Solaris 共通デスクトップ環境 上級ユーザ及びシステム管理者ガイド

データ型のデータ属性の定義

DATA_ATTRIBUTES 定義は、データ型の外観と動作を定義します。データ型名を指定し、次の内容を指定する機能を提供します。

データ型に使用するアイコン・イメージの指定

ICON フィールドを使用して、ファイル・マネージャで使用するアイコンを指定します。アイコン・イメージを指定しないと、ファイル・マネージャはラベルだけを表示します。

ICON フィールドの値は次のいずれかです。

作成するアイコンのサイズと、対応するファイル名を表 13–1に示します。

表 13–1 データ型アイコンのアイコン名とサイズ

サイズ(ピクセル単位) 

ビットマップ名 

ピックスマップ名 

32x32 

name.m.bm

name.m.pm

16x16 

name.t.bm

name.t.pm

データ型とアクションの関連付け

データ型をアクションに関連付けるには、次の 2 つの方法があります。

たとえば次のデータ型定義は、*.rm という命名規則を使用して、システム管理者が作成した特殊な readme ファイルのデータ型を作成します。

DATA_ATTRIBUTES SysReadmeFile
 {
 	ICON						SysReadMe
 	ACTIONS					Open,Respond
 }

DATA_CRITERIA SysReadmeFileCriteria
 {
 	NAME_PATTERN						*.rm
 	DATA_ATTRIBUTES_NAME 			SysReadmeFile
 }

特殊な Respond アクションは、ファイルに対して下記のように定義されます。このアクションは、テキスト・エディタで書き込み可能なファイルのコピーを開きます。ファイルを保存してテキスト・エディタを終了すると、ファイルはシステム管理者にメールで送信されます (メール・アドレスは sysadmin@utd です)。

ACTION Respond
 {
 	ARG_TYPE				SysReadmeFile
 	EXEC_STRING			/bin/sh -c 'cp %Arg_1% $HOME/readme.temp;\
 							chmod +w $HOME/readme.temp;              \
 							dtpad $HOME/readme.temp;                 \
 							cat $HOME/readme.temp |                  \
 							/usr/bin/mailx sysadmin@utd;             \
 							rm $HOME/readme.temp'
 	WINDOW_TYPE			NO_STDIO
 }

データ型に基づいてファイルを隠す

ファイルが非表示のデータ型の場合は、ファイル・マネージャには表示されません。

次のように DATA_ATTRIBUTES 定義の PROPERTIES フィールドを使用して、この型のオブジェクトを隠すよう指定します。

PROPERTIES				invisible

ファイルを処理するときの動作の指定

表 13–2 に示す DATA_ATTRIBUTES フィールドは、主にアプリケーション・プログラマが使用します。ユーザがさまざまなデスクトップ・アクティビティを実行したときのファイルの動作を指定します。

詳細は、開発者環境向けマニュアルの『Solaris 共通デスクトップ環境 プログラマーズ・ガイド』を参照してください。

表 13–2 DATA_ATTRIBUTES フィールドと説明

フィールド 

説明 

MOVE_TO_ACTION

ディレクトリなどのコンテナに対して使用します。このデータ型のコンテナにファイルを移動したときに実行するアクションを指定します。 

COPY_TO_ACTION

ディレクトリなどのコンテナに対して使用します。このデータ型のコンテナにファイルをコピーしたときに実行するアクションを指定します。 

LINK_TO_ACTION

このデータ型のファイルにファイルをリンクしたときに実行するアクションを指定します。 

IS_TEXT

このデータ型のファイルがテキスト・ボックスに表示できるテキストを含むよう指定します。 

MEDIA

対応する ToolTalk メディア型を指定します。 

MIME_TYPE

対応する MIME 型を指定します。 

X400_TYPE

対応する X400 型を指定します。