Solaris 10 インストールガイド (ネットワークインストール)

第 7 章 ネットワークインストールの準備 (概要)

この章では、DVD または CD メディアからではなくローカルエリアネットワークから Solaris ソフトウェアをインストールする場合にネットワークとシステムをどのように設定する必要があるかを説明します。この章では、次のトピックの概要を示します。

広域ネットワーク経由でクライアントをインストールする方法については、第 11 章「WAN ブート (概要)」を参照してください。

ネットワークインストールの計画

この節では、ネットワークからインストールを行う前に認識しておくべき事柄を説明します。ネットワークインストールでは、Solaris 10 ディスクイメージにアクセスできる「インストールサーバー」と呼ばれるシステムから Solaris ソフトウェアをインストールできます。その場合には、まず Solaris 10 DVD または CD メディアの内容をインストールサーバーのハードディスクにコピーする必要があります。これで、任意の Solaris インストール方法を使用して Solaris ソフトウェアをネットワーク上でインストールできます。

ネットワークインストールに必要なサーバー

ネットワーク上で Solaris OS をインストールするには、次のサーバーがネットワーク上に存在する必要があります。

図 7–1 は、ネットワークインストールに使用される一般的なサーバー構成を示したものです。このネットワーク例には DHCP サーバーは含まれていません。

図 7–1 ネットワークインストールサーバー

この図は、ネットワークインストールに使用される一般的なサーバー構成を示しています。

x86: PXE を使用したネットワーク経由のブートとインストールの概要

この節では、Preboot Execution Environment (PXE) の概要を示します。

x86: PXE の概要

PXE ネットワークブートは、「ダイレクト」なネットワークブートです。クライアントシステム上に、ブートメディアがなくても構いません。PXE では、DHCP を使用してネットワーク経由で x86 クライアントをインストールできます。

PXE ネットワークブートは、Intel の Preboot Execution Environment (PXE) 仕様を実装しているデバイスでのみ動作します。システムが PXE ネットワークブートをサポートしているかどうかを判別するには、ハードウェアのマニュアルを参照してください。

Solaris 10 3/05 以前のリリースでは、システムが PXE をサポートしていない場合は Solaris ブート用フロッピーディスクが使用できます。ブート用フロッピーディスクイメージは Solaris 10 SOFTWARE - 2 CD (x86 版) に格納されています。Solaris ブート用フロッピーディスクは Solaris 10 2/06 リリースでは使用できません。

x86: PXE によるブートに関するガイドライン

PXE を使用してネットワーク経由でブートするには、次のシステムが必要です。

PXE を使用してネットワーク経由でクライアントをインストールする準備を行う際、次の点に注意してください。