Solaris 10 ご使用にあたって

システム管理

ここでは、Solaris 10 OS のシステム管理に関するバグ情報について説明します。

Sun Patch Manager Tool 2.0 に旧バージョンとの互換性がない

Sun Patch Manager Tool 2.0 が動作するシステムでは、Sun Patch Manager Tool 1.0 などのパッチマネージャーツールが動作するリモートシステムを管理できます。

ただし、旧バージョンのパッチマネージャーツールが動作するシステムで、Patch Manager Tool 2.0 が動作するリモートシステムを管理することはできません。旧バージョンは次のとおりです。


注 –

Solaris 8 OS にはパッチマネージャーツール用の CIM/WBEM (Common Information Model/Web Based Enterprise Management) サポートがありません。したがって、Solaris 8 システムではパッチマネージャーによるリモート管理が行えません。


Sun Remote Services Net Connect が大域ゾーンでしかサポートされない

Sun Remote Services (SRS) Net Connect は、大域ゾーンでしかサポートされていません。次のいずれかの操作を行うと、エラーメッセージが表示されます。

エラーメッセージの内容は次のとおりです。


*** package SUNWcstu failed to install - interactive administration required:

Interactive request script supplied by package
pkgadd: ERROR: request script did not complete successfully

Installation of SUNWcstu was suspended (interaction required).
No changes were made to the system.  

*** package SUNWfrunc failed to install - interactive administration required:

Interactive request script supplied by package
pkgadd: ERROR: request script did not complete successfully

Installation of SUNWfrunc was suspended (interaction required).
No changes were made to the system.

回避方法: このエラーメッセージは無視してください。

zoneadm コマンドで非大域ゾーンをインストールしているときにエラーまたは警告メッセージが表示されることがある

パッケージのインストール中、zoneadm コマンドを使用して非大域ゾーンをインストールしているときにエラーまたは警告メッセージが表示されることがあります。次のようなメッセージが表示されます。


Preparing to install zone zone1.
Creating list of files to copy from the global zone.
Copying 2348 files to the zone.
Initializing zone product registry.
Determining zone package initialization order.
Preparing to initialize 790 packages on the zone.
Initialized 790 packages on zone.
Zone zone1 is initialized.

Installation of the following packages generated errors: 
SUNWjhrt SUNWmcc SUNWjhdev SUNWnsb SUNWmcon SUNWmpatchmgr

Installation of the following packages generated warnings: 
SUNWj3rt SUNWmc SUNWwbmc SUNWmga SUNWdclnt SUNWlvma SUNWlvmg 
SUNWrmui SUNWdoc SUNWpl5m SUNWpmgr

パッケージのインストールに関する問題は、ゾーンのインストールのログが含まれている /export/zone1/root/var/sadm/system/logs/install_log にも記録されます。

回避方法: ありません。


注 –

非大域ゾーンは、これらのメッセージが通知されても使用できます。以前の Solaris Express と Solaris 10 ベータリリースにはパッケージのインストールに関する問題がありますが、これらの問題に関する通知は生成されませんでした。この Solaris リリースからは、これらのエラーが正しく報告され、記録されるようになりました。


Solaris Product Registry の管理ユーティリティーがゾーン内で起動できない (6220284)

ゾーン内で Solaris Product Registry の管理ユーティリティーを起動しようとすると、失敗します。ゾーンのインストール時に、Solaris Product Registry のデータベース productregistry がゾーン内に複製されなかったため、管理ユーティリティーをゾーン内で実行できません。

回避方法: スーパーユーザーとして、productregistry データベースをゾーンにコピーしてください。


# cp /var/sadm/install/productregistry zone_path/var/sadm/install/

上記のコマンドで、zone_path は作成したゾーンのルートディレクトリへのパスです。

新しくインストールされたパッケージに patchadd でパッチを再適用できない (6219176)

patchadd コマンドは、次の状況ではパッチを再適用できません。

  1. パッチの対象となるパッケージの一部が含まれていないシステムにパッチを適用する。

  2. パッチを適用したときにインストールされていなかったパッケージをあとでインストールする。

  3. 新しくインストールしたパッケージにパッチを適用するためにパッチを再適用する。

あとで追加したパッケージに適用するパッチ部分はインストールされません。次の出力のようなメッセージが表示されます。


patchadd ~tsk/patches/111111-01
Validating patches...

