Solaris 10 インストールガイド (カスタム JumpStart/ 上級編)

プロファイルの作成

プロファイルは、システムに Solaris ソフトウェアをインストールする方法を定義するテキストファイルです。プロファイルには、インストール要素 (インストールするソフトウェアグループなど) を指定します。各ルールには、システムのインストール方法を示すプロファイルを指定します。プロファイルは、ルールごとに異なるものを作成しても、複数のルールに同じものを使用しても構いません。

プロファイルは、1 つ以上のプロファイルキーワードとその値から成ります。各プロファイルキーワードは、JumpStart プログラムがどのようにしてシステムに Solaris ソフトウェアをインストールするかを制御するコマンドです。たとえば、次のプロファイルキーワードと値は、JumpStart プログラムがシステムをサーバーとしてインクルードすることを指定しています。

system_type  server

注 –

次のいずれかの手順に従って JumpStart ディレクトリを作成した場合は、サンプルのプロファイルがすでに JumpStart ディレクトリに入っています。


プロファイルの構文

プロファイルには、次の要素を含める必要があります。

プロファイルには次の要素を含めることができます。

Procedureプロファイルを作成する方法

手順
  1. テキストエディタを使用してテキストファイルを作成します。ファイルにわかりやすい名前を付けます。または、作成した JumpStart ディレクトリ内のプロファイル例を開きます。


    注 –

    プロファイルには、Solaris ソフトウェアをシステムにインストールするときの使用方法を表す名前を付けてください。たとえば、basic_installeng_profile user_profile などの名前を付けます。


  2. プロファイルにプロファイルキーワードと値を追加します。

    プロファイルキーワードと値の一覧は、「プロファイルキーワードと値」を参照してください。


    注 –

    プロファイルキーワードとプロファイル値には、大文字と小文字の区別があります。


  3. JumpStart ディレクトリにプロファイルを保存します。

  4. プロファイルの所有者が root で、そのアクセス権が 644 に設定されていることを確認します。

  5. (省略可能) プロファイルをテストします。

    プロファイルのテスト方法については、「プロファイルのテスト」を参照してください。

プロファイルの例

次のプロファイル例は、さまざまなプロファイルキーワードとプロファイル値を使用して、Solaris ソフトウェアをシステムにどのようにインストールするかを指定する方法を示しています。「プロファイルキーワードと値」では、プロファイルキーワードと値を説明しています。


例 6–2 リモートファイルシステムのマウントとパッケージの追加および削除

 
# profile keywords        profile values
# -----------------       -----------------
  install_type            initial_install
  system_type             standalone
  partitioning            default
  filesys                 any 512 swap   # specify size of /swap
  cluster                 SUNWCprog
  package                 SUNWman delete
  cluster                 SUNWCacc

この例で使用されているキーワードと値の一部について、次のリストで説明します。

install_type

install_type キーワードは、すべてのプロファイルに必要です。

system_type

system_type キーワードは、システムをスタンドアロンシステムとしてインストールするように定義します。

partitioning

ファイルシステムスライスは、インストールするソフトウェアごとに default 値を使用して決定されます。swap は 512M バイトに設定され、値 any に基づいてすべてのディスクにインストールされます。

cluster

「開発者システムサポートソフトウェアグループ」(SUNWCprog) がシステムにインストールされます。

package

標準のマニュアルページがネットワークのファイルサーバー (s_ref) からマウントされる場合は、マニュアルページパッケージはシステムにインストールされません。System Accounting ユーティリティーが入ったパッケージはシステムにインストールされます。



例 6–3 リモートファイルシステムのマウントと Sun 以外のパッケージの追加

 
# profile keywords        profile values
# -----------------       -----------------
  install_type            initial_install
  system_type             standalone
  partitioning            default
  filesys                 any 512 swap   # specify size of /swap
  cluster                 SUNWCprog
  cluster                 SUNWCacc
  package                 apache_server  \
                           http://package.central/packages/apache timeout 5

