Solaris 10 ご使用にあたって

サービス管理機能

ここでは、Solaris 10 OS のサービス管理機能に関する注意事項について説明します。Solaris OS のサービス管理機能については、『Solaris 10 の概要』「Solaris サービスマネージャー」を参照してください。

svccfg import サブコマンドで依存サービスが更新されない (6221374)

Solaris 10 OS のインストール後にはじめてシステムをブートすると、依存サービスにエラーが発生することがあります。svccfg import サブコマンドは、サービスの目録ファイルに宣言されている依存サービスをアクティブにできないことがあります。その結果、依存サービスが順番に起動されず、それらのサービスに関するエラーメッセージが生成されることがあります。

回避方法: 依存サービスに対してコマンド svcadm refresh を実行します。次に例を示します。


svcadm refresh dependent FMRI

ソフトウェア開発者は、次の回避方法を使用してこの問題が発生しないようにできます。

印刷サービスがデフォルトでオフライン設定になっている (5100134)

ホストにローカルプリンタが構成されていないと、ipp-listener および rfc1179 という 2 つの印刷サービスがデフォルトでオフラインに設定されます。ホストでローカルプリンタを構成すると、これらのサービスは自動的にオンラインになります。これらのサービスのデフォルトのオフライン設定は、エラーを示しているわけではありません。したがって、ユーザーは何も行う必要がありません。

回避方法: ありません。

keyserv デーモンによって一部のファイルシステムサービスが無効になる (5084183)

ネットワーク情報サービス (NIS) または NIS+ のネームサービスを使用しないシステムでは、NFS と AutoFS サービスが無効になっています。エラーが発生するのは、これらのサービスが keyserv デーモンに依存しているためです。keyserv デーモンは、RPC ドメイン名に依存していますが、NIS または NIS+ を使用しないシステムではこのドメイン名が設定されません。その結果、keyserv デーモンの失敗によって NFS および AutoFS サービスが無効になります。

回避方法: これらのサービスを有効にするには、次の手順を実行します。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. 次のコマンドを実行します。


    # svcadm disable network/rpc/keyserv
    # svcadm disable -t network/nfs/client:default
    # svcadm enable network/nfs/client:default
    # svcadm disable -t network/nfs/server:default
    # svcadm enable network/nfs/server:default
    # svcadm disable -t network/rpc/gss:ticotsord
    # svcadm enable network/rpc/gss:ticotsord
    

ファイルシステムがマウントされる前にログインプロンプトが表示される場合がある (5082164)

システムの起動中、リモートファイルシステムとネーミングサービスが利用可能になる前に、コンソールまたは ssh ログインなどのログインサービスが起動する場合があります。その結果、ユーザー名が認識されなかったり、ユーザーのホームディレクトリが利用できないことがあります。

回避方法: エラーが発生した場合は、数秒待ってから再度ログインします。あるいは、ローカルアカウントからログインしてシステム状態を確認します。