Solaris 10 10/08 リリースでは、次のネットワーク機能と拡張機能が追加されました。
RFC 4566 のセッション記述プロトコル (SDP) は、セッション通知、セッション招待、およびその他の形式のマルチメディアセッション起動を行うためのマルチメディアセッションを記述する際に使用されます。SDP は、タイプやエンコーディング、トランスポートプロトコル、セッション名、目的、所有者、その他のセッション記述メタデータなどのメディア詳細を、参加者に伝えます。
libcommputil(3LIB) ライブラリは、SDP 記述の解析と構文への準拠チェックを行うための公開インタフェースを提供します。このライブラリには、SDP メッセージを生成し、そのメッセージをバイト文字列に変換するためのインタフェースも含まれています。SDP は主に、セッション起動プロトコル (SIP) によって使用されます。libcommputil(3LIB) ライブラリがあれば、Solaris SIP 開発者は、Solaris プラットフォーム上で SIP アプリケーションを開発する際にこれらのインタフェースを活用できます。
詳細は、libcommputil(3LIB) のマニュアルページを参照してください。
Solaris SIP スタックは、SIP アプリケーション開発者に次の 2 つの新機能を提供するようになりました。
エンドツーエンドトラフィックの測定 – エンドツーエンドトラフィック測定機能が追跡するアクティビティーは、次のとおりです。
スタックによって送受信されたバイトの合計数
送受信された SIP 要求および応答の合計数
送受信された SIP 要求の数をメソッド別に集計したもの
送受信された SIP 応答の数を応答コード別に集計したもの
SIP ダイアログまたはトランザクションのロギング – SIP ロギング機能は、ダイアログまたはトランザクションのロギングを有効化および無効化できます。1 つのダイアログまたはトランザクション内で交換されるすべての SIP メッセージがそのダイアログまたはトランザクションの終了時に収集され、アプリケーションによって指定されたログファイル内に格納されます。SIP ロギング機能は、開発者が呼び出し履歴の追跡やデバッグを行う際に役立ちます。