この例で使用されているキーワードと値の一部について、次のリストで説明します。

install_type

install_type キーワードは、すべてのプロファイルに必要です。

system_type

system_type キーワードは、システムをスタンドアロンシステムとしてインストールするように定義します。

partitioning

ファイルシステムスライスは、インストールするソフトウェアごとに default 値を使用して決定されます。swap は 512M バイトに設定され、値 any に基づいてすべてのディスクにインストールされます。

cluster

「開発者システムサポートソフトウェアグループ」(SUNWCprog) がシステムにインストールされます。

package

HTTP サーバー上に置かれた Sun 以外のパッケージがシステムにインストールされます。



例 6–4 ファイルシステムのインストール場所の指定

# profile keywords        profile values
# ----------------        -------------------
  install_type            initial_install
  system_type             standalone 
  partitioning            explicit
  filesys                 c0t0d0s0 auto /
  filesys                 c0t3d0s1 auto swap
  filesys                 any auto usr
  cluster                 SUNWCall

この例で使用されているキーワードと値の一部について、次のリストで説明します。

partitioning

partitioning の値が explicit であるため、ファイルシステムスライスは、filesys キーワードによって指定します。ルート (/) のサイズは、値 auto により選択したソフトウェアに基づいて自動的に設定されて c0t0d0s0 にインストールされます。swap も同様に、必要なサイズに設定された上で c0t3d0s1 上にインストールされます。usr は、値 any により選択したソフトウェアに基づきインストールプログラムによってインストール先が決定されます。

cluster

全体ディストリビューションソフトウェアグループ (SUNWCall) がシステムにインストールされます。



例 6–5 パッチのアップグレードとインストール

# profile keywords         profile values
# ----------------         -------------------
  install_type             upgrade 
  root_device              c0t3d0s2 
  backup_media             remote_filesystem timber:/export/scratch
  package                  SUNWbcp delete
  package                  SUNWxwman add
  cluster                  SUNWCacc add   
  patch                    patch_list nfs://patch_master/Solaris_10/patches \
                           retry 5
  locale                   de

この例で使用されているキーワードと値の一部について、次のリストで説明します。

install_type

このプロファイルは、ディスク容量を再配置することによってシステムをアップグレードします。この例では、システム上のファイルシステムのいくつかにアップグレード用の容量が十分にないため、ディスク領域を再配置する必要があります。

root_device

c0t3d0s2 のルートファイルシステムがアップグレードされます。

backup_media

リモートシステム timber が、ディスク容量の再配置中のデータのバックアップに使用されます。バックアップメディアのキーワード値については、backup_media プロファイルキーワード」を参照してください。

package

バイナリ互換パッケージ (SUNWbcp) は、アップグレード後、システムにインストールされません。

package

このコードは、X Window System のマニュアルページと、System Accounting ユーティリティーがまだシステムにインストールされていない場合に、インストールされるようにするものです。すでにシステム上にあるすべてのパッケージが自動的にアップグレードされます。

patch

アップグレードでインストールされるパッチのリストです。パッチリストは、patch_master という名前の NFS サーバーの Solaris_10/patches ディレクトリに格納されています。マウントに失敗した場合、NFS マウントが 5 回試行されます。

locale

ドイツ語対応パッケージがシステムにインストールされます。



例 6–6 アップグレード用ディスク容量の再配置

# profile keywords         profile values
# ----------------         -------------------
  install_type             upgrade 
  root_device              c0t3d0s2 
  backup_media             remote_filesystem timber:/export/scratch
  layout_constraint        c0t3d0s2 changeable 100
  layout_constraint        c0t3d0s4 changeable
  layout_constraint        c0t3d0s5 movable 
  package                  SUNWbcp delete
  package                  SUNWxwman add
  cluster                  SUNWCacc add   
  locale                   de

