Solaris のシステム管理 (上級編)

Procedureシステムで 32 ビットまたは 64 ビット機能が有効になっているか調べる方法

  1. isainfo コマンドを使用し、システムで 32 ビットまたは 64 ビット機能が有効になっているかどうかを確認します。


    # isainfo options
    

    isainfo コマンドをオプションなしで実行すると、現在の OS バージョンでサポートされるアプリケーションのネイティブ命令セットの名前が表示されます。

    -v

    ほかのオプションに関する詳細情報を表示します。

    -b

    ネイティブ命令セットのアドレス空間のビット数を表示します。

    -n

    OS の現在のバージョンでサポートされる、移植性のあるアプリケーションで使用されるネイティブ命令セットを表示します。

    -k

    デバイスドライバや STREAMS モジュールなどの OS カーネルコンポーネントで使用される命令セットの名前を表示します。


    注 –

    x86 ベースのシステムでは、isalist コマンドを使用してこの情報を表示することも可能です。

    詳細は、isalist(1) のマニュアルページを参照してください。



例 5–1 SPARC: システムで 32 ビットまたは 64 ビット機能が有効になっているか調べる

旧リリースの Oracle Solaris OS を 32 ビットカーネルで実行する UltraSPARC システムの isainfo コマンド出力は、次のように表示されます。


$ isainfo -v
32-bit sparc applications

この出力は、システムが 32 ビットアプリケーションだけをサポートすることを示します。

現在のリリースの Oracle Solaris OS で SPARC ベースのシステム用に出荷されるのは、64 ビットカーネルだけです。64 ビットカーネルを実行する UltraSPARC システムの isainfo コマンド出力は、次のように表示されます。


$ isainfo -v
64-bit sparcv9 applications 
32-bit sparc applications

この出力は、システムが 32 ビットと 64 ビットのアプリケーションを両方サポートすることを示しています。

動作しているシステムのネイティブアプリケーションによってサポートされるビット数を表示するには、isainfo -b コマンドを使用します。

32 ビット Oracle Solaris OS を実行する SPARC ベース、x86 ベース、UltraSPARC システムの出力は、次のように表示されます。


$ isainfo -b
32

64 ビット Oracle Solaris OS を実行する 64 ビット UltraSPARC システムの isainfo コマンド出力は、次のように表示されます。


$ isainfo -b
64

コマンドは 64 だけを返します。64 ビット UltraSPARC システムでは 32 ビットと 64 ビットのアプリケーションが両方動作しますが、64 ビットシステムで実行するには 64 ビットアプリケーションが最適です。



例 5–2 x86: システムで 32 ビットまたは 64 ビット機能が有効になっているか調べる

64 ビットカーネルを実行する x86 システムの isainfo コマンド出力は、次のように表示されます。


$ isainfo
amd64 i386

この出力は、システムが 64 ビットアプリケーションをサポートすることを示します。

x86 システムが 32 ビットカーネルを実行できるかどうか調べるには、isainfo -v コマンドを使用します。


$ isainfo -v
64-bit amd64 applications
        fpu tsc cx8 cmov mmx ammx a3dnow a3dnowx fxsr sse sse2 
32-bit i386 applications
        fpu tsc cx8 cmov mmx ammx a3dnow a3dnowx fxsr sse sse2 

この出力は、システムが 32 ビットと 64 ビットのアプリケーションを両方サポートすることを示しています。

動作しているシステムのネイティブアプリケーションによってサポートされるビット数を表示するには、isainfo -b コマンドを使用します。

32 ビット Oracle Solaris OS を実行する x86 システムの出力は、次のように表示されます。


$ isainfo -b
32

64 ビット Oracle Solaris OS を実行する x86 システムの isainfo コマンド出力は、次のように表示されます。


$ isainfo -b
64

また、x86 システムが 32 ビットモードと 64 ビットモードのどちらで動作しているかを判別するには、isalist コマンドも使用できます。


$ isalist
amd64 pentium_pro+mmx pentium_pro pentium+mmx pentium i486 i386 i86

上の例の amd64 は、システムで 64 ビットの 機能が有効になっていることを示します。