ボリュームのトップダウン作成処理では、次の 2 つの処理方法を提供することで柔軟性を実現しています。
必要な制約を指定でき、コマンドが完了した時点で必要なボリュームが作成される、完全に自動化されたエンドツーエンドの処理が可能です。
ブレークポイントごとに個々の XML ベースのファイルに書き込むといった、きめ細やかな処理が可能です。
次の図に、コマンド行入力と入力ファイルに基づいて、metassist コマンドがどのようにエンドツーエンド処理をサポートするかを示します。さらに、metassist コマンドによる部分処理サポートも示します。この場合、ファイルベースのデータが得られ、ボリュームの特性を確認できます。
介入が不要なボリューム自動作成処理では、必要なサービス品質特性をコマンド行から指定すれば、metassist コマンドが要求されたボリュームを自動的に作成してくれます。たとえば、次のように指定します。
# metassist create -s storagepool -S 10Gb |
このコマンドによって、容量 10G バイトのストライプ方式ボリュームがディスクセット storagepool に作成されます。このコマンドでは、ディスクセット storagepool に存在している使用可能な記憶領域が使用されます。
または、「ボリューム要求ファイル」を使用して、ボリュームの特性を定義することもできます。この場合、metassist -F request-file コマンドを使用して、指定した特性を備えたボリュームを作成します。
metassist -d コマンドを使用すると、ボリューム仕様ファイルを作成できます。このファイルを使用すると、意図どおりの実装かどうかを査定し、必要に応じてファイルを編集できます。このボリューム仕様ファイルは以後、metassist コマンドへの入力として使用できます。
最後に、metassist -c コマンドを使用して、コマンドファイルを作成します。「コマンドファイル」は、metassist コマンドで指定された Solaris ボリュームマネージャの装置構成を実装するシェルスクリプトです。繰り返しボリュームを作成する場合、このファイルを使用し、適切に編集します。
metassist コマンドを使用してこれらのファイルを作成すると、metassist コマンドが何を行うか、どのように決定を下すかを理解できます。この情報は、以下のような問題の解決に役立ちます。
ボリュームがなぜある方法で作成されたのか。
ボリュームがなぜ作成されなかったのか。
metassist コマンドがどのようなボリュームを作成するのか (ボリュームを実際に作成するわけではない)。