この例で使用されているキーワードと値の一部について、次のリストで説明します。

install_type

このプロファイルは、ディスク容量を再配置することによってシステムをアップグレードします。この例では、システム上のファイルシステムのいくつかにアップグレード用の容量が十分にないため、ディスク領域を再配置する必要があります。

root_device

c0t3d0s2 のルートファイルシステムがアップグレードされます。

backup_media

リモートシステム timber が、ディスク容量の再配置中のデータのバックアップに使用されます。バックアップメディアのキーワード値については、backup_media プロファイルキーワード」を参照してください。

layout_constraint

layout_constraint キーワードは、アップグレードのためにディスク領域の再配置を行う時に自動レイアウトが次のことを実施できることを示します。

  • スライス 2 と 4 を変更する。これらのスライスはほかの場所へ移動が可能であり、サイズも変更できます。

  • スライス 5 を移動する。スライスをほかの場所へ移動することはできますが、そのサイズを変更することはできません。

package

バイナリ互換パッケージ (SUNWbcp) は、アップグレード後、システムにインストールされません。

package

このコードは、X Window System のマニュアルページと、System Accounting ユーティリティーがまだシステムにインストールされていない場合に、インストールされるようにするものです。すでにシステム上にあるすべてのパッケージが自動的にアップグレードされます。

locale

ドイツ語対応パッケージがシステムにインストールされます。



例 6–7 HTTP サーバーから Solaris フラッシュアーカイブを取得する

次の例のプロファイルは、カスタム JumpStart プログラムが HTTP サーバーから Solaris フラッシュアーカイブを取得するように指定しています。

# profile keywords         profile values
# ----------------         -------------------
install_type               flash_install
archive_location           http://192.168.255.255/flasharchive/solarisarchive
partitioning               explicit
filesys                    c0t1d0s0 4000 /
filesys                    c0t1d0s1 512 swap
filesys                    c0t1d0s7 free /export/home

この例で使用されているキーワードと値の一部について、次のリストで説明します。

install_type

このプロファイルにより、Solaris フラッシュアーカイブがクローンシステムにインストールされます。すべてのファイルは、初期インストールにより上書きされます。

archive_location

Solaris フラッシュアーカイブは、HTTP サーバーから取得されます。

partitioning

partitioning の値が explicit であるため、ファイルシステムスライスは、filesys キーワードによって指定します。ルート (/) のサイズは Solaris フラッシュアーカイブのサイズに基づいて割り当てています。ルートファイルシステムは c0t1d0s0 にインストールされます。swap は、必要なサイズに設定された上で c0t1d0s1 上にインストールされます。/export/home のサイズは残りのディスク容量に基づいて決定されます。/export/homec0t1d0s7 にインストールされます。



例 6–8 HTTPS サーバーから Solaris フラッシュアーカイブを取得する

次の例のプロファイルは、カスタム JumpStart プログラムがセキュリティー保護された HTTP サーバーから Solaris フラッシュアーカイブを取得するように指定しています。

# profile keywords         profile values
# ----------------         -------------------
install_type               flash_install
archive_location           https://192.168.255.255/solarisupdate.flar
partitioning               explicit
filesys                    c0t1d0s0 4000 /
filesys                    c0t1d0s1 512 swap
filesys                    c0t1d0s7 free /export/home

この例で使用されているキーワードと値の一部について、次のリストで説明します。

install_type

このプロファイルにより、Solaris フラッシュアーカイブがクローンシステムにインストールされます。すべてのファイルは、初期インストールにより上書きされます。

archive_location

圧縮された Solaris フラッシュアーカイブが HTTPS サーバーから取得されます。

partitioning

partitioning の値が explicit であるため、ファイルシステムスライスは、filesys キーワードによって指定します。ルート (/) のサイズは Solaris フラッシュアーカイブのサイズに基づいて割り当てています。swap は、必要なサイズに設定された上で c0t1d0s1 上にインストールされます。/export/home のサイズは残りのディスク容量に基づいて決定されます。/export/homec0t1d0s7 にインストールされます。



