DHCP サービスの構成機能は、dhcpmgr および dhcpconfig 構成ツールによりシステム管理者に提供されます。モジュールをツールのユーザーから使用できるようにし、基盤となるデータサービスの構成をユーザーが行えるようにしたい場合は、ビーンと呼ばれる JavaBeans™ コンポーネントをパブリックモジュールに対して提供する必要があります。
このビーンは、dhcpsvc.conf 内の PATH 変数と、オプションとして RESOURCE_CONFIG 変数を設定するために必要なコンテキストをパブリックモジュールに提供します。
dhcpmgr ツールは、com/sun/dhcpmgr/client/DSModule というインタフェースを提供します。このインタフェースは、パブリックモジュール管理ビーンが実装する必要のある API 関数を定義します。
DSModule インタフェースは、dhcpmgr.jar ファイルに含まれています。このインタフェースに対応したビーンをコンパイルするためには、/usr/sadm/admin/dhcpmgr/dhcpmgr.jar を javac のクラスパスに追加する必要があります。たとえば、myModule.java という名前のビーンには、次のように入力します。
javac -classpath /usr/sadm/admin/dhcpmgr/dhcpmgr.jar myModule.java
abstract java.awt.Component getComponent()
DHCP 構成ウィザードのウィザードステップの 1 つとして表示されるコンポーネントを返します。返されるコンポーネントは、構成時にユーザーから提供されたデータ格納固有のデータの取得に使用される GUI コンポーネントが含まれているパネルです。構成データそのものは、getPath() および getAdditional() メソッドへの呼び出しの結果としてウィザードに返されます。詳細は、getPath()と getAdditional()を参照してください。
abstract java.lang.String getDescription()
DHCP 構成ウィザードがデータ格納選択のリストにデータ格納を追加するときに使用する説明文を返します。たとえば、ds_SUNWfiles.so パブリックモジュールの管理ビーンは、説明として「Text files」を返します。
abstract java.lang.String getPath()
データ格納によって使用されるパス/位置 (フレームワーク構成層の構成ファイル /etc/inet/dhcpsvc.conf 内の PATH の値)、または設定されていない場合は NULL を返します。パス/位置の値は、管理ビーンのコンポーネントとの対話の中でユーザーが提供する必要があります。データ格納構成データの受け渡しを参照してください。
abstract java.lang.String getAdditional()
フレームワーク構成層の構成ファイル /etc/inet/dhcpsvc.conf 内のその他のデータ格納固有の情報 (RESOURCE_CONFIG などの情報) を返します。このメソッドから返される値は、ほとんど、管理ビーンのコンポーネントとの対話の中でユーザーが提供するものです。データ格納構成データの受け渡しを参照してください。
パブリックモジュールの管理ビーンは、次のパッケージングの用件に適合している必要があります。
パブリックモジュールの管理ビーンは、JAR ファイルとしてアーカイブされなければなりません。JAR ファイルの名前は、パブリックモジュールの名前と .jar 接尾辞から構成されていなければなりません。たとえば、ds_SUNWfiles.so パブリックモジュール内のパブリックモジュール管理ビーンの名前は SUNWfiles.jar になります。
JAR ファイルには、ビーンのクラスを識別する指標が含まれていなければなりません。たとえば、SUNWfiles.jar という JAR ファイルの指標には、次の行が含まれます。
ネーム com/sun/dhcpmgr/client/SUNWfiles/SUNWfiles.class
Java-Bean: True
com/sun/dhcpmgr/client/SUNWfiles/SUNWfiles.class クラスは、com/sun/dhcpmgr/client/DSModule インタフェースを実装する JavaTM クラスです。