Java Web Console は、ユーザーが Web ベースのシステム管理アプリケーションにアクセスするための共通の場所を提供します。Web コンソールにアクセスするには、サポートされている Web ブラウザのいずれかを使用し、安全な https ポートを介してログインします。Web コンソールが提供する単一のエントリポイントを使用すれば、複数のアプリケーションの URL を覚える必要がなくなります。また、単一のエントリポイントにより、Web コンソールに登録されているすべてのアプリケーションのユーザー認証や承認も行うことができます。
Web コンソールベースのアプリケーションはすべて、同一のユーザーインタフェースのガイドラインに準拠しているため、より使いやすくなっています。また、Web コンソールは、登録されているすべてのアプリケーションに対し、ユーザーセッションの監査およびロギングサービスも提供します。
Java Web Console とは、システムにインストールおよび登録されている Sun システム管理の Web ベースのアプリケーションを得られる Web ページのことです。登録は、自動的にアプリケーションのインストールプロセスの一環となります。したがって、登録に管理者が介入する必要はありません。
Java Web Console には、次の機能が用意されています。
ログインと、ブラウザベースのシステム管理アプリケーションの起動用の単一のエントリポイント
このコンソールから、各種のブラウザベース管理アプリケーションをアプリケーション名をクリックするだけで起動できるので便利です。Java Web Console と Solaris 管理コンソールとの間に互換性はありません。Java Web Console はブラウザを介して利用する Web アプリケーションで、Solaris 管理コンソールはコマンド行から起動する Java アプリケーションです。これらのコンソールは完全に独立しているため、両方のコンソールを同じシステム上で同時に実行することができます。
ここでのシングルサインオンは、Web コンソールに対して認証を行なったあとで、管理アプリケーションごとに認証を行う必要がないことを意味します。ユーザー名とパスワードの入力は、コンソールセッションにつき一度だけ行います。
動的に編成および集約されたアプリケーション
アプリケーションは、コンソールの起動ページで、もっとも適切な管理作業のカテゴリに分類されてインストールおよび表示されます。
カテゴリには次のものがあります。
システム
ストレージ
サービス
デスクトップアプリケーション
その他
共通の外観と操作性
Web コンソールアプリケーションはすべて、同じユーザーインタフェース (UI) コンポーネントを使用し、同じ動きをするため、管理者の習得にかかる時間が短くなります。
標準の拡張可能な認証、承認、および監査機構
Java Web Console では、プラグ接続できる認証モジュール (PAM)、役割に基づくアクセス制御 (RBAC) の役割、および基本セキュリティーモジュール (BSM) の監査をサポートしています。
Java Web Console には、次の管理コマンドがあります。
wcadmin – Solaris 10 11/06 リリース以降では、コンソールを設定したりコンソールアプリケーションを登録および配備したりする際にこのコマンドが使用されます。詳細は、wcadmin(1M) のマニュアルページを参照してください。
smreg – Oracle Solaris 10、Solaris 10 1/06、および Solaris 10 6/06 OS では、すべてのコンソールアプリケーションを登録する際にこのコマンドが使用されます。
Solaris 10 11/06 リリース以降では、このコマンドを使用するのは、Java Web Console 3.0 より前のバージョンのコンソール用に作成されたレガシーアプリケーションを登録する場合だけにしてください。
これらのコマンドを使用して、この章で説明されているさまざまな作業を実行します。
各コマンドの詳細は、smcwebserver(1M)、wcadmin(1M)、および smreg(1M) のマニュアルページを参照してください。
Java Web Console は、Oracle Solaris の稼働中に、次のいずれかのブラウザで使用できます。
Mozilla (バージョン 1.4 以降)
Netscape (バージョン 6.2 以降)
Firefox (バージョン 1.0 以降)