例 6–9 Solaris フラッシュアーカイブの取得と Sun 以外のパッケージのインストール

次の例のプロファイルは、カスタム JumpStart プログラムが HTTP サーバーから Solaris フラッシュアーカイブを取得するように指定しています。

# profile keywords         profile values
# ----------------         -------------------
install_type               flash_install
archive_location           http://192.168.255.255/flasharchive/solarisarchive
partitioning               explicit
filesys                    c0t1d0s0 4000 /
filesys                    c0t1d0s1 512 swap
filesys                    c0t1d0s7 free /export/home
package                    SUNWnew http://192.168.254.255/Solaris_10 timeout 5

この例で使用されているキーワードと値の一部について、次のリストで説明します。

install_type

このプロファイルにより、Solaris フラッシュアーカイブがクローンシステムにインストールされます。すべてのファイルは、初期インストールにより上書きされます。

archive_location

Solaris フラッシュアーカイブは、HTTP サーバーから取得されます。

partitioning

partitioning の値が explicit であるため、ファイルシステムスライスは、filesys キーワードによって指定します。ルート (/) のサイズは Solaris フラッシュアーカイブのサイズに基づいて割り当てています。ルートファイルシステムは c0t1d0s0 にインストールされます。swap は、必要なサイズに設定された上で c0t1d0s1 上にインストールされます。/export/home のサイズは残りのディスク容量に基づいて決定されます。/export/homec0t1d0s7 にインストールされます。

package

SUNWnew パッケージは HTTP サーバー 192.168.254.255Solaris_10 ディレクトリから追加されます。



例 6–10 NFS サーバーから Solaris フラッシュ差分アーカイブを取得する

次の例のプロファイルは、カスタム JumpStart プログラムが NFS サーバーから Solaris フラッシュアーカイブを取得するように指定しています。flash_update キーワードは、これが差分アーカイブであることを示しています。差分アーカイブでは、2 つのシステムイメージの相違部分のみがインストールされます。

# profile keywords         profile values
# ----------------         -------------------
install_type               flash_update
archive_location           nfs installserver:/export/solaris/flasharchive \
                           /solarisdiffarchive
no_master_check

この例で使用されているキーワードと値の一部について、次のリストで説明します。

install_type

このプロファイルは、Solaris フラッシュ差分アーカイブをクローンシステムにインストールします。アーカイブで指定されたファイルだけがインストールされます。

archive_location

Solaris フラッシュアーカイブは、NFS サーバーから取得されます。

no_master_check

クローンシステムは、有効なシステムイメージであるかどうかチェックされません。有効なシステムイメージが、元のマスターシステムを使用して構築されているはずです。



例 6–11 空のブート環境の作成

次の例のプロファイルは、カスタム JumpStart プログラムが空のブート環境を作成するように指定しています。空のブート環境には、ファイルシステムは含まれません。また、現在のブート環境からコピーされることもありません。あとで Solaris フラッシュアーカイブをこのブート環境に格納し、アクティブにすることができます。

# profile keywords        profile values
# ----------------        -------------------
  install_type            initial_install
  system_type             standalone 
  partitioning            explicit
  filesys                 c0t0d0s0 auto /
  filesys                 c0t3d0s1 auto swap
  filesys                 any auto usr
  cluster                 SUNWCall
  bootenv createbe bename second_BE \
  filesystem /:/dev/dsk/c0t1d0s0:ufs \
  filesystem -:/dev/dsk/c0t1d0s0:swap \
  filesystem /export:shared:ufs

この例で使用されているキーワードと値の一部について、次のリストで説明します。

partitioning

partitioning の値が explicit であるため、ファイルシステムスライスは、filesys キーワードによって指定します。ルート (/) のサイズは、値 auto により選択したソフトウェアに基づいて自動的に設定されて c0t0d0s0 にインストールされます。swap も同様に、必要なサイズに設定された上で c0t3d0s1 上にインストールされます。usr は、値 any により選択したソフトウェアに基づきインストールプログラムによってインストール先が決定されます。

cluster

全体ディストリビューションソフトウェアグループ (SUNWCall) がシステムにインストールされます。

bootenv createbe

空の非アクティブブート環境がディスク c0t1d0 上に設定されます。ルート (/)、スワップ、および /export のファイルシステムがそれぞれ作成されますが、空のままです。この 2 番目のブート環境には、あとで Solaris フラッシュアーカイブをインストールできます。その後、この新しいブート環境をアクティブにして、現在のブート環境と交代させることができます。