Loading patches installed on the system...

Done!

Loading patches requested to install.

Done!

The following requested patches are already installed on the system
Requested to install patch 111111-01 is already installed on the system.

No patches to check dependency. 

回避方法: 次のいずれかを選択してください。

回避方法 1: システムにゾーンを作成していない場合は、-t オプションを指定して patchadd コマンドを実行します。


# patchadd -t patch-ID

上記のコマンドで、patch-ID は適用するパッチの ID です。

回避方法 2: システムにゾーンを作成してある場合は、次の手順を実行します。

  1. パッチを削除します。


    # patchrm patch-ID
    
  2. システム上に存在しないが、パッチの対象となる追加のパッケージをインストールします。


    # pkgadd -d device pkgabbrev
    

    上記の例で、device はインストールするパッケージへの絶対パスを示します。pkgabbrev はインストールするパッケージの略称を示します。複数のパッケージ名を指定できます。

  3. パッチを再インストールします。


    # patchadd  patch-ID
    

大域ゾーンのパッチ適用後に作成された非大域ゾーンにリモートログインサービスでアクセスできない (6216195)

大域ゾーンを作成してからパッチを適用した場合、そのあとに作成した非大域ゾーン上ではリモートログインサービスは有効になりません。このようなリモートサービスには、rlogintelnet などがあります。大域ゾーンのパッチ適用後に非大域ゾーンを作成した場合、そのゾーンにリモートでログインすることはできません。この問題は、SUNWcsr パッケージを配布または変更するパッチが適用されているシステムに影響します。

回避方法: 次のいずれかを選択してください。

回避方法 1: 非大域ゾーンをまだ起動していない場合は、次の手順を実行します。

  1. 大域ゾーンで、非大域ゾーンにある /var/svc/profile ディレクトリに移動します。


    global# cd zone_path/root/var/svc/profile
    

    上記の例で、zone_path は非大域ゾーンへのパスです。非大域ゾーンへのパスを調べるには、大域ゾーンで次のコマンドを入力します。


    global# zonecfg -z zonename info zonepath
    
  2. inetd_services.xml プロファイルを削除します。


    global# rm inetd_services.xml
    
  3. inetd_generic.xml プロファイルを指す inetd_services.xml のシンボリックリンクを作成します。


    global# ln -s inetd_generic.xml inetd_services.xml
    
  4. 非大域ゾーンを起動します。

    ゾーンのブート方法については、『Solaris のシステム管理 (Solaris コンテナ : 資源管理と Solaris ゾーン)』を参照してください。

回避方法 2: 非大域ゾーンをすでに起動してある場合は、次の手順を実行します。

  1. 前の回避方法に示されている手順を実行します。

  2. 非大域ゾーンで、/var/svc/profile/inetd_services.xml プロファイルに示されているサービスを有効にします。


    my-zone# svccfg apply /var/svc/profile/inetd_services.xml
    
  3. 非大域ゾーンを再起動します。


    my-zone# reboot
    

回避方法 3: システムにゾーンを作成する前に、使用しているプラットフォームに適したパッチを適用します。

既存のディスクレスクライアントをシステムから削除できない (6205746)

smdiskless コマンドを使用してディスクレスクライアントを削除すると、コマンドは失敗します。ディスクレスクライアントは、システムデータベースから削除されません。次のエラーメッセージが表示されます。


Failing with error EXM_BMS.

回避方法: クライアントを追加する前に、/export パーティションの共有を解除してください。

Net Connect 3.1.1 のインストールが失敗する (6197548)

Net Connect 3.1.1 のインストールが失敗するのは、Solaris 10 の完全インストールの初期にその製品を選択した場合です。このエラーは、Solaris 10 Operating System DVD を使用してインストールを行なっているときに発生します。OS のインストールが完了した時点で、次のエラーメッセージが /var/sadm/install/logs/ の Net Connect インストールログに記録されます。


Installation of SUNWSRSPX failed.
Error: pkgadd failed for SUNWsrspx 
Install complete. Package: SUNWsrspx

