負荷の大きいファイルシステムを整理する作業として、最近使用されていないファイルの特定と削除があります。使用されていないファイルは ls コマンドまたは find コマンドを使用して見つけることができます。詳細については、ls(1) および find(1) のマニュアルページを参照してください。
ディスク容量を節約するには、/var/tmp または /var/spool 内にある一時ディレクトリを空にしたり、コアファイルやクラッシュダンプファイルを削除したりするなどの方法もあります。クラッシュダンプファイルの詳細は、第 17 章システムクラッシュ情報の管理 (手順)を参照してください。
ls -t コマンドを使用して、もっとも新しく作成または変更されたファイルから順番にファイルのリストを表示します。
$ ls -t [directory] |
最新タイムスタンプのファイルを最初にしてソートします。
検索するディレクトリを指定します。
次の例では、ls -tl コマンドを使用して、/var/adm ディレクトリ内でもっとも新しく作成または変更されたファイルを見つける方法を示します。sulog がもっとも新しく作成または変更されたファイルです。
$ ls -tl /var/adm total 134 -rw------- 1 root root 315 Sep 24 14:00 sulog -r--r--r-- 1 root other 350700 Sep 22 11:04 lastlog -rw-r--r-- 1 root bin 4464 Sep 22 11:04 utmpx -rw-r--r-- 1 adm adm 20088 Sep 22 11:04 wtmpx -rw-r--r-- 1 root other 0 Sep 19 03:10 messages -rw-r--r-- 1 root other 0 Sep 12 03:10 messages.0 -rw-r--r-- 1 root root 11510 Sep 10 16:13 messages.1 -rw-r--r-- 1 root root 0 Sep 10 16:12 vold.log drwxr-xr-x 2 root sys 512 Sep 10 15:33 sm.bin drwxrwxr-x 5 adm adm 512 Sep 10 15:19 acct drwxrwxr-x 2 adm sys 512 Sep 10 15:19 sa -rw------- 1 uucp bin 0 Sep 10 15:17 aculog -rw-rw-rw- 1 root bin 0 Sep 10 15:17 spellhist drwxr-xr-x 2 adm adm 512 Sep 10 15:17 log drwxr-xr-x 2 adm adm 512 Sep 10 15:17 passwd |
スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
指定した日数の間アクセスのないファイルを見つけて、ファイルにそれらのリストを書き込みます。
# find directory -type f[-atime +nnn] [-mtime +nnn] -print > filename & |
検索するディレクトリを指定します。このディレクトリの下にあるディレクトリも検索します。
指定した日数 (nnn) の間アクセスのないファイルを見つけます。
指定した日数 (nnn) の間変更のないファイルを見つけます。
使用されないファイルリストを書き込むファイルを指定します。
上の手順でリストに書き込んだ使用されていないファイルを削除します。
# rm `cat filename` |
filename は、前の手順で作成したファイルです。このファイルには、使用されていないファイルのリストが入っています。
次の例は、/var/adm ディレクトリ内とそのサブディレクトリ内で過去 60 日にわたってアクセスされていないファイルを示しています。/var/tmp/deadfiles ファイルには、使用されていないファイルのリストが含まれます。rm コマンドは、これらの使用されていないファイルを削除します。
# find /var/adm -type f -atime +60 -print > /var/tmp/deadfiles & # more /var/tmp/deadfiles /var/adm/aculog /var/adm/spellhist /var/adm/wtmpx /var/adm/sa/sa13 /var/adm/sa/sa27 /var/adm/sa/sa11 /var/adm/sa/sa23 /var/adm/sulog /var/adm/vold.log /var/adm/messages.1 /var/adm/messages.2 /var/adm/messages.3 # rm `cat /var/tmp/deadfiles` # |
スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
整理するディレクトリに移動します。
# cd directory |
手順 3 を実行する前に、正しいディレクトリにいることを確認してください。手順 3 はカレントディレクトリ内のすべてのファイルを削除します。
カレントディレクトリ内のファイルとサブディレクトリを削除します。
# rm -r * |
サブディレクトリやファイルで、不要なもの、一時的なもの、または古くなったものがある他のディレクトリに移動します。
手順 3 を繰り返してこれらのサブディレクトリやファイルを削除します。
次の例は、mywork ディレクトリを空にする方法、およびすべてのファイルとサブディレクトリが削除されたことを確認する方法を示しています。
# cd mywork # ls filea.000 fileb.000 filec.001 # rm -r * # ls # |
スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
コアファイルを検索したいディレクトリに移動します。
ディレクトリとサブディレクトリ内のすべてのコアファイルを見つけて削除します。
# find . -name core -exec rm {} \; |
次の例は、find コマンドを使用して jones のユーザーアカウントからコアファイルを見つけて削除する方法を示します。
# cd /home/jones # find . -name core -exec rm {} \; |
クラッシュダンプファイルは非常に大きくなる可能性があります。これらのファイルを保存するようシステムで設定している場合は、必要以上に長期間保存しないでください。
スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。
役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。
次のように入力して、クラッシュダンプファイルが格納されているディレクトリに移動します。
# cd /var/crash/system |
system は、クラッシュダンプファイルを作成したシステムのことです。
手順 3 を実行する前に、正しいディレクトリにいることを確認してください。手順 3 はカレントディレクトリ内のすべてのファイルを削除します。
クラッシュダンプファイルを削除します。
# rm * |
クラッシュダンプファイルが削除されたことを確認します。
# ls |
次の例は、システム venus からクラッシュダンプファイルを削除する方法、およびクラッシュダンプファイルが削除されたことを確認する方法を示します。
# cd /var/crash/venus # rm * # ls |