キーワード値とその基本的な使用方法については、次の関連情報を参照してください。



例 6–12 Solaris フラッシュアーカイブインストール時の RAID-1 ボリュームの作成

次の例のプロファイルには、カスタム JumpStart プログラムが Solaris ボリュームマネージャーテクノロジを使用してルート (/)、swap/usr、および /export/home ファイルシステムの RAID-1 ボリューム (ミラー) を作成することが示されています。Solaris フラッシュアーカイブはブート環境にインストールされます。

# profile keywords        profile values
# ----------------        -------------------
  install_type            flash_install
  arhcive_location        nfs server:/export/home/export/flash.s10.SUNWCall
  partitioning            explicit
  filesys                 mirror:d10 c0t0d0s0 c0t1d0s0 4096 /
  filesys                 mirror c0t0d0s1 2048 swap
  filesys                 mirror:d30 c0t0d0s3 c0t1d0s3 4096 /usr
  filesys                 mirror:d40 c0t0d0s4 c0t1d0s4 4096 /usr
  filesys                 mirror:d50 c0t0d0s5 c0t1d0s5 free /export/home
  metadb                  c0t1d0s7 size 8192 count 3

この例で使用されているキーワードと値の一部について、次のリストで説明します。

install_type

このプロファイルにより、Solaris フラッシュアーカイブがクローンシステムにインストールされます。すべてのファイルは、初期インストールにより上書きされます。

archive_location

Solaris フラッシュアーカイブは、NFS サーバーから取得されます。

partitioning

partitioning の値が explicit であるため、ファイルシステムスライスは、filesys キーワードによって指定します。

filesys

ルート (/) ファイルシステムが作成され、スライス c0t0d0s0 および c0t1d0s0 にミラー化されます。ルート (/) ファイルシステムのサイズは 4096M バイトに設定されます。c0t0d0s0 および c0t1d0s0 をミラー化する RAID-1 ボリュームに d10 という名前が付けられます。

filesys

swap ファイルシステムが作成され、スライス c0t0d0s1 にミラー化されます。サイズは 2048M バイトです。カスタム JumpStart プログラムにより、ミラーに名前が割り当てられます。

filesys

/usr ファイルシステムが作成され、スライス c0t1d0s3 および c0t0d0s3 にミラー化されます。/usr ファイルシステムのサイズは 4096M バイトに設定されます。RAID-1 ボリュームに d30 という名前が付けられます。

filesys

/usr ファイルシステムが作成され、スライス c0t1d0s4 および c0t0d0s4 にミラー化されます。/usr ファイルシステムのサイズは 4096M バイトに設定されます。RAID-1 ボリュームに d40 という名前が付けられます。

metadb

3 つの状態データベースの複製 (metadb) がスライス c0t1d0s7 にインストールされます。サイズは 8192 ブロック (4M バイト) です。



例 6–13 ルートファイルシステムをミラー化するための RAID-1 ボリュームの作成

次の例のプロファイルには、カスタム JumpStart プログラムが Solaris ボリュームマネージャーテクノロジを使用してルート (/) ファイルシステムの RAID-1 ボリューム (ミラー) を作成することが示されています。

# profile keywords        profile values
# ----------------        -------------------
  install_type            initial_install
  cluster                 SUNWCXall
  filesys                 mirror:d30 c0t1d0s0 c0t0d0s0  /
  filesys                 c0t0d0s3 512 swap
  metadb                  c0t0d0s4 size 8192 count 4
  metadb                  c0t1d0s4 size 8192 count 4
  