回避方法: OS のインストールが完了したら、次の手順を実行してください。

  1. Solaris 10 Operating System DVD または Solaris 10 SOFTWARE - CD 4 を挿入します。

  2. Net Connect 製品のディレクトリに移動します。

  3. Net Connect インストーラを実行します。


注 –

最新バージョンの Sun Net Connect ソフトウェアおよびリリースノートをダウンロードするには、https://srsnetconnect.sun.com の Sun Net Connect ポータルにアクセスしてください。


x86: Solaris フラッシュアーカイブをインストールするときに、デフォルトの C ライブラリによってブート障害が発生することがある (6192995)

次の状況下では、Solaris フラッシュアーカイブに関係のあるブート障害が発生することがあります。

クローンシステムをブートしようとすると、次のエラーメッセージが表示されます。


WARNING: init exited with fatal signal 9; restarting.

回避方法: 次の手順を実行します。

  1. アーカイブを作成する前に、マスターシステム上の /lib/libc.so.1 ライブラリをマウント解除します。


    # umount /lib/libc.so.1
    

    このコマンドを使用すると、マスターシステムで C ライブラリ libc の基本バージョンを使用できるようになります。

  2. マスターシステムで Solaris フラッシュアーカイブを作成します。

    Solaris フラッシュアーカイブの作成方法については、『Solaris 10 インストールガイド (Solaris フラッシュアーカイブの作成とインストール)』を参照してください。

  3. /lib/libc.so.1 ライブラリをマスターシステムにマウントします。


    # mount -O -F lofs /lib/libc.so.1 /usr/lib/libc/libc_hwcap2.so.1
    
  4. クローンシステムに Solaris フラッシュアーカイブをインストールします。

    Solaris フラッシュアーカイブのインストール方法については、『Solaris 10 インストールガイド (Solaris フラッシュアーカイブの作成とインストール)』を参照してください。

SPARC: smosservice delete コマンドですべてのディレクトリが正常に削除されるとは限らない (6192105)

smosservice delete コマンドを使用してディスクレスクライアントサービスを削除した場合、すべてのサービスディレクトリが正常に削除されるとは限りません。

回避方法: 次の手順を実行します。

  1. そのサービスを使用するクライアントが存在しないことを確認します。


    # unshare /export/exec/Solaris_10_sparc.all
    # rm -rf /export/exec/Solaris_10_sparc.all
    # rm -rf /export/exec/.copyofSolaris_10_sparc.all
    # rm -rf /export/.copyofSolaris_10
    # rm -rf /export/Solaris_10
    # rm -rf /export/share
    # rm -rf /export/root/templates/Solaris_10
    # rm -rf /export/root/clone/Solaris_10
    # rm -rf /tftpboot/inetboot.sun4u.Solaris_10
  2. 次のエントリを /etc/bootparams ファイルから削除します。


    fs1-24 boottype=:os

    注 –

    このエントリを削除するのは、このファイルサーバーが関数や資源をほかのサービスに提供していない場合に限られます。


  3. 次のエントリを /etc/dfs/dfstab ファイルから削除します。


    share -F nfs -o ro /export/exec/Solaris_8_sparc.all/usr
  4. /var/sadm/system/admin/services/Solaris_10 ファイルを変更します。

    • ファイルサーバーが Solaris_10 でない場合は、そのファイルを削除します。

    • ファイルサーバーが Solaris_10 である場合は、冒頭の 3 行を残し、あとのエントリをすべて削除します。削除した行は、/export/root/templates/Solaris_10 に含まれるサービス USR_PATH および SPOOLED ROOT のパッケージとサポートされるプラットフォームを示します。

patchadd コマンドでパッチを NFS サーバーからインストールできない (6188748)

patchadd コマンドを使用してほかのシステムから NFS を介してパッチをインストールしようとすると、コマンドは失敗します。次の例は、失敗した patchadd 操作と表示されるエラーメッセージを示しています。


Validating patches...

Loading patches installed on the system...
[...]
Loading patches requested to install.
[...]
Checking patches that you specified for installation.
[...]
Approved patches will be installed in this order:
[...]
Checking local zones...
[...]
Summary for zones:
[...]
Patches that passed the dependency check:
[...]

Patching global zone
Adding patches...

 Checking installed patches...
Verifying sufficient filesystem capacity (dry run method)...
Installing patch packages...

 Patch Patch_ID has been successfully installed.
See /var/sadm/patch/Patch_ID/log for details
 Patch packages installed:
   SUNWroute
[...]

