sar -g コマンドを使用すると、ページアウト動作の平均値とメモリー解放動作の平均値とが表示されます。
$ sar -g 00:00:00 pgout/s ppgout/s pgfree/s pgscan/s %ufs_ipf 01:00:00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 |
sar -g コマンドで表示される出力は、より多くのメモリーが必要かどうかを判断するのに役立ちます。ps -elf コマンドを使用すると、page デーモンに使用される CPU サイクル数が表示されます。サイクル数が大きく、pgfree/s フィールドと pgscan/s フィールドの値が大きければ、メモリー不足を示します。
また、sar -g を使用すると、i ノードの再利用間隔が短すぎるために、再利用可能なページが失われているかどうかも表示されます。
次の例は、sar -g コマンドからの出力を示します。
$ sar -g SunOS balmyday 5.10 s10_51 sun4u 03/18/2004 00:00:00 pgout/s ppgout/s pgfree/s pgscan/s %ufs_ipf 01:00:00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 02:00:00 0.01 0.01 0.01 0.00 0.00 03:00:00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 04:00:00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 05:00:00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 06:00:00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 07:00:00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 08:00:00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 08:20:01 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 08:40:00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 09:00:00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 09:20:01 0.05 0.52 1.62 10.16 0.00 09:40:01 0.03 0.44 1.47 4.77 0.00 10:00:02 0.13 2.00 4.38 12.28 0.00 10:20:03 0.37 4.68 12.26 33.80 0.00 Average 0.02 0.25 0.64 1.97 0.00 |
次の表に -g オプションからの出力について説明します。
フィールド名 |
説明 |
---|---|
pgout/s |
1 秒間にページアウトされた要求数 |
ppgout/s |
1 秒間に実際にページアウトされたページ数。1 つのページアウト要求で複数のページがページアウトされることがあります。 |
pgfree/s |
空きリストに配置された 1 秒当たりのページ数。 |
pgscan/s |
page デーモンによって走査された 1 秒当たりのページ数。この値が大きい場合は、page デーモンが空きメモリーのチェックに大量の時間を費やしています。これは、メモリーを増やす必要があることを示します。 |
%ufs_ipf |
ufs の i ノードがそれに関連付けられた再使用可能ページを持つ iget によって、空きリストから取り出された割合。これらのページはフラッシュされ、プロセスが回収できなくなります。したがって、このフィールドはページフラッシュを 伴う igets の割合です。値が大きければ、i ノードの空きリストがページ境界であり、ufs の i ノード数を増やす必要があることを示します。 |