Solaris 10 インストールガイド (ネットワークインストール)

ProcedureSolaris フラッシュアーカイブを作成する方法

Solaris フラッシュインストール機能を利用すると、マスターシステムと呼ばれるシステム上の Solaris OS を、単一の参照用インストールイメージとして使用できます。また、マスターシステムのイメージを複製して、Solaris フラッシュアーカイブを作成できます。ネットワーク内のほかのシステムにこの Solaris フラッシュアーカイブをインストールすることで、クローンシステムを作成できます。

ここでは、Solaris フラッシュアーカイブの作成方法について説明します。

始める前に

Solaris フラッシュアーカイブを作成する前に、マスターシステムのインストールを行う必要があります。

Web サーバーソフトウェアのマニュアルを参照して、Solaris フラッシュアーカイブの大きさのファイルを転送できることを確認してください。

手順
  1. マスターシステムをブートします。

    できるだけ静的な状態でマスターシステムを稼働させます。可能であれば、システムをシングルユーザーモードで実行してください。これが不可能な場合、アーカイブするアプリケーションおよび大量のオペレーティングシステムリソースを必要とするアプリケーションを停止します。

  2. flar create コマンドを使用して、アーカイブを作成します。


    # flar create -n name [optional-parameters]  document-root/flash/filename
    
    name

    アーカイブに指定する名前です。指定する name は、content_name キーワードの値になります。

    optional-parameters

    flar create コマンドには、Solaris フラッシュアーカイブをカスタマイズするためのオプションをいくつか指定できます。これらのオプションの詳細は、『Solaris 10 インストールガイド (Solaris フラッシュアーカイブの作成とインストール)』の第 5 章「Solaris フラッシュ (リファレンス)」を参照してください。

    document-root/flash

    インストールサーバーのドキュメントルートディレクトリにある Solaris フラッシュサブディレクトリへのパスです。

    filename

    アーカイブファイルの名前です。

    ディスク容量を節約するために、flar create コマンドに -c オプションを指定してアーカイブを圧縮することもできます。ただし、アーカイブを圧縮すると、WAN ブートインストールのパフォーマンスに影響する場合があります。圧縮されたアーカイブの作成方法については、flarcreate(1M) のマニュアルページを参照してください。

    • アーカイブの作成が正常に完了すると、flar create コマンドは終了コード 0 を返します。

    • アーカイブの作成が失敗すると、flar create コマンドは 0 以外の終了コードを返します。


例 13–8 WAN ブートインストール用 Solaris フラッシュアーカイブの作成

この例では、wanserver というホスト名を持つ WAN ブートサーバーシステムのクローンを作成して、Solaris フラッシュアーカイブを作成します。このアーカイブは sol_10_sparc という名前で、マスターシステムから正確にコピーされます。アーカイブはマスターシステムの完全な複製です。アーカイブは sol_10_sparc.flar に格納されます。WAN ブートサーバーのドキュメントルートディレクトリの flash/archives サブディレクトリにこのアーカイブを保存します。


wanserver# flar create -n sol_10_sparc \
/opt/apache/htdocs/flash/archives/sol_10_sparc.flar

WAN ブートインストールの続行

Solaris フラッシュアーカイブを作成したあと、sysidcfg ファイルでクライアント情報を事前設定します。手順については、sysidcfg ファイルを作成する方法」を参照してください。

参照

Solaris フラッシュアーカイブの作成方法については、『Solaris 10 インストールガイド (Solaris フラッシュアーカイブの作成とインストール)』の第 3 章「Solaris フラッシュアーカイブの作成 (作業)」を参照してください。

flar create コマンドの詳細は、flarcreate(1M) のマニュアルページを参照してください。