Solaris 10 ご使用にあたって

Solaris 10 3/05 HW1 OS は特定のシステムにインストールする必要がある

Solaris 10 3/05 HW1 OS は、Solaris 10 3/05 OS に基づいていますが、特定の新しい Sun ハードウェアのサポートが追加されています。Solaris 10 3/05 HW1 OS は、この OS を必要とするハードウェア製品を使用するシステムまたはドメインにのみインストールします。それ以外のシステムまたはドメインでは、従来の Solaris 10 3/05 ソフトウェアを使用します。

Solaris 10 3/05 HW1 OS を必要とするハードウェアであるかどうかを調べるには、そのハードウェアのマニュアルを参照してください。使用しているシステムに UltraSPARC IV+ ボードが含まれている場合は、そのハードウェアで Solaris 10 3/05 HW1 OS を使用するためにさらに詳しい情報が必要になることがあります。詳細は、http://www.sun.com/products-n-solutions/hardware/docs /Software/Solaris_on_Sun_Hardware/Solaris_10/index.html にある『Solaris 10 Sun Hardware Platform Guide (ja)』(『Solaris 10 Sun ハードウェアマニュアル』) を参照してください。

次の情報は、一時的な Solaris 10 3/05 HW1 リリースをまだ実行しているプラットフォームにのみ適用されます。この情報は、Solaris 10 3/05、Solaris 10 3/05 HW2、または Solaris 10 1/06 OS を実行中のシステムには適用されません。

Solaris インストール起動ツールを終了すると再起動される (6300863)

Solaris インストール起動ツールが find_device.out の検出に失敗して Solaris 10 3/05 HW1 のインストールに失敗し、リブートし、また同じ状態になって再度リブートを求めることがあります。

回避方法: ブート時に -text オプションを指定します。


boot net -text

EF/kcfd アルゴリズムと IPsec アルゴリズムを使用するときにこれらが競合する (6266083)

この問題は、新規にインストールしたシステム、つまりブート時に新しい SMF (Service Management Facility) マニフェストを多数インポートするシステムで発生することがあります。このようなブートを実行したあとに、svc:/system/cryptosvc:default に含まれる暗号化フレームワークが初期化される前に、svc:/network/initial:default に含まれる IPsec が初期化されることがあります。認証アルゴリズムまたは暗号化アルゴリズムが使用できないため、IPsec セキュリティーアソシエーションの作成に失敗して、次のようなエラーメッセージが表示されることがあります。


PF_KEY error: type=ADD, errno=22:
Invalid argument, diagnostic  code=40:
Unsupported authentication algorithm

このエラーは、IPsec サービスを必要とする Sun Fire E25K システムで DR を使用する場合などに発生することがあります。

回避方法: IPsec サービスを使用する処理を実行する前に、新しい SMF マニフェストを多数インポートするブートを実行してから次の手順を実行します。

  1. ブート後に、次のコマンドを実行します。


    ipsecalgs -s
    
  2. システムに /etc/inet/secret/ipseckeys が存在する場合は、次のコマンドも実行します。


    ipseckey -f /etc/inet/secret/ipseckeys
    

これで、Sun Fire E25K システム上で DR を使用するなど、IPsec セキュリティーアソシエーションを作成する処理を実行できる状態になります。

この手順を実行する必要があるのは、ブート時に新しい SMF マニフェストが多数インポートされる場合だけです。