Adding patches...
 The patch directory
 /dev/.SUNW_patches_0111105334-1230284-00004de14dcb29c7
 cannot be found on this system.  

[...]

Patchadd is terminating.

回避方法: まず、インストールするすべてのパッチを NFS サーバーからローカルシステムに手動でコピーします。次に、patchadd コマンドを使用して、パッチをコピーしたローカルシステムのディレクトリからパッチをインストールします。

lucreate コマンドで RAID-1 ボリュームを作成できない (5106987)

lucreate コマンドを使用して、/dev/md ディレクトリにデバイスエントリが含まれていない RAID-1 ボリューム (ミラー) を作成しようとすると、コマンドが失敗します。最初に Solaris ボリュームマネージャーでミラーを作成しないかぎり、lucreate コマンドでファイルシステムをミラー化することはできません。

回避方法: まず Solaris ボリュームマネージャーでミラー化されたファイルシステムを作成し、次に lucreate コマンドで新しいブート環境を作成してください。

lucreate コマンドの詳細については、lucreate(1M) のマニュアルページまたは『Solaris 10 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)』を参照してください。

Solaris ボリュームマネージャーによるミラー化されたファイルシステムの作成方法については、『Solaris ボリュームマネージャの管理』を参照してください。

SPARC: 保存停止・復元再開サイクル中にパニックが発生すると、システムがハングアップすることがある (5062026)

保存停止・復元再開 (cpr) サイクル中にパニックが発生すると、システムがハングアップすることがあります。この問題は、XVR-1000 グラフィックスアクセラレータをインストールした Sun Blade 2000 ワークステーションで多く発生します。まれに、ほかの SPARC ベースのシステムでも、パニックが発生したときに同様なハングアップが発生することがあります。パニックが発生すると、コアダンプは保存されず、コンソールにプロンプトが表示されなくなります。この問題は、カーネルデバッガ (kadb) をアクティブにしていると発生しやすくなります。

回避方法: システムを使用できる状態に復元するには、システムを手動でリブートしてください。

SPARC: キーボードシーケンスを使用してシステムを停止すると、システムがパニックすることがある (5061679)

Stop-A キーや L1-A キーなどのキーボードシーケンスを使用してシステムを停止しようとすると、システムがパニックすることがあります。次のようなエラーメッセージが表示されます。


panic[cpu2]/thread=2a100337d40: pcisch2 (pci@9,700000): 
consistent dma sync timeout

回避方法: OpenBoot PROM に入るときには、キーボードシーケンスを使用しないでください。

ipfs コマンドを -W オプション付きで使用すると失敗する (5040248)

ipfs コマンドは、ネットワークアドレス変換 (NAT) の状態とパケットフィルタリングの状態テーブルに関する情報を保存および復元します。このユーティリティーは、システムがリブートした場合にネットワーク接続が中断されるのを防ぎます。-W オプションを指定して ipfs コマンドを実行すると、カーネル状態テーブルの保存に失敗します。次のエラーメッセージが表示されます。


state:SIOCSTGET: Bad address

回避方法: ありません。

マウントポイントのアクセス権が作成したブート環境に保存されない (4992478)

lucreate コマンドを使用して新しいブート環境を作成するときは、ファイルシステムのマウントポイントのアクセス権が保存されません。その結果、一部のユーザープロセスが失敗してしまいます。クラスタリング環境で新しいブート環境を作成すると、クラスタはいったんノードを停止し、CD-ROM からブートして、マウントポイントのアクセス権を修復します。

回避方法: 次の手順を実行します。

  1. 新しいブート環境を作成します。


    # lucreate -n newbe -m /:c0t0d0s0:ufs
     -m /var:c1t0d0s0:ufs -m  /usr:c2t0d0s0:ufs
    

    上記の例では、lucreate コマンドによって newbe ブート環境が作成され、次のファイルシステムとマウントポイントが定義されます。

    • root (/) ファイルシステムが c0t0d0s0 にマウントされます。

    • var ファイルシステムが c1t0d0s0 にマウントされます。

    • usr ファイルシステムが c2t0d0s0 にマウントされます。

  2. 新しいブート環境のルートファイルシステムをマウントします。


    # mount /dev/dsk/c0t0d0s0 /mnt
    
  3. ブート環境用に定義されたマウントポイントごとに、アクセス権を 755 に変更します。


    # chmod 755 /mnt/var
    # chmod 755 /mnt/usr
    
  4. ルートファイルシステムをマウント解除します。

    # umount /dev/dsk/c0t0d0s0

kill -HUP によって必ずしもエージェントが snmpd.conf 構成ファイルを再度読み取るとは限らない (4988483)

