カーネルデバッガに関する注意事項について説明します。
カーネルデバッガ (kmdb) がアクティブになっているシステムで保存停止・復元再開サイクルを何度か実行すると、最終的にシステムがパニックになることがあります。パニックが発生するのは、サイクルの復元再開時です。通常、この問題は保存停止・復元再開サイクルが 20 〜 50 回行われたシステムで発生します。システムはパニックメッセージを生成します。
回避方法: 保存停止・復元再開モジュール (cpr) を使用する必要があるすべてのシステムで kmdb を無効にしてください。
Solaris カーネルデバッガを実行して稼働中のシステムをデバッグしているシステムは、不完全なエラーメッセージのループになることがあります。このループは、OpenBoot PROM のマスターCPU を変更したときに発生します。リセットすればシステムを稼働状態に戻すことができます。しかし、元のエラーのトレースログが失われます。したがって、重大なリセットの診断が実行不能になります。
回避方法: システムが PROM レベルにあるときは、OpenBoot の ok プロンプトが表示されます。複数の CPU を備えたシステムでは、ok プロンプトの前に中括弧で囲まれた数値が表示されます。この数値は、システム内のアクティブになっている CPU を示しています。PROM レベル時にデバッグセッションを実行するには、次の手順を実行します。
次のコマンドを入力して、pil を f に変更します。
{0} ok h# 0f pil! |
switch-cpu コマンドを使用して、選択的に現在アクティブになっている CPU を別の CPU に切り替えます。たとえば、CPU #0 から CPU #1 に切り替えるには、次のコマンドを入力します。
(0) ok 1 switch-cpu |
これで、ok プロンプトの前に、切り替えた CPU の番号が表示されます。
{1} ok |
デバッガを実行します。
デバッガセッションの終わりで、reset-all コマンドを実行してシステムを通常の使用状態に戻します。
必ずシステムを最新バージョンの OpenBoot PROM にアップグレードしてください。