Solaris 10 の概要

プロセス数のスケーラビリティー

プロセス数のスケーラビリティー機能により、Solaris OS のプロセス数のスケーラビリティーが向上します。現在では、すべての UltraSPARC システムが最大 8192 個のコンテキストをサポートします。プロセスの数が 8192 個を超えると、カーネルがコンテキストを横取りし、プロセスの実行を維持します。プロセスからコンテキストを横取りする動作には、次のタスクが含まれます。

この手順は負荷が大きく、プロセスの数が 8K を超えると、状態はさらに悪化します。プロセス数のスケーラビリティー機能では、コンテキストの管理を徹底的に設計し直します。コンテキストを全体ではなく MMU ごとに管理することにより、TLB のフラッシュが効率的に行えるようになり、コンテキスト管理のスケーラビリティーが著しく向上します。

また、プロセス数のスケーラビリティー機能によって、8K を超えるアクティブなプロセスの作業負荷や、プロセスの作成と破棄を頻繁に実行することで生じる作業負荷に対するスループットも向上します。そのため、CPU を数多く備えたシステムで使用する場合に、もっとも効果的です。