://docs.sun.com です。
このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。
表 P–1 表記上の規則
字体または記号 |
意味 |
例 |
---|---|---|
AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 system% |
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 |
system% su password: |
AaBbCc123 |
変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 |
ファイルを削除するには、rm filename と入力します。 |
『 』 |
参照する書名を示します。 |
『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 |
「 」 |
参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 |
第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 |
\ |
枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 |
sun% grep `^#define \ XV_VERSION_STRING' |
コード例は次のように表示されます。
[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。
| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。
キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。
ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-D は Control キーを押したまま D キーを押すことを意味します。
このマニュアルでは、「x86」という用語は、Intel 32 ビット系列のマイクロプロセッサチップ、および AMD が提供する互換マイクロプロセッサチップを意味します。