Solaris 10 ご使用にあたって

Solaris Live Upgrade を使用して Solaris フラッシュアーカイブを空のブート環境にインストールするとインストールが失敗する (6222925)

Solaris Live Upgrade を使用して Solaris フラッシュアーカイブを空の代替ブート環境にインストールすると、インストールは失敗します。次のようなエラーメッセージが表示されます。


sh:  /path_to_install_image/Solaris_10/Tools/Boot/usr/sbin/install.d
/mergescripts/merge_name_service:  not found

ERROR: Transfer list entry (/a/var/svc/profile/name_service.xml):
mergescript failed(/path_to_install_image/Solaris_10/Tools/
Boot/usr/sbin/install.d/mergescripts/merge_name_service)

ERROR: Unable to copy a temporary file to it's final location

ERROR: Flash installation failed

Extracting Flash Archive: 100% completed (of 4361.24 megabytes)
The Solaris flash install of the BE S10B74L2 failed.

上記の例で、path_to_install_image は、インストールに使用しているネットワークインストールイメージのディレクトリパスを表します。

回避方法: 次の手順を実行します。

  1. インストールに使用しているネットワークインストールイメージのディレクトリにある mergescripts ディレクトリに移動します。


    # cd path_to_install_image/Solaris_10/Tools
    /Boot/usr/sbin/install.d/mergescripts
    
  2. merge_name_service ファイルを作成します。


    # touch merge_name_service
    
  3. merge_name_service ファイルを実行可能にします。


    # chmod a+x merge_name_service
    
  4. インストールするシステム上で、Solaris Live Upgrade を使用して Solaris フラッシュアーカイブを代替ブート環境にインストールします。

    Solaris Live Upgrade による Solaris フラッシュアーカイブのインストール手順については、『Solaris 10 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)』「ブート環境への Solaris フラッシュアーカイブのインストール」を参照してください。

  5. 手順 4 でインストールした代替ブート環境にファイルシステムをマウントします。


    # lumount alt_boot_env mount-point
    

    上記のコマンドで、alt_boot_env は手順 4 でインストールした代替ブート環境を表し、mount-point はこの代替ブート環境のマウントポイントを表します。

  6. 代替ブート環境の /var/svc/profile ディレクトリに移動します。


    # cd mount-point/var/svc/profile
    
  7. name_service.xml プロファイルを削除します。


    # rm name_service.xml
    
  8. ネームサービスプロファイルについて、name_service.xml ファイルへのシンボリックリンクを作成します。


    # ln -s ns_name-service.xml name_service.xml
    

    上記の例で、name-service は、システムに使用するネームサービスを表します。この値には、次のいずれかの文字列を使用します。

    • nis

    • nisplus

    • dns

    • ldap

    • files