Solaris 10 の概要

Internet Protocol Version 6 (IPv6) のデフォルトのアドレス選択

この機能は、Software Express パイロットプログラムで新しく追加されました。この機能は、Solaris 10 3/05 に組み込まれています。

Solaris 10 は、IPv6 のデフォルトの発信元アドレスと宛先アドレスを選択するために、文書化された決定性アルゴリズムを提供しています。この機能が導入されたことによって、システム管理者はポリシーテーブルを使用して、アドレス選択の一部の優先順位を変更することができます。

IPv6 のデフォルトのアドレス選択は、IPv6 の発信元アドレスと宛先アドレスを選択するために標準化された方式です。

この選択機構は、ポリシーテーブルを使用して構成できます。たとえば、ポリシーテーブルを編集して、特定のアドレス接頭辞の優先順位を高くすることができます。その接頭辞に含まれるアドレスは、名前検索 API によって、ほかのアドレスの前に配置されます。また、ポリシーテーブルの発信元および宛先の接頭辞にラベルを割り当てることもできます。ラベルを割り当てると、特定の発信元アドレスを使用するときには、特定の宛先アドレスと組み合わせる必要があります。

IPv6 のデフォルトのアドレス選択を実装するために、Solaris オペレーティングシステムに /etc/inet/ipaddrsel.conf ファイルと /usr/sbin/ipaddrsel コマンドが追加されています。ipaddrsel.conf を使用して、IPv6 デフォルトアドレスのポリシーテーブルを編集します。次に、ipaddrsel を使用して、ポリシーテーブルの変更を適用します。

また、ifconfig コマンドに「preferred」オプションが追加されました。このオプションを使用して、特定のアドレスをすべての IPv6 通信の発信元アドレスとして使用することができます。

詳細は、ipaddrsel.conf(4)ipaddrsel(1M)、および ifconfig(1m) のマニュアルページを参照してください。

詳細は、『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』を参照してください。