SMF には、マスターリスタータデーモンと委任リスタータがあります。
svc.startd デーモンは、Solaris OS のマスタープロセススタータおよびリスタータです。このデーモンは、システム全体のサービス依存性を管理する役割を担っています。適切な実行レベルで適切な /etc/rc*.d スクリプトを起動することは、以前は init の役割でしたが、現在はこのデーモンの役割です。まず、svc.startd はサービス構成リポジトリに格納されている情報を取り出します。次に、サービス依存性が満たされたときにそのサービスを起動します。また、失敗したサービスの再起動や、依存性が満たされなくなったサービスの停止も行います。このデーモンは、プロセスの消滅などのイベントを通してオペレーティングシステムの可用性の点からサービス状態を追跡します。
一部のサービスは、起動時に共通の動きが見られます。これらのサービス間に共通性を持たせるために、委任リスタータがこれらのサービスに対する責任を負うことがあります。また、より複雑な再起動やアプリケーション固有の再起動を行えるようにする場合にも委任リスタータを使用できます。委任リスタータは、別のメソッド群をサポートできますが、マスターリスタータと同じサービス状態をエクスポートします。リスタータの名前は、サービスとともに格納されます。委任リスタータの例には、インターネットサービスを常に実行しておくのではなく、要求に応じて起動できる inetd があります。