Oracle Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

ip_multidata_outbound

備考欄

ネットワークスタックが、転送時、一度に複数のパケットをネットワークデバイスドライバ宛てに送信できるようにします。

このパラメータを有効にすると、ホスト CPU の利用率またはネットワークスループット (あるいはこの両方) が向上し、パケットあたりの処理コストが減少します。

現在このパラメータは、IP フラグメントを転送するための複数データ送信 (MDT) 機能を制御します。たとえば、リンク MTU より大きい UDP ペイロードを送信する場合があります。このチューニング可能パラメータが有効になっている場合、UDP などの特定の上位レベルプロトコルの IP フラグメントがバッチ内でネットワークデバイスドライバに送信されます。この機能を無効にすると、ネットワークスタック内の TCP および IP 断片化ロジックの両方がもとに戻り、一度に 1 つのパケットをドライバに送信するようになります。

MDT 機能を利用できるのは、この機能をサポートするデバイスドライバのみです。

tcp_mdt_max_pbufsも参照してください。

デフォルト

1 (有効)

範囲

0 (無効)、1 (有効)

動的か

はい

どのような場合に変更するか

このパラメータをデバッグやその他の目的で有効にする必要がない場合は、無効にします。

コミットレベル

変更の可能性あり

変更履歴

詳細は、ip_multidata_outbound (Solaris 10 リリース)」を参照してください。