Solaris 10 の概要

Secure By Default ネットワークプロファイル (デフォルトでのセキュリティー強化)

このリリース以降、インストール時にネットワークサービスのデフォルトの動作をよりセキュリティーが強化された状態に設定できます。対話式インストールでは、インストール構成の選択画面でこのセキュリティーオプションが表示されます。自動化された JumpStart インストールの場合は、sysidcfg ファイルで新しい service_profile キーワードを使用して、制限されたネットワークプロファイルを選択できます。

ネットワークセキュリティーを制限するように初期インストールで選択すると、インストール中に多数のサービスが完全に無効にされます。有効のままになるサービスもありますが、このようなサービスはローカル接続のみに制限されます。システムへのリモート管理アクセスのために、Solaris Secure Shell は使用可能のままになります。

この制限されたネットワークプロファイルを使用すると、インターネットや LAN に露出される危険を軽減できます。グラフィカルデスクトップの使用とアウトバウンドのネットワークアクセスは維持されます。たとえば、グラフィカルインタフェースへのアクセス、ブラウザや電子メールクライアントの使用、NFSv4 ファイル共有のマウントなどは引き続き可能です。

アップグレードでは既存のサービス構成は変更されません。

インストール後に netservices open を使用すると、簡単にネットワークサービスを使用可能に戻すことができます。または、SMF コマンドを使用して、個別のサービスを使用可能にすることもできます。

この新しいセキュリティーオプションの詳細は、次の関連情報を参照してください。

表 4–1 セキュリティーに関する追加情報

ネットワークサービスのセキュリティーを管理する 

『Solaris のシステム管理 (基本編)』「SMF プロファイルを作成する方法」

インストール後にネットワークサービスを使用可能に戻す 

『Solaris 10 11/06 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』「インストール後のセキュリティー設定の修正」

インストール構成を計画する 

『Solaris 10 11/06 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』「ネットワークセキュリティーの計画」

対話式インストールで制限付きネットワークセキュリティーを選択する 

『Solaris 10 インストールガイド (基本編)』の第 2 章「Solaris インストールプログラムによるインストール (作業)」

JumpStart インストール用に制限付きネットワークセキュリティーを設定する 

「Solaris 10 11/06 インストールガイド (ネットワークインストール)」の「『service_profile キーワード』