snmpd.conf の内容を変更したあとは、コマンド kill -HUP snmp Process ID を実行できます。このコマンドによって snmp プロセスが停止します。その後、システム管理エージェントのマスターエージェント(snmpd) に信号が送信されて snmpd.conf が再度読み取られ、導入した変更が実装されます。このコマンドによって必ずしもマスターエージェントが構成ファイルを再度読み取るとは限りません。その結果、このコマンドを使用しても、必ずしも構成ファイル内の変更が有効になるとは限りません。

回避方法: kill -HUP を使用する代わりに、変更を snmpd.conf に追加したあとでシステム管理エージェントを再起動してください。次の手順を実行します。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. 次のコマンドを入力します。

    # /etc/init.d/init.sma restart

x86: BIOS のブート時に F4 キーを押すとサービスパーティションのブートに失敗する (4782757、5051157)

これは、Solaris 10 OS (x86 版) がインストールされた、サービスパーティションを保持する Sun LX50 のブート時に発生します。F4 ファンクションキーを押すことでサービスパーティションのブートを選択できますが、オプションを選択すると画面が空白になります。その後、システムはサービスパーティションのブートに失敗します。

回避方法: BIOS ブート画面の表示時に、F4 キーを押さないでください。タイムアウト後に「Current Disk Partition Information」画面が表示されます。type=DIAGNOSTIC に対応する「Part#」列の番号を選択します。続いて Return キーを押します。サービスパーティションがブートします。

Solaris WBEM Services 2.5 デーモンは com.sun アプリケーションプログラミングインタフェースプロバイダを検出できない (4619576)

Solaris WBEM Services 2.5 デーモンは、com.sun.wbem.provider インタフェースまたは com.sun.wbem.provider20 インタフェースに書き込まれたプロバイダを検出できません。これらのインタフェースに書き込まれたプロバイダ用に Solaris_ProviderPath インスタンスを作成した場合でも、Solaris WBEM Services 2.5 デーモンはプロバイダを検出しません。

回避方法: デーモンがこのようなプロバイダを検出できるようにするには、Solaris WBEM Services 2.5 デーモンをいったん停止してから再起動します。


# /etc/init.d/init.wbem stop

# /etc/init.d/init.wbem start

注 –

javax API を使用してプロバイダを作成した場合は、Solaris WBEM Services 2.5 デーモンを停止してから再起動する必要はありません。Solaris WBEM Services 2.5 デーモンが javax プロバイダを動的に認識します。


XML/HTTP トランスポートプロトコル環境では com.sun アプリケーションプログラミングインタフェースメソッド呼び出しが失敗することがある (4497393、4497399、4497406、4497411)

javax アプリケーションプログラミングインタフェースではなく、com.sun アプリケーションプログラミングインタフェースを使用して WBEM ソフトウェアを開発する場合、全面的にサポートされるのは Common Information Model (CIM) リモートメソッド呼び出し (RMI) だけです。XML/HTTP など、ほかのプロトコルについては、com.sun アプリケーションプログラミングインタフェースで完全に機能するという保証はありません。

次の表に、RMI では正常に実行され、XML/HTTP では失敗する呼び出しの例を示します。

メソッド呼び出し 

エラーメッセージ 

CIMClient.close()

NullPointerException

CIMClient.execQuery()

CIM_ERR_QUERY_LANGUAGE_NOT_SUPPORTED

CIMClient.getInstance()

CIM_ERR_FAILED

CIMClient.invokeMethod()

XMLERROR: ClassCastException

Solaris Management Console のマウントと共有ツールでファイルシステムのマウント属性を変更できない (4466829)

Solaris Management Console のマウントと共有ツールでは、ルート (/)、/usr/var などのシステムに必須なファイルシステム上のマウントオプションを変更できません。

回避方法: 次のいずれかを選択してください。