この例で使用されているキーワードと値の一部について、次のリストで説明します。

cluster

「全体ディストリビューション + OEM」ソフトウェアグループ (SUNWCXall) がシステムにインストールされます。

filesys

ルート (/) ファイルシステムが作成され、スライス c0t1d0s0 および c0t0d0s0 にミラー化されます。c0t1d0s0 および c0t0d0s0 をミラー化する RAID-1 ボリュームに d30 という名前が付けられます。カスタム JumpStart プログラムにより、2 つのサブミラーに名前が割り当てられます。

filesys

swap ファイルシステムが作成され、スライス c0t0d0s3 にミラー化されます。サイズは 512M バイトです。

metadb

4 つの状態データベースの複製 (metadb) がスライス c0t0d0s4 にインストールされます。サイズは 8192 ブロック (4M バイト) です。

metadb

4 つの状態データベースの複製 (metadb) がスライス c0t1d0s4 にインストールされます。サイズは 8192 ブロック (4M バイト) です。



例 6–14 複数のファイルシステムをミラー化するための RAID-1 ボリュームの作成

次の例のプロファイルには、カスタム JumpStart プログラムが Solaris ボリュームマネージャーテクノロジを使用して、ルート (/)、swap、および /usr ファイルシステムの RAID-1 ボリューム (ミラー) を作成することが示されています。

# profile keywords        profile values
# ----------------        -------------------
  install_type            initial_install
  cluster                 SUNWCXall
  filesys                 mirror:d100 c0t1d0s0 c0t0d0s0 200 /
  filesys                 c0t1d0s5 500 /var
  filesys                 c0t0d0s5 500
  filesys                 mirror c0t0d0s1 512 swap
  metadb                  c0t0d0s3 size 8192 count 5
  filesys                 mirror c0t1d0s4 c0t0d0s4 2000 /usr
  filesys                 c0t1d0s7 free /export/home
  filesys                 c0t0d0s7 free

この例で使用されているキーワードと値の一部について、次のリストで説明します。

cluster

「全体ディストリビューション + OEM」ソフトウェアグループ (SUNWCXall) がシステムにインストールされます。

filesys

ルート (/) ファイルシステムが作成され、スライス c0t1d0s0 および c0t0d0s0 にミラー化されます。ルート (/) ファイルシステムのサイズは 200M バイトです。c0t1d0s0 および c0t0d0s0 をミラー化する RAID-1 ボリュームに d100 という名前が付けられます。

filesys

/var ファイルシステムがスライス c0t1d0s5 にインストールされます。サイズは 500M バイトです。ルート (/) ファイルシステムが作成され、スライス c0t1d0s0 および c0t0d0s0 にミラー化されます。ルート (/) ファイルシステムのサイズは 200M バイトです。c0t1d0s0 および c0t0d0s0 をミラー化する RAID-1 ボリュームに d100 という名前が付けられます。

filesys

swap ファイルシステムが作成され、スライス c0t0d0s1 にミラー化されます。サイズは 512M バイトです。カスタム JumpStart プログラムにより、ミラーに名前が割り当てられます。

metadb

5 つの状態データベースの複製 (metadb) がスライス c0t0d0s3 にインストールされます。サイズは 8192 ブロック (4M バイト) です。

filesys

/usr ファイルシステムが作成され、スライス c0t1d0s4 および c0t0d0s4 にミラー化されます。/usr ファイルシステムのサイズは 2000M バイトになります。カスタム JumpStart プログラムにより、ミラーに名前が割り当てられます。



例 6–15 x86: fdisk キーワードの使用方法

# profile keywords      profile values
# ----------------      -------------------
  install_type          initial_install
  system_type           standalone

  fdisk                 c0t0d0 0x04 delete
  fdisk                 c0t0d0 solaris maxfree
  cluster               SUNWCall
  cluster               SUNWCacc delete

この例で使用されているキーワードと値の一部について、次のリストで説明します。

fdisk

タイプ DOSOS16 (04 16 進) の fdisk パーティションはすべて、c0t0d0 ディスクから削除されます。

fdisk

Solaris fdisk パーティションが、c0t0d0 ディスク上の最大の連続空き領域に作成されます。

cluster

全体ディストリビューションソフトウェアグループ (SUNWCall) がシステムにインストールされます。

cluster

システムアカウントユーティリティー (SUNWCacc) は、システムにインストールされません。