この機能は、Software Express パイロットプログラムで新しく追加されました。この機能は、Solaris 10 3/05 に組み込まれています。
NFS デーモンの nfsd、mountd、statd、lockd 、および自動マウントデーモン automountd は通常、デフォルトでブート時に、rc スクリプトによって起動します。このリリースでは、NFS サービスと自動マウントサービスを必要としないコンピュータの場合には、これらのデーモンが起動しなくなりました。
次に、この新しい動作について説明します。
/etc/init.d/autofs によって呼び出される automount ユーティリティーは、自動マウントマップに有効なエントリが含まれている場合にのみ、ブート時に automountd を起動するようになりました。
/etc/init.d/nfs.server は、コンピュータに NFS エクスポートがある場合にのみ、ブート時に mountd、nfsd、statd、および lockd を起動します。
/etc/init.d/nfs.client は、/etc/vfstab に NFS ファイルシステムが含まれている場合にのみ、statd と lockd を起動します。
NFS サービスと自動マウントサービスがブート時に起動されていないことがあります。これらのサービスがコンピュータで必要になったときには、次のコマンドを使用して起動できます。
automount ユーティリティーを使用して、automountd デーモンを起動できます。
mount コマンドに -F nfs オプションを指定して実行すると、lockd デーモンと statd デーモンを起動できます。また、automountd デーモンを使用して、lockd と statd を起動できます。
share コマンドに -F nfs オプションを指定して実行すると、 nfsd、mountd、lockd、および statd デーモンを起動できます。
NFS サービスと自動マウントサービスを無効にする機構には、次のような利点があります。
コンピュータに必要のないデーモンを実行しないことで、安全性が増します。
ファイルシステムのエクスポートの処理が簡素化されます。nfsd デーモンと mountd デーモン (さらに、場合によっては lockd デーモンと statd デーモンも) は、share コマンドに -F nfs オプションを指定して実行することで起動します。このため、/etc/dfs/dfstab ファイルを編集して /etc/init.d/nfs.server プログラムを呼び出す必要がなくなりました。この新しい動作により、NFS エクスポートを 1 つのコマンドで構成できるので、構成ファイルを編集する必要がなくなりました。ただし、システムをリブートしたときに、NFS エクスポートが /etc/dfs/dfstab ファイルに含まれていない場合には、NFS エクスポートが自動的に起動することはありません。
詳細は、mountd(1M)、lockd(1M)、statd(1M)、および nfsd(1M) のマニュアルページを参照してください。
詳細は、『Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)